サブスクは企業に都合の良いビジネスではない!

サブスクリプションは、今やだれもが知っているサービスとなり、利用するユーザーも増え続けています。

このサービスが急速に成長したのは、ユーザーの支持を得ることができた事はもちろんですが、それ以前に企業にとってメリットが多いと言われるビジネスであるからなのです。

しかし、実際にはメリットばかりとは言えません。

どのようなビジネスでも、メリットがあればデメリットも存在します。

サブスクはそれほど企業に都合の良いビジネスではないのです。

そこで今回の記事では、サブスクビジネスのメリット、デメリットについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクビジネスはメリットばかりのビジネスではない!

近年のサブスクリクションビジネスの勢いは衰えることを知らず、日々市場は拡大化を続けています。

このサブスクの波に乗り遅れまいと、多くの企業がサブスクビジネスへ参入していますが、サブスク化したからと言って成功するとは限らないのです。

それにも関わらず、多くの企業がこれほどサブスクに注目するのは、収益が安定すると言った企業のメリットばかりがクローズアップされていることがあります。

しかし、ビジネスにおいてメリットがあれば、当然のごとくデメリットも存在するのです。

このことを理解していない企業が、サブスクビジネスを成功させることはできないのです。

前述のように、サブスク市場は急速に成長し、拡大化しているのですから、当然、同様のサブスクサービスが増加していることになります。

そして、これも当然のことですが、競合が増えればサービス間の競争は激しくなり、顧客の奪い合いとなるわけです。

事実、現在サブスクサービスは飽和状態にあり、その上、それらのサービスに大きな差はないのです。

そのため、多くのサービスが顧客を獲得するために、無料で試せるトライアル期間を設けたり、初回限定割引などを打ち出しています。

しかし、それも上手くいっているとは言えません。

ある程度の集客はできていますが、このお得なサービスだけを利用すると言うユーザーも増えているのです。

こういったユーザーは、サービスを利用した後に、継続して利用してくれる可能性は低く、入会、解約を繰り返し、次々とサービスを渡り歩くだけの存在となっているのです。

サブスクビジネスで避けられない解約の問題

このような市場の現状の中で生き残っていくためには、長期的に継続してもらうこと、つまり解約させないことが重要となります。

前述のように、ユーザーと言うのは、入会してくれたからと言って継続して利用してくれるわけではなく、他に気になるサービスやお得なサービスがあれば簡単に解約をしてしまうものなのです。

どのサブスクサービスでも、このユーザーの解約率の高さに苦労しています。

大手の動画配信サービスでさえユーザーの解約に苦慮しているのです。

しかし、ユーザー側からしてみれば、似たようなサービスが乱立しているのですから、どれを選んでも大差はなく、それならばよりお得なサービスを選択したいと考えるのは当たり前の事なのです。

このユーザーの解約を止めるには、競合サービスとの明確な差別化が必要になります。

そして、他のサービスよりもどこが優れているのか、内容なのか、価格なのかを正しくユーザーに訴求するのです。

ユーザーの解約を止めるために、解約手続きを複雑にしているサービスも良く見受けられますが、この手法は逆効果になることが多々あります。

解約手続きを複雑にしたからと言って、本当に解約したければ、ユーザーは解約してしまいます。

それならば、手続きを簡単にして、気持ち良く解約してもらったほうが、ユーザに好印象を与えることができます。

スムーズに解約ができれば、再度利用してくれる可能性も高くなるのです。

ただしこの場合でも、解約の際に、サービスを利用するメリットや休止と言う手段もあるということを伝えることは重要です。

ユーザーが気付いていなかったサービスのメリットや他にも選択肢がある事を示せば、解約を翻意させることができる可能性もあるのです。

ここでも無理強いをするのは禁物ですが、ユーザーに解約よりも魅力的なオファーをすることは重要なことです。

それでも、解約の意思が変わらないのであれば、なぜ解約するのかと言う解約理由を確認し、それをサービスの改善に役立てていくと言う切り替えが必要なのです。

まとめ

このように、サブスクのような月額制のサービスは、毎月毎月解約が発生してしまうと言うリスクを抱えているのです。

しかも、サブスク市場は、競合が増え続けており、このリスクは日に日に高まっています。

しかし、多くの企業は、この月額制の仕組みのおかげで、月々決まった収益を上げることができ、安定した経営ができると言うメリットばかりを考えているのです。

企業にばかりメリットが多いなどと言う、都合の良いビジネスなど幻想にすぎません。

ビジネスにはリスクがつきものであり、そのリスクをどのように回避していくかが大切なことなのです。