今、新たなビジネスモデルとして、サブスクリプションビジネスが注目されています。
世界規模として考えても、サブスクリプションビジネスはここ数年で急成長しており、日本でもすっかりサブスクリプションサービスが定着しつつあるでしょう。
サブスクリプションビジネスとは、従来までのように商品やサービスを購入し、所有するのではなく、契約利用期間中一定金額の料金を支払う、というビジネスモデルであり、若年層を中心に利用者がどんどん増えているのです。
今の若年層にとっては、手頃な価格で使いたい期間のみ利用することができること、モノを所有するこだわりがなくなってきていることが、サブスクリプションビジネスの拡大の後押しをしていることでしょう。
サブスクリプションビジネスを行う上では、Webサイトを作成し、Webマーケティング施策を行うことが必須です。
そして今までであれば、このWebマーケティングではCookieの存在が重要な鍵となっていたことでしょう。
このCookieには、様々な個人情報が記載されており、その情報から顧客データを読み取りマーケティングに活用されていました。
ですが今Cookieレスが加速しており、大きな方向転換を求められていることをご存知でしょうか。
そこで今回は、サブスクリプションWebサイトのCookieレスのためのマーケティング施策について、お話させていただきたいと思います。
今後訪れるCookieレスのために、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
そもそもCookieに関してを理解しておきましょう。
Cookieは、Webサイトを閲覧する際、ユーザー自身のブラウザに保存される情報のことであり、これを保存することで以前ログインしたWebサイトへの再ログイン時に、ログインIDとパスワードの入力の手間を省き、さらにそのECサイトを閉じた後でも、以前にカートに商品を入れ、そのままの場合はすぐにアクセスすることができます。
Cookieの仕組みは、ユーザーがWebサイトを回遊する中で、より便利に情報を閲覧することができるようにするため、ユーザーの行動情報を活用するようになっています。
Cookieは「ファーストパーティークッキー」と「サードパーティークッキー」の二種類があり、ファーストパーティークッキーは、ユーザーがアクセスするWebサイトのドメインが発行するCookieであり、そのWebサイトやドメインの中のみ有効です。
そしてサードパーティークッキーは、Webサイトのドメインに限らず活用できるものであり、ユーザーが訪問しているWebサイト以外から発行されるCookieです。
昨今、このサードパーティークッキーがユーザー個人の行動を追い続けることができますし、個人の趣味趣向などが特定され、いわば個人情報に近しい情報を得ることができることが問題視されており、ユーザー自身がトラッキングされていることを把握していないことがあるのです。
この状況に対する不快感を覚えるユーザーが多くなり、個人情報を守ろうとする取り組みが、世界的にCookieレスへと進む理由なのです。
Cookieの利用廃止は、今はGoogleだけでなくAppleブラウザSafariでも完全ブロックが行われており、Microsoft EdgeでもCookieレス予定が発表されており、規制も強化されています。
Cookieレスが進むことで、今のWebマーケティングには大きな影響を与えることが予想されており、これまでサードパーティークッキーを活用していた施策や広告などは使えなくなってしまうのです。
今のうちに対策を実施することで、Cookieレス時代に対応することができますので、まずは、Cookieレスに備え、今までサードパーティークッキーを活用していたWebマーケティングの代替えを検討しなければなりません。
そのための方法としては、「ファーストパーティーをデータ戦略の中心にすること」を考えましょう。
企業が自ら消費者から得たデータであれば、他社から得たものではなく、消費者に許可を得た範囲内であれば自由に活用できますし、より有益な商品やサービスを提供することに繋がります。
そして「コンテクスチャルターゲティング」も良い方法です。
コンテクスチャルターゲティングとは、Webサイトのページ内コンテンツの内容やキーワードを分析し、関連したコンテンツを持つWebページに広告を配信する手法です。
また、GoogleがCookieレスに備えて開発をしている「FLoC」という技術も、今後は重要なものになるでしょう。
Googleによると、このFLoCはユーザーのプライベートをしっかり保護しながらも、Web内での行動を分析し、趣味趣向や興味を知り、興味ベースとして広告を選択するという仕組みだと言われています。
FLoCではそのWebサイトに頻繁にアクセスしたユーザーや、トピックスに興味を示したユーザーに類似した層にまで広告を配信することができるのです。
以上、サブスクリプションWebサイトのCookieレスのためのマーケティング施策について、詳しくお話させていただきました。
Cookieレスのように、今後もさらに個人情報の保護を強化していく動きは止まりませんので、いかに顧客から直接データを得る仕組みを作ることができるか、ユーザー自身のデータを提供しても良いと思われる企業になるか、ということが重要です。
Cookieを代替えする技術はどんどん進んでいますので、サブスクリプションビジネスをより長く継続させるためにも、ぜひ今のうちにCookieレスの時代に備えておいてくださいね。