サブスクリプションビジネスとは、商品を購入して所有するのではなく、商品やサービスを一定期間利用することができる権利に対して料金を支払うビジネスモデルです。
サブスクリプションビジネス拡大当初は、BtoBソフトウェアからスタートしたのですが、昨今ではBtoCにて動画や音楽などのコンテンツの配信サービスや、自動車を貸し出すサービスなどが登場しています。
消費者自身が、モノを所有するよりも、シェアをして利用することに価値を感じている今の時代に合ったビジネスでありますので、マーケティングに関しても従来までと同じというわけにはいきません。
今はSNSの利用率が非常に高いからこそ、ビジネスを行う上ではSNSマーケティングは必須の施策として考えられるでしょう。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスにおけるSNSマーケティングの手法と実施手順について、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後サブスクリプションビジネスにSNSマーケティングを取り入れようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
SNSマーケティングとは、SNS上で企業が情報を発信したり、情報を収集し、商品開発や商品改善、ブランディングなどに活用する施策のことです。
企業が自社公式アカウントを開設し、それを運用するSNS運用は、SNSマーケティングの代表的な事例です。
無料で施策をすることができますので、コストを抑えることができますし、SNSの拡散力によって、より多くのユーザーをターゲットにし、商品やサービス利用までの導線を構築することができるのです。
SNSマーケティングの手法を大きく5つに分けると、「公式SNSアカウント運用」「SNSキャンペーン展開」「SNS広告配信」「インフルエンサーマーケティング」「ソーシャルリスニング」でしょう。
公式SNSアカウント運用は、SNSユーザーの共感を呼び、定期的に魅力的なコンテンツを発信すること、TwitterやFacebook、Instagramなど、それぞれのSNS媒体の特性に適した投稿を行うこと、フォローやいいねなどのSNSならではの機能を活用したコミュニケーションであることがポイントです。
公式アカウントの運用は、息の長いブランディング施策でありますので、SNSという特殊な社会空間に溶け込み、その中にいるユーザーとの交流を深めることで、自社ブランドに対して良いイメージを作り、ファン作りのための形成を図るという、中長期的な施策です。
SNSキャンペーン展開は、SNS上で短期間に展開する施策であり、「#(ハッシュタグ)」などの機能を用いて、SNSユーザーにキャンペーンへの参加を促します。
SNS広告配信は、SNS上で自社商品やサービスに興味を持ってもらえるようなターゲットを絞って広告を配信し、認知度の向上を図るものです。
インフルエンサーマーケティングは、SNSならではのマーケティングであり、SNS上で影響力を持つインフルエンサーに、自社商品やサービスを紹介してもらい、消費者の態度変容や行動変容を促すための、コミュニケーション型マーケティングです。
そして、ソーシャルリスニングは、Twitterやブログなどでのソーシャルメディア上で交わされる、ユーザーの自然な会話を収集、分析し、商品の開発や改善、ビジネスプロセスに役立てていきます。
まず、何のためにSNSマーケティングを行うのか、目的を明確に設定しましょう。
SNSマーケティングはあくまでもブランディングとして行うのですが、認知度向上や、顧客反応、新規顧客掘り起こし、ブランドのファン育成、SNS運用ノウハウの蓄積など、自社サブスクリプションビジネスの現状課題や今後の展開もしっかり見据え、目的を明確にしていきましょう。
ビジネスの初期段階で先行調査と競合調査を行うことで、ナレッジの獲得がより角度の高いSNSマーケティング戦略の企画立案に役に立ちます。
ここまでの結果を踏まえて、実際にはどのSNS媒体でどのような手法で実施していくのかを決めていきます。
それぞれのSNSの特徴や適したクリエイティブ、ユーザーの傾向、自社との相性などを総合的に考え、戦略の土台を作ります。
SNS運用の場合は、フォロワー数がひとつのKPIになりますし、キャンペーン施策を打つのであれば、インプレッション数やRT数、ハッシュタグ投稿数などがKPIになり、広告の場合はCTRやCVRなどが指標になります。
ですがSNSマーケティングでは全てを明確に数値化することができません。
そしてKPIの達成のみに注力してしまい、本来の目的を忘れないことも重要です。
SNSマーケティングやブランディングは、数値化することが出来ない要素が大きいことを念頭におきましょう。
ここまですすむと、ある程度のプランニングが見えてきますので、それをより具体的にするためにも、人員を選定し、実務体制を構築していきます。
SNSマーケティングにはそれぞれ異なる技能や専門性が必要ですので、「何のために」「どのような手法で」行うのかということを再度明確にし、慎重に人員を選定していきましょう。
プロジェクトの体制が整えば、実施へと進みましょう。
実際に施策を行い、常に顧客の反応を捉え、改善をし、PDCAを回していきます。
SNSは特に展開の早い情報媒体であるからこそ、常にアンテナを張り、情報を集めて、素早くPDCAを回していきましょう。
以上、サブスクリプションビジネスにおけるSNSマーケティングの手法と実施手順についてお話させていただきました。
サブスクリプションビジネスを成功させるには、SNSマーケティングを成功させることが鍵のひとつになりますので、ぜひこの手法と実施手順を参考に、サブスクリプションビジネスに役立ててくださいね。