サブスクリプションビジネスでの顧客満足を測定する指標

近年、さまざまなビジネスが生まれている「サブスクリプション」は、月額や年額など、定められた料金形態で継続利用をする方式のサービスのことを言います。

サブスクリプション市場は確実に拡大しており、今後もさらに拡大することが予想されています。

サブスクリプションビジネスを展開することで、企業は従来までではなかった継続的な売上を得ることができること、新規顧客獲得に繋がりやすいこと、顧客データを活用し、より良いサービスのために改善することができることなど、メリットが多くあります。

サブスクリプションビジネスを成功させるためには、常に「顧客満足」を最優先に考えなければなりません。

いかに顧客に満足感を感じてもらうことができているか、顧客満足を測定するためにはさまざまな指標があり、この指標を経営やコンタクトセンターのパフォーマンス指標として参考にしている場合もあることでしょう。

ですが時に、この指標だけが一人歩きをしてしまい、そもそもの目標が不明確になってしまっている場合もあります。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスでの顧客満足を測定する指標について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスを確実に成功させたい、と思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

評価範囲

まず覚えておくべきことは、評価範囲です。

その指標は何を評価しており、電話チャネルだけなのか、Webチャネルも含まれるのか、商品やサービス自体の評価や、このような商品やサービスのマーケティング活動全般のプロセスを評価しているか、という観点が重要です。

この指標をいかに有効活用し、改善サイクルを回していくか、ということが重要なのです。

評価者

次に覚えておきたいことが、顧客からの評価はどうなのか、ということです。

コンサルタントなどの特定の者による評価だけでなく、顧客自身の評価であることが重要だと思います。

改善活動が進んでいくにつれ、ふと立ち止まって「なぜこのような活動をしているのか」と振り返ることがあるでしょう。

その際、顧客の評価に基づいていれば、活動の根拠となるものは、顧客の期待や要望であるからこそ、その活動の根拠を問うようなそもそも論になることはありません。

サンプルの妥当性

次に覚えておくべきことは、サンプルの妥当性です。

実態を反映するための十分なサンプルが確保されているか、購買や利用などいつの時点での行動に基づいた評価なのか、など、気付いた時の評価結果だけが一人歩きしてしまっていることが少なくないので、活用する前には十分に確認しておかなければなりません。

事実を証明することができるような、分かりやすく明確なサンプルを用意しましょう。

要因分析と構造化

避けなければならないことは、調査の目的化でしょう。

顧客満足の要因分析、あるいは構造化されているのか、ということをしっかり理解しておかなければなりません。

調査が定期的に行われていたとしても、そこから先の改善活動に繋げることができない場合は少なくはありません。

なぜこのようなことが起きてしまうのか、それは顧客満足度の要因分析や構造化を行うことができていないからなのです。

得た顧客満足の評価をしっかり分析し、このデータをベースとして改善活動を組み立てると、スムーズに改善活動を始めることができますし、その改善活動を継続することもできるのです。

だからこそ、要因の分析とデータの構造化をしっかり行い、得た情報やデータを無駄にしないための活動が重要です。

影響力

最後に覚えておかなければならないことは、その指標はどの媒体で公表されているか、ということです。

評価結果が誰にどれほどの影響を及ぼすのか、ということを把握するために、その媒体の対象者、どれくらいの人数にリーチすることができる可能性があるのか、ということを確認しておかなければなりません。

この評価結果を顧客とのコミュニケーションに活用することは、賛否両論あるかと思いますが、どのような内容を改善していくのか、という具体的な改善内容を顧客に伝えていくことは非常に重要なことなのです。

だからこそ、どれくらいの影響力を持っているか、ということをしっかり理解しておかなければなりません。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスでの顧客満足を測定する指標についてお話させていただきました。

顧客満足を測定する指標を活用する上での最も重要なことは、本当に顧客に満足してもらうには、評価結果をどのように活用すべきか、という観点を持つことです。

その指標から見える課題を、海賊的な改善活動に繋げることこそ、企業にとっても顧客にとっても大切なことなのです。

より長く顧客に選ばれるサブスクリプション企業であるためにも、ぜひこれらの観点を重視して、顧客満足を測定する指標を見てみてくださいね。