サブスクリプションビジネスに重要なアンケート調査設計の3ステップ

日本の企業では現在、サブスクリプションビジネスというビジネスモデルが導入され始めています。

サブスクリプションビジネスは、商品を購入するのではなく、体験することを優先した消費者をターゲットとしたビジネスモデルであり、デジタル分野から広がり、車やアパレルなど、多種多様な業種へ広がりを見せています。

サブスクリプションビジネスは、企業が顧客に商品を売り切るのではなく、顧客がその商品やサービスを一定期間利用する「権利」に対して対価を支払うビジネスモデルです。

つまり、顧客を消費者ではなく「利用者」として捉え、そしてその利用者に自社商品やサービスを体験してもらい、その期間分の金額を支払ってもらう、というビジネスモデルです。

最近では、動画や音楽配信サービス、カーシェアリングがこれに当たるサービスとなるでしょう。

サブスクリプションビジネスを行う上で、データ運用が重要視されているのですが、マーケティング活動でも効果的な手法のひとつとして考えられています。

そしてマーケティング活動における、アンケート調査設計に重要なステップがあることをご存知でしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスに重要なアンケート調査設計の3ステップについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスに、アンケート調査を取り入れていきたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

アンケート調査設計の3ステップ

ステップ1:明確な調査目的を持つ

アンケートで集められた調査結果は、消費者の意思決定の際の根拠となりますので、企業自体のアンケートの目的と仮説が曖昧である場合は、まったく的を得ていないデータを入手してしまい、消費者の意思決定の判断ができなくなってしまいます。

商品開発においてニーズを探ることができるのかブランドの浸透性を知ることができるのか広告効果を検証するのか、リサーチする目的を明確にし、その上でその目的に対する問いにどのような結果が帰ってくるのか、という仮説を立てることが重要です。

ステップ2:調査対象を定める

明確な調査目的を持った後は、調査対象を決めなければなりません。

大きな市場が見えた上でのターゲットの設定をした場合、成功することは非常に難しくなってきています。

想定するターゲットユーザーはどのような人なのか、どのような人に回答してもらいたいのかという詳細な情報を落とし込んでいきます。

想像しているよりもさらに細かく設定し、調査対象を明確にしなければ、それが本当にターゲットユーザーの回答を表しているのかが分からないのです。

そしてそれとは敢えて正反対の層のデータも取得することで、これらを比較して差を見ることもできるでしょう。

ステップ3:設問を設計する

目的と仮説、そして調査対象を明らかにすることができれば、設問を立てていきましょう。

設問内容を設計する場合は、誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように、どのくらい、という質問の基本に立ち返ると良いでしょう。

これらの情報は、回答者を取り巻く環境や状況を把握するために有効なデータになることが多いのです。

設問内容がまとまってくれば、その設問に知りたいことが入っているか、同様の質問が繰り返されていないか、ということを確認していきます。

この際、企業からすると、モレなくさまざまなことを幅広く聞きたいと思うので、設問を増やしてしまうことがあるのですが、そうなると矛盾点が出てきてしまい、知りたいことも見えなくなってしまったり、設問数が多すぎて回答者が投げやりになり、適切な回答をしてもらえない、ということがあります。

より正確で実態を表したデータを集めるためには、シンプルな問いかけで答えやすく、設問数もしっかり絞ることが大切なのです。

そして設問案が確定すれば、データ取得後の活用方法を全設問で振り返りましょう。

データというものは、取得するだけでなく、取得後活用できた時点で初めて価値を持ちますので、必ず再確認することをおすすめします。

もし活用方法がわからない設問がある場合は、その目的や背景などを改めて考え直すと良いでしょう。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスに重要なアンケート調査設計の3ステップについてお話させていただきました。

良質なデータというものは、その事実の断片を確実に正確に示すデータのことであり、より確かな事実を把握するためには、良質な調査設計は必要不可欠になるでしょう。

取得したデータそのものは、確認して終わるのではなく、その次にどのような行動を取るかということを考える材料であると理解しなければなりません。

サブスクリプションビジネスに、アンケート調査は非常に役に立ちますので、ぜひこのステップを参考に、効率的に調査を行ってくださいね。