一昔前とくらべ消費者の購入形態に変化が現れていることをご存知でしょうか。
従来であれば、欲しい物、受けたいサービス等があれば、その代金を支払い消費者の手に渡り、消費者がそれを自分の物にすることが通常の形態でありました。
ですが時代の流れに伴い、モノを所有しない時代、そしてより利便性を求める時代になり、販売者側は商品やサービスを販売するのではなく、商品やサービスを利用する「権利」を販売することが多くなってきました。
その販売手法を「サブスクリプション」と言います。
サブスクリプションは、商品販売の新しいビジネスモデルであり、継続的な購入が売り上げに大きく結びついてきます。
最近頻繁に見る「月額〇〇円で使い放題」という形態が、このサブスクリプションに当てはまります。
この販売手法は、一度ユーザーに商品やサービスを気に入ってもらい、継続して購入や利用し続けてもらうと安定した利益を得ることができるので、商品販売を行っている方にとってはぜひ挑戦してみたいビジネスではないでしょうか。
このサブスクリプションビジネスを始めるには、専門的な知識が必要であり、使用される用語をしっかりと理解しておかなければなりません。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスで用いられている用語の説明をしていきたいと思います。
今後自社販売にサブスクリプションを導入しようとお考えの方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
「SaaS」とは「Software as a Service(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)」を略した言葉です。
インターネットを経由して、クラウド上でソフトウェアに必要な機能を利用する形態のことを言います。
商品やサービスを得たいユーザーに、ソフトウェアを導入するのではなく、販売者や提供者が自社で稼働しているソフトウェアをユーザーに提供するといったものです。
ソフトウェアというものは、サブスクリプションを導入しやすい商材であると言えるでしょう。
分かりやすい例で例えると、「映像」「音楽」などを提供するサブスクリプションが、今世間でも話題を集めていますね。
それ以外であっても、「Horizontal SaaS」であれば、業種を選ぶことなく導入しやすいので、取り扱う企業が多くなってきました。
クラウドでソフトウェアを提供するという手法は、サブスクリプションを大きなシェアへと導いたのです。
MRRとは、「月次経常収益」のことを言います。
毎月ごとに出される収益のことを指し、初期費用や追加購入費用などが省かれた計算式で割り出されます。
自社サブスクリプションビジネスの成長率や、新規顧客獲得数、解約数などがどのように収益に関わってくるのか、というような分析を図る際に重要になります。
ARRとは、「年間経常収益」のことを言います。
一年間で入る収益のことであり、前述したMRRを12倍した計算式になります。
ARPUとは、「ユーザー平均単価」のことを言います。
利用顧客一人あたり、どれだけの収益があるのかを計算し、それらすべてから再計算を行い、どれくらいの収益を得たのかその平均を示すものです。
類似する商品を取り扱う企業との比較や、将来的な顧客の収益を判断する場合など、さまざまな場面で非常に役に立つ情報になります。
ARPPUとは、「課金ユーザー平均単価」のことを言います。
スマートフォンが普及するにつれ、さまざまなアプリケーションが登場してきましたが、中でもゲームアプリは非常に需要が高く、利用者が多いですよね。
その際にゲームアプリに課金していくARPPUが目立っていましたが、最近ではサブスクリプションである音楽配信サービスや、映像配信サービスなどに「課金ユーザー」「無課金ユーザー」が存在するようになりました。
利用者のなかで課金ユーザー数が明確であるならば、「総収益÷課金ユーザー数」で、課金ユーザー平均単価を割り出すことができます。
Churnとは、「退会・解約」のことを言います。
Churnにはいくつかの種類があり、解約のためMRR損失である「Revenue Churn」、顧客の解約率である「Customer Churn」、その月に支払ったMRR÷その月最初のMRRである「Gross Churn」、その月に失ったMRRを考慮したチャーンの比率である「Net Churn」、Net Churnがマイナスになってしまう「Negative Churn」があります。
以上、サブスクリプションビジネスで用いられている用語についてお話させていただきました。
サブスクリプションビジネスでは他にも多くの用語が存在しますが、まずは今回ご紹介した用語の意味を覚えてみてください。
用語をしっかり理解していくことで、どのような場面にどのような対応がふさわしいのか、ということが見え、運用がしやすくなりますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。