サブスクリプションは、近年著しく成長し、消費者の日常に定着しつつあると言われています。
サービスの種類も増加し、現在ではあらゆるジャンルのサービスが提供されています。
多くのメディアが連日のようにサブスクサービスを取り上げ、大流行の様相を呈していますが、実際に一般の消費者の間では、それほど盛り上がってはいないようなのです。
そこで今回の記事では、サブスクの認知度について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
サブスクリプションは、ここ数年で急速に成長したビジネスモデルであり、一般的には、従来の定額制モデルと同様の仕組みとして認識されています。
その理由は、そもそもこのビジネスモデルが、ソフトウェア配信や動画配信、音楽配信などのデジタル配信サービスから広く普及し、それらのサービスが定額制の仕組みであったからです。
そして、このデジタル配信サービスは現在でもサブスクサービスの代表的なサービスとして人気を集めています。
ただし、サブスクには、この定額制モデルのほかにも、従量課金型モデルや定期購入型モデルなど様々な仕組みのモデルがあります。
最近では、これらのモデルからも、ありとあらゆるサービスが提供されており、何でもサブスクと言うような状況となっています。
このように、サブスクサービスは、消費者の日常に広く普及していると言われています。
市場は拡大化し、利用者も増えているわけですから、そう考えられるのは当然ではありますが、実際には、利用者は限られた層だけであり、それほど広く普及しているわけではないのではないかとも言われているのです。
その理由は、サブスクサービスが、デジタルを活用するサービスであるからです。
スマートフォンユーザーが増加し、インターネットの利用が日常的となった現在においても、デジタルに苦手意識を持つ消費者は多く存在します。
そのような消費者は、インターネットで何かを調べたり、動画を閲覧したりと言うことはできたとしても、商品を購入したり、サービスを利用したりと言うことは避ける傾向があるのです。
商品を購入するには、料金の支払いが発生しますし、個人情報も入力しなくてはなりません。
このような金銭や重要な情報のやり取りをオンライン上で行うことに不安を覚える消費者は今でも意外と多いのです。
また、実際に商品を見てから購入したいと考える消費者もまだまだ多く存在しています。
このように考える消費者にとっては、サブスクは名前は知っていても、利用するほどの関心はないサービスなのです。
実際に行われたある調査では、サブスクを知っているかと言う質問に対し、20代では8割の人が知っていると答えています。
この割合は年齢が上がるほどに下がりますが、50代、60代でも7割程が知っていると回答しています。
しかし、この知っていると答えた人の中で、サブスクを詳しく知っていると答えた人の割合は、20代で1割強、60代ともなると1割にも満たないのです。
この詳しく知っていると言う人は、利用したことのある、もしくは関心が高い消費者であると考えられますが、その他の知っていると答えた人は、そのほとんどが名前は知ってはいるけれど利用したことが無い、もしくは関心が低いと考えられるのです。
つまり、多くの年代において、サブスクは名前だけは知っているけれども、良くは知らない、利用したことはないサービスであるのです。
このように、サブスクは、ビジネスとして急速に成長しているにもかかわらず、思ったほど認知されていないのです。
デジタルに親和性が高く、抵抗感がない若い世代においては、今後認知度は向上していく可能性は高く、認知度が上がれば利用率も上がっていくと考えられます。
しかし、これほど何でもサブスクと言うような状況においても関心を持っていない世代においては、今後それほど利用率が上がるとは考えにくいのです。
そもそもサブスクと言うビジネスは、消費者のニーズがモノを所有するのではなく、必要な時に利用すると言う考えに代わってきたことから求められるようになったと言われています。
確かに、以前のように物が売れる時代ではなくなっており、必要な時だけ利用できると言う利便性の高いビジネスが求められているのも事実です。
しかし、これは今後消費の中心を担うミレニアルと呼ばれる世代やその下のZと呼ばれる若い世代に強くみられる傾向です。
その世代から上の世代では、まだモノは所有するものであり、利用するだけということに抵抗を感じる消費者も多いのです。
サブスクが一般的なビジネスモデルとなるためには、どのようにこれらの世代からの支持を集めていくかが重要となるのです。
最近では、サブスクと言う名を目にしない日がないと言うほど、多くのメディアがサブスクサービスに注目しています。
しかし、一般的な消費者の間では、それほどサブスクサービスが認知されてはいないのです。
良く知られているのは、動画や音楽などの配信サービスであり、利用者も増加傾向にあるようです。
しかし、それ以外のサービスにおいては、認知されていないケースも多く、年齢が高くなるほどその傾向は顕著となっています。
これは、サブスクがデジタルを活用するビジネスであるからであり、デジタルに不慣れな世代においてはいまだにサブスクは良く分からないビジネスなのです。