サブスクに欠かせないデータドリブン

近年では、デジタル化が急速に進み、ビジネスにおいてもデジタルの活用が求められるようになっています。

その中で注目を集めているのが、データドリブンです。

データドリブンとは、デジタル化によって収集が容易となるデータを、ビジネスに活用していくことを指しています

サブスクビジネスにおいては、このデータドリブンが欠かせない要素となっており、成否のカギを握っているとも言われているのです。

そこで今回の記事では、サブスクにおけるデータドリブンの重要性について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

データドリブンが求められるようになった理由

データドリブンとは、経営やマーケティングなど企業の運営のために必要となる意思決定をデータを基に判断し、それを実行することを指しています。

近年では、デジタル化が加速し、データの重要性が日に日に高まってきています。

直接、消費者と接することがなくても、オンライン上のデータを解析することで、消費者ごとに趣味や嗜好、関心、行動などを把握することできるのです。

そして、そのデータを基として、消費者それぞれに適したマーケティングを実践することがデータドリブンなのです。

このデータドリブンが重要とされるようになった背景には、いくつかの理由があります。

まず一つ目に挙げらるのは、消費者の購買行動が複雑になったことです。

デジタル化が進む現代では、消費者はあらゆる情報を容易に入手できるようになり、その情報を基に、自身の目的を果たすために、デジタルとリアルを自由に使い分けるようになっています。

分かりやすく言えば、インターネットで情報を集め、その情報から、自身の目的に最適な商品やサービスを、最適な場所で購入するのです。

例えば、家電を購入したい場合には、インターネット上で製品の機能や価格などの詳細を把握したうえで、実店舗に赴き実物を確認し、最終的に最も価格の安いオンライン店舗で商品を購入すると言うように、複雑な購買行動をとるようになっているのです。

このような消費者の変化に対応するためには、企業側もデータの活用が必要となるのです。

次に挙げられるのが、デジタルが進化していることから、デジタルマーケティングの技術も進化していると言うことです。

デジタルマーケティングとは、自社ECサイトにコンテンツを掲載し、認知拡大を促したり、SNSに広告を配信するなど、デジタル上で行いマーケティングの事を指します。

従来は、テレビや新聞などのメディアを利用したマーケティングが主流でしたが、現代では、それらがデジタル上に移行しています。

そして、そのデジタルマーケティングも、技術の進化により、より効率よく活動を行えるようになっているのです。

この技術の進化によって、これまでにない施策が次々と打ち出されており、データドリブンも進化しているのです。

サブスクビジネスにおけるデータドリブンの重要性

このデータドリブンは、現在、様々なビジネスで重用されていますが、中でも、最も活用しているのがサブスクビジネスです。

サブスクビジネスは、基本的に、オンライン上でサービスの申し込みから解約まですべての工程を完結できるビジネスです。

それ故に、顧客データの収集がこれまでもよりも容易であり、それを最大限に活用することが可能なのです。

サブスクビジネスで、データの活用が重要となるのは、サブスクが顧客に長く継続して利用してもらうことで、収益を上げることができる仕組みであるからです。

顧客に継続利用してもらうためには、顧客が求めるサービスを提供し続けなければなりません

そのためには、顧客のデータを基に、個々の顧客に最適なサービスを導き出す必要があるのです。

そして、それを常に継続することで、顧客に長く利用してもらうことができるのです。

具体的には、サービスの契約から利用状況、解約と言った、顧客がサービスを利用する一連のプロセスをデータを活用することで可視化し、顧客の利用履歴、行動履歴、趣味嗜好などからクロスセル、アップセルに繋げていく、また、顧客の利用状況を常に把握し、利用が減ってきた顧客に対して、休止やプランの変更などを提案すると言った施策により、顧客の満足度を向上させ、収益の向上や解約の防止に繋げていくのです。

特に、サブスクにとって重要であるのが、解約の防止です。

サブスクは、先ほども述べたように、継続して利用してもらうことにより、収益を上げていくビジネスです。

しかし、手軽なサービスであるが故に、解約率が高く、多くのサブスクサービスが解約を減らすためデータを活用しているのです。

例えば、食品宅配のサブスクサービスでは、アクセスログや購買データを徹底的に分析し、解約率を低減させることに成功しています。

また、動画配信サービスでは、顧客の利用履歴や行動を詳細に分析することにより、顧客の嗜好や関心を把握、そのデータに基づいて、顧客に最適なコンテンツを提案すると言った形でデータを活用し、顧客の満足度を向上させ、解約の阻止に繋げているのです。

まとめ

このように、サブスクは、データを最大限に活用することにより、顧客に常に最適なサービスを提案することが可能となるのです。

そして、それにより、長く継続して利用してもらうことができ、結果として、それが収益の向上に繋がるのです。

サブスクを成功させるためには、データを活用するデータドリブンは欠かせない取り組みであり、切り離せない関係にあるのです。