商品販売やサービス提供を行っている企業のほとんどが、いかにしてより長く顧客に利用し続けてもらうことができるか、ということを日々考案していることでしょう。
その企業の願望に応えるビジネスモデルこそ、「サブスクリプションビジネス」なのです。
サブスクリプションビジネスは顧客に長期的に商品やサービスを利用してもらうことで、企業は安定した収益を得ることができますので、今非常に注目が集まっているビジネスモデルなのです。
このサブスクリプションビジネスでは、顧客ひとりの生涯を通して、より長く良い関係を維持し続け、そして関係性を強化することができれば、より売上が拡大すると考えられています。
この価値こそ、サブスクリプションビジネスにおいて不可欠である「顧客生涯価値」と言えるでしょう。
そこで今回は、サブスクリプションに重要な「顧客生涯価値」の計算方法について、詳しくお話ししていきたいと思います。
今後サブスクリプションビジネスにご興味のある方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
顧客生涯価値とは、顧客一人の障害に対して、自社商品やサービスを利用し、どれほどの料金を支払うのか、ということを表す指標です。
この顧客生涯価値を向上させるには、顧客がより長く商品やサービスを利用してにらうこと以外ほかありません。
さらに顧客がそのサービスや提供企業に対して愛着を持ち、ファン化することで、顧客生涯価値はより向上すると言われていますので、顧客満足度を常に向上させていくことが重要と言えるでしょう。
サブスクリプションビジネスにおいては、この顧客生涯価値が非常に重要とされています。
なぜならば、新規顧客獲得が難しいと言われているビジネス業界において、新規顧客獲得に関するコストは、既存顧客維持と比べてみると、およそ5倍もの違いがあると言われているのです。
さらに、新規顧客は利益率が非常に低い傾向がありますので、その新規顧客よりも既存顧客にいかに注力できるか、ということこそ、安定した利益を出していくことができるポイントだと言われているのです。
顧客生涯価値の計算方法は、「購買単価×購買頻度×契約継続期間」によって算出することができます。
たとえば月額1,000円のサブスクリプションサービスを3年継続して利用するとしましょう。
そうなると、1,000円×12ヶ月×3年=36,000円となりますので、顧客生涯価値は36,000となります。
この他にも、「顧客平均購入単価かkRつ平均購入回数(売上)」、「顧客年間取引額×収益×顧客継続年数(利益)」、(売上高-売上原価)÷購入者数(利益)などでも算出することができます。
上記の計算式でもあったとおり、顧客生涯価値を向上させたい場合には、購買単価と購買頻度を向上させ、さらに継続期間を長期化させることを意識する必要があると言えるでしょう。
購買単価を上げるには、より単価の高いサービスを契約してもらうことで向上することができます。
アップセルやクロスセルを有効的に用いること、さらにその商品やサービスに対して付加価値を付けることで、購買単価をも上げることができます。
購買頻度を上げるということに関しては、もちろん商品やサービスによって方法が異なってきますが、共通して言えることは「購入後のフォロー」にあると言えるでしょう。
購入後のフォローが適切に行えていれば、顧客の購買を促進することができますし、購買頻度を高めることに繋がるのです。
また、継続期間の長期化につきましては、売上の増加に直接的に繋がります。
これを目標とする場合は、カスタマーサポートを設置し、顧客の不満や要望を瞬時に受け取り、改善をすることが大切です。
顧客にストレスを感じさせることなく、常に満足してサービスを活用してもらうことでより長く商品やサービスを利用し続けてもらうことができるのです。
また最近では、顧客のビジネス成功を第一の目的とした、カスタマーサクセスも注目されており、自社顧客が今どのような状態にあるのか、そしてどのような頻度で利用しているのか、というデータを把握することで、より良い状態へと導くことができるのです。
以上、サブスクリプションに重要な「顧客生涯価値」の計算方法についてお話しさせていただきました。
サブスクリプションビジネスでは、この顧客生涯価値は決して欠かすことのできない指標であり、売り上げの拡大には必要不可欠であると言えるでしょう。
この顧客生涯価値を高めるためにも、さまざまな施策を図り、顧客一人一人の満足度を向上させていくことが重要なのです。
サブスクリプションビジネスを行うには、この顧客生涯価値の計算方法をしっかり理解して、この結果をより向上させるにはどのようなことをすれば良いのか、ということを考案していきましょう。