サブスク企業の営業担当者がカスタマーサクセスを理解しておくべき理由

近年サブスクリプションサービスを導入する企業は非常に多くなってきており、サブスクリプションビジネスは盛り上がりを見せています。

企業の既存サービスをサブスクリプション化することで、企業は安定した収益を得ることができますので、導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。

少し前までであれば、デジタルサービスこそサブスクリプションにふさわしいと考えられていましたが、今ではサブスクリプション化できない業種はないと言われるほど、さまざまな商品やサービスに導入することができるので、注目を集めています。

サブスクリプションビジネスを行ううえで、「カスタマーサクセス」という言葉を目にする機会が多いかと思いますが、カスタマーサクセスの知識を十分に得ていますか?

サブスクリプションビジネス運営者はもちろんですが、企業のビジネスとして営業担当者こそカスタマーサクセスを理解しておかなければならないと言われているのです。

そこで今回は、サブスクリプション企業の営業担当者がカスタマーサクセスを理解すべき理由について、お話ししていきたいと思います。

サブスクリプション企業の営業担当者の方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、サブスクリプションのようなビジネスモデルに合った概念です。

顧客がサービスを利用する際、問題と感じる前にその問題を解決することで、サービスの定着率や顧客ロイヤルティと収益を向上させるための、活動や組織のことを言います。

サブスクリプションは、いかに顧客に長く利用し続けてもらうことができるか、ということが重要ですので、このカスタマーサクセスは重視しておくべきことでしょう。

営業担当者が理解しておくべき理由

1:業務内に「カスタマーサクセス」がある

今あなたの企業の営業担当者はどのような業務を担っていますか?

「営業先リスト収集・アポイントメント」
「サービス説明のための訪問」
「導入に向けた具体的な提案」
「契約」
「導入支援」
「アップセル提案」
「解約防止のアプローチ」など、これらすべてを営業担当者の業務としてはいませんか?

まだ日本ではカスタマーサクセスが浸透しきってはいませんが、カスタマーサクセスが信用しているアメリカでは、「インサイドセールス」がリードし商談に持ち込み、「フィールドセールス」が商談から受注までを行い、「カスタマーサクセス」が受注顧客の維持と利用中のサービスの拡大を行うというように分業されているのです。

つまり、従来の営業業務として実施していた対応には、もうすでにカスタマーサクセスが含まれているのです。

2:多くの顧客は営業担当者はなんでも理解していると考えている

企業商品やサービスを利用している顧客の多くは、基本的に営業担当者はなんでも理解している、と考えていることが多いでしょう。

なんでも知っていて当然、という顧客心理が考えられます。

実際に顧客リストから広い、営業活動を行い、契約にまで導いた営業担当者であれば、顧客がそう思っても当然でしょう。

またそれ以外にも、大手企業がカスタマーサクセスに取り組んだサービスの提供を始め、顧客情報をしっかり理解し、個人ごとにしっかりカスタマイズされた適切な対応がされていることも、この顧客心理を生むひとつの原因です。

だからこそ、もしこの顧客心理が満たされなかった場合には、顧客は企業に対して不満を抱き、最終的には解約に繋がってしまうことも予想されます。

ですので、その顧客心理に沿い、顧客が求めているサービスを提供しなければならないからこそ、カスタマーサクセスに関する知識が必要なのです。

3:簡単にサービスを乗り換えることができる

サブスクリプションサービスは、モノを所有するのではなく、「利用」することに価値を感じるユーザーが利用しています。

必要なときに必要な量だけ利用することができ、もし解約したいとなればいつでも解約をすることができますよね。

顧客にとってはメリットに感じますが、提供企業としてはこれは脅威になってしまうことでしょう。

顧客がいつでもサービスを解約し、簡単に他のサービスに乗り換えることができるからこそ、商品やサービスのファンになってもらうためにも、営業担当者のカスタマーサクセスの理解が重要なのです。

そもそもカスタマーサクセスの概念が生まれたきっかけは、ここにあることを忘れてはいけません。

まとめ

以上、サブスクリプション企業の営業担当者がカスタマーサクセスを理解すべき理由についてお話しさせていただきました。

これをお読みになった企業の営業担当者の方は、顧客一人一人のことを理解していられないし、これ以上に業務を増やすなんて考えられないと思うかもしれませんが、今ではカスタマーサクセス専用ツールが多く存在し、それを利用することが一般的になってきています。

このようなツールを上手く活用し、カスタマーサクセスを行うことで、より効率よくビジネスを進めることができますので、ぜひこの機会にサブスクリプションビジネスに必要な、カスタマーサクセスの知識を深めてくださいね。