「新規サブスクリプション企業が陥りやすい人材育成の課題」

企業が顧客に対し一定期間商品やサービスを提供し、月単位、もしくは年単位で利用料金を回収する、サブスクリプションビジネスモデルが多くの注目を集めています。

サブスクリプションビジネスの発症は、IT業界であったのですが、製造業や小売業などでの新しいビジネス形態として、新しいサブスクリプションサービスがどんどん生まれています。

顧客が持つ商品やサービスに対する価値が、従来までのモノの価値を保有することから、モノの価値を気軽に利用するコトにシフトしていることが、サブスクリプションビジネスの追い風になっていることでしょう。

企業がサブスクリプションビジネスを展開することで、従来まで得ることができなかった継続的で安定的な収入を得ることができ、売上予測が立てやすくなりますので、今続々と新規参入するサブスクリプション企業が多くなっています。

そんな中、よくある課題として挙げられることは、サブスクリプションビジネスにおける「人材育成」でしょう。

そこで今回は、新規サブスクリプション企業が陥りやすい人材育成の課題について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後、サブスクリプションビジネスを展開していこうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

人材育成の課題

企業が成長していく中で、企業にとって人材育成は非常に重要な課題になってきます。

企業にとって業務に必要な知識やスキルを従業員に習得させ、ビジネスの成長と企業の規模拡大と従業員も成長するように育てる取り組みのことを、人材育成と言います。

人材育成は、業務を通じて必要なスキルや知識を学ぶ「OJT」研修を中心とした「OFFJT」自己啓発を指す「SD」などの手法があります。

これらにしっかり取り組むことで、従業員が企業にとって必要な知識を付け、スキルの幅が広がりますので、企業が実現することができることも広がり、企業の成長に大きく貢献します。

また、即戦力として短期スパンでの人材育成ではなく、中長期的な視点を持った人材育成の取り組みは、企業の成長に必要不可欠です。

そして、従業員のモチベーション向上にも繋がるでしょう。

従業員自身が、研修などを受けることによって、新しい課題に気付くことができた場合、研修を受ける前よりも自信を持って営業活動に取り組むことができ、結果的に契約率向上にも期待することができます。

モチベーションが向上する状態が続くと、離職率の低下にも繋がりますので、新規採用のためのコストを抑えることができ、今の従業員に対する人材育成の強化に繋げることができるという、好循環が生まれるのです。

新規企業が陥りやすい人材育成の課題

・余裕がない

特に新規事業としてサブスクリプションビジネスを展開した場合には、人材育成に取り組むための時間と労力の余裕がないことが挙げられるでしょう。

実際に人材育成を行おうと思うと、研修プログラムを準備し、従業員に実施、そして評価基準の設定や、関係者間でのスケジュール調整、研修実施後の効果検証、今後の人材育成の計画見直しなど、一度人材育成を行うためにも、非常に多くの時間と労力が必要になるのです。

もし専任の人材育成担当者を設けていない場合は、複数の業務を兼務しているかと思いますので、十分な効果検証を実施することができない、ということもあり、せっかく人材育成を行っても、効果的でない状況になってしまっていることがあります。

人材育成の対象となる従業員も、もし今の業務に追われて、研修に集中することができなかったり、自己啓発に充てる為の時間を確保することができなかったりする場合もありますので、長期的な視点を持って自分自身に向き合う余裕がない、ということもあるのです。

・知識やスキルが不足している

より効果的な人材育成を行おうとする場合には、人材育成担当者が十分な知識やスキルがある、または習得することは必要不可欠です。

もし十分な知識やスキルがないまま、人材育成を実施したとしても、効果が限定的になってしまったり、対象者のモチベーションが低下してしまったりすることもありますので、重要な課題でしょう。

・意識のズレ

企業内において、人材育成に対する重要性の意識のズレも大きな課題です。

人材育成担当者と、人材育成を受ける対象者が、お互いの立場から見て人材育成の重要性を理解することができれば、モチベーションの向上にも繋がりますし、より効果的な取り組みになります。

ですが、人材育成担当者が他の業務を優先し、人材育成を受けた対象者に十分なフィードバックが出来ていない場合などが発生してしまうと、予定期間よりも大幅にオーバーしてしまう可能性もあります。

人材育成は、企業全体で取り組む、という意識がしっかり根付いていなければ、協力体制も構築し辛いのです。

まとめ

以上、新規サブスクリプション企業が陥りやすい人材育成の課題についてお話させて頂きました。

新規事業としてサブスクリプションビジネスをスタートさせた場合には、よりレベルの高いビジネスを行おうと、ビジネスを進めても、事業主の希望通りにビジネスが進むということはあまりありません。

企業によって人材育成に関する課題や取り組みは異なってきますが、今回ご紹介した事例はよくある事例ですので、ぜひこれらを事前にしっかり理解し、効率よく人材育成を行い、サブスクリプションビジネスを進めてくださいね。