食のサブスクが抱える課題とは?

近年話題を集めているサブスクサービスは、多種多様なサービスが提供されるようになり、市場を順調に拡大しています。

中でも、最近注目されているのが、食に関するサブスクです。

食は、消費者の日常に欠かせないものであるため、安定した需要が見込めると考える企業が多いのです。

しかし、食べ物を扱う場合、その特性から問題や課題も多いのです。

そこで今回の記事では、食のサブスクが抱える課題について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

増える食のサブスク

動画や音楽配信などから人気に火が付いたサブスクサービスは、今やあらゆる分野に広く普及し、様々なサービスが提供されています。

その中でも、現在増えているのが、食に関するサブスクです。

食と言っても、その種類は多彩であり、食品を定期的に発送するサービスやデータを基に最適な食品が届けられるパーソナライズサービス、飲食店が提供する定額制の食べ放題や飲み放題のサービスなど様々な種類があります。

この中で、定期購入型のサービスは、食品と言っても、飲料水などの生活必需品が多く、需要が比較的安定しています。

しかし、お菓子類などを提供するサービスや飲食系のサービスには、課題も多く持ち上がっているのです。

食のサブスクが抱える課題

特に問題とされているのは、お菓子類などを提供するサービスにおいて、食べ物は買う前に試したいと考える消費者が多いことです。

先ほど述べた、飲料水などの定期購入型のサービスは、コンビニやスーパーなどでも入手できる広く認知された商品を扱うケースが多く、消費者も一度は口にしたことがあるため、安心して購入することができます。

しかし、扱う食品が、そのサービスオリジナルの商品の場合、消費者にとっては全く未知の商品となるため、購入のハードルが高くなってしまうのです。

それでも、ECの利用に慣れている消費者であれば、SNSなどで情報を収集し、それをもとに購入を判断してくれますが、ECに慣れていない人やECで食品を購入したことがない消費者は、なかなか購入に踏み切ることが難しいのです。

商品にこだわりがなければ、現在は、コンビニやスーパー、ドラッグストアなどで、いつでも簡単にあらゆる商品を購入することができます。

また、百貨店や実店舗に赴けば、こだわりの商品を購入することもできるのです。

このような場所で、実物を手に取って、試してから購入したいと考える消費者は年代に関係なく多く、食品となると尚更その傾向が強くなるのです。

食品は、口に入るものであり、極端な話では、命にも関係してくるものです。

そのため、消費者は、食品には何よりも、まず安全であることを求めるのです。

例え、そのサービスで扱っている商品が、ECしか買えない商品であっても、自身の目で安全を確認できなければ、購入を諦める消費者が多いのです。

食のサブスクには実店舗が必要!

もちろん、どのような食品であれ、ECや通信販売を利用している人は大勢います。

そのような消費者がどこで安全かどうかを見極めているのかと言うと、それが実店舗なのです。

実際に、店舗を運営し、そこで商品を販売しているのであれば、安全性が高いと判断されるのです。

しかし、お菓子類などを提供するサブスクサービスの場合、ほとんどが店舗を持っていません。

店舗を持たずに始めることが可能であるのが、これらのサービスのメリットであり、それ故に、実店舗を運営しているケースは少ないのです。

このようなサービスは、サービスの開始直後は、ECの利用に慣れている消費者を取り込めば良かったのですが、現在は、似たようなサービスも増え、競争が激しくなっています。

その中で、消費者の支持を少しでも多く集めるには、これまで購入してくれていたECの利用に慣れた層だけでなく、それ以外の層も取り込んでいかなくてはならないのです。

そして、そのために必要となるのが実店舗です。

販売は、ECで行うにしても、実店舗において、直接商品を手にとって確認し、さらには、試食してもらうことが重要となるのです。

実際に、多くの食品を提供するサブスクサービスが、実店舗の運営に乗り出しています。

中には、ポップアップストアなどの期間限定の店舗もありますが、とにかく、消費者が直接商品を確認できる場を設けることが、現在の食のサブスクには必要なことなのです。

店舗を持っていれば、全くそのサービスを知らない人が、購入してくれる可能性も高くなります。

一度購入してくれれば、ECで購入するハードルは下がり、サブスクサービスを利用してくれる可能性も高くなるのです。

また、実店舗には、消費者の生の声を聞けると言う大きなメリットがあります。

オンライン上でも、消費者とコミュニケーションをとることは可能ではありますが、やはり、直接顔と顔を合わせて行うコミュニケーションには適いません。

消費者の生の声を聞くことができれば、それを商品やサービスの改善に素早く役立てることができるのです。

まとめ

現在、サブスク市場は拡大化し、日に日に競争が激化しています。

中でも、食に関するサービスは急速に増えており、集客に苦戦するケースも増えてきているのです。

食品を扱うサービスは、サブスクに限らず、課題が多くあります。

直接口に入れるものであるため、消費者はより安全性を求め、商品を確認してから購入したいと考えるのです。

特に、サブスクは、基本的に実店舗を持っていないケースがほとんどです。

そのため、ECで食品を購入することに慣れていない場合、購入してくれる可能性は低くなるのです。

しかし、競争が激しくなる中では、これらの消費者も取り込んでいかなくてはなりません。

そこで必要となるのが、今回説明した実店舗であり、直接商品を確認してもらうことなのです。