サブスクリプションビジネスで重要な「デザイン思考」とは

どのようなビジネスにおいても、いかに効率よく収入を得ることができるか、ということがビジネスを進める上で非常に重要なことになってくるでしょう。

そのための新たな手法の一つとして今注目を集めているものが、サブスクリプションビジネスです。

サブスクリプションビジネスとは、定期的に商品やサービスを購入することであり、所定の料金を支払うことによって、定められた期間内は商品やサービスを自由に利用することができる権利を得る仕組みです。

サブスクリプションビジネスは、従来までのビジネスモデルとは違い、いかに顧客との関係性を継続させることができるか、ということを重視しており、そのためにさまざまな料金プランを充実させたり、ユーザーが利用しやすいような制度を設け、顧客の取り組みを図っているのです。

サブスクリプションビジネスを行っていると、時に「デザイン思考」という言葉を耳にすることがあるのではないでしょうか。

ここ数年でデザイン思考に興味を示す企業も多くなっているのですが、実際に日本ではまだよく理解していないという方も多いでしょう。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスで重要な「デザイン思考」について、詳しくお話させていただきたいと思います。

サブスクリプションビジネスにご興味を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

単品リピート通販とは?ビジネスモデルや市場規模、メリットなどを1から解説

デザイン思考とは

デザイン思考とは、対象がモノであってもシステムであっても、それをデザイナーのように考える、ということです。

デザイナーは「使う人」をイメージしながらデザインしますので、「人間」を中心として考えていきます

このデザイン思考の起源は正確には分かっていないものの、1969年よりアメリカから広められたとされています。

世界的にもデザイン思考を学ぶことができる大学も徐々に多くなり、デザイン思考の認知度が向上するにつれて、海外のデザインスクールに留学する日本人も多くなっています。

日本でもデザイン思考を学ぶことができる大学も多くなっており、世界的にもデザイン思考を取り入れている活動が多くなっている中で、なぜビジネス界ではそれほど根付いていないのでしょうか。

その理由としては単純に、デザイン思考そのものが、そもそも分かりにくい、ということがあるでしょう。

デザイナーの思考法であるからこそ、メソッドやプログラムが確立していないので、具体的に説明できないので、いざ専門的なスクールに通い、自身でビジネスに応用しようとしても、できない場合が多いのです。

〇サブスクリプションビジネス×デザイン思考

デザイン思考そのものが分かりにくいので、あまりビジネスに浸透していないとはいっても、サブスクリプションビジネスにはデザイン思考は非常に有益です。

デザイン思考において、

人間中心設計としてひとりの問題として考えること

多様化を活かすこと

自分に自信を持つこと

実験体として早く失敗しても学ぶ姿勢をもつことが重要です。

サブスクリプションビジネスで提供する商品やサービスは、顧客ニーズにいかに沿ったものか、ということが重要です。

ですが実際には顧客視点と言いつつも、製造者の理論や計画が優先されてしまい、プロダクトアウトになってしまっていることも多くあるでしょう。

ですが、デザイン思考であれば人間中心設計の考えであり、ユーザーに共感してユーザー中心に考えられていますので、プロセススタート段階でもセグメンテーションやポジショニングではなく、人を見て、その人に対する「共感」にフォーカスすることができるのです。

また、多様化を活かすこととは、たった一人で考えるよりも、多くの視点があるほうが、より多くのアイデアが生まれますよね。

ワークショップ形式で、対話しながら得られた共感の理由を、みんなで探ることができます。

そして、自分に自信を持つこととは、人は誰しもクリエイティビティを持っている生き物であるという考えのもと、もし自分は想像力が豊かではないと考えていても、頭の中では少なからず何かを思い描いているし、それを形にすれば、より良いものが社会に生まれる、ということです。

日本社会においては、謙虚こそ美徳だと考えられていますので、デザイン思考があまり馴染まない理由がここにあるかもしれません。

自分に自信を持つことこそ、日本人がもっと取り入れるべきマインドなのでしょう。

最後に、早く失敗しても学ぶ姿勢を持つことは、デザイン思考として考えた場合、答えを持っているのはユーザーであるからこそ、実際にテストを行い、フィードバックをもらい、ブラッシュアップをすべきだということです。

日本のビジネスでの商品開発では、じっくり社内で製造し、問題点をすべてクリアにしてから販売する、という流れでしたが、「まずは試す」ということこそデザイン思考の考えですので、スピード感も意識していきましょう

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスで重要な「デザイン思考」とは何か、ということについて、詳しくお話させていただきました。

デザイン思考はもちろん万全ではないものの、マスメディアが縮小し、SNSが主体となって、後押しされているサブスクリプションビジネスだからこそ、一人の人間を起点とする考え方は理にかなっていますので、今後デザイン思考が高まっていくことが予想されているのです。

サブスクリプションビジネスに非常に役に立つ考え方ですので、ぜひこの機会にデザイン思考の知識を深めてくださいね。