今、日本の企業では、サブスクリプションビジネスと呼ばれるビジネスモデルを導入する事例が非常に多くなっています。
サブスクリプションビジネスは、商品を購入するよりも、体験を優先することを目的としている消費者をターゲットとしており、デジタル分野から始まったサブスクリプションビジネスであり、今では車やファッションなど多種多様な業種への広がりを見せているのです。
サブスクリプションビジネスは、企業が消費者に商品やサービスを売り切るのではなく、消費者がその商品やサービスを一定期間利用するための「権利」に対し対価を支払うビジネスモデルです。
顧客ニーズ、そして顧客満足度を満たすことを目的としており、企業にとってもユーザーにとっても非常に大きなメリットがあるのです。
サブスクリプションビジネスを行う上で、まずはどのような商品やサービスを提供するか、ということを考えるかと思いますが、その際「どのような流れが適切なのか」という疑問を持たれることがあるでしょう。
新商品を開発する際などは、特に流れを気にしてしまいますが、まずはプロセスをしっかり理解しておかなければなりません。
そこで今回は、サブスクリプションプロダクト開発プロセスにおいて重要なことについて、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後サブスクリプションビジネスを展開したいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
商品開発を行っている際、どうしても主語が「顧客」になっていない場合があるかと思います。
だからこそ、サブスクリプションビジネスをいかに円滑に進めるために重要であることは、どのようにして進めるか、ということではなく、「誰に」「何のために」作るのか、という目的や方向性を重視しなければなりません。
これを重視しなければ、せっかくのアイデアも十分に活かすことができないのです。
企業の規模にもよりますが、まずは関連しているスタッフを収集し、ミーティング形式のワークショップを実施しましょう。
商品開発部のみではなく、販売や広報、製造など、商品に携わる部署のスタッフが参加し、それぞれの意見を出し合いましょう。
そこで、自社の強みは何か、今後どのようにしていきたいのか、自社のコアなユーザーはどんな人なのか、というテーマにもと、具体的にアウトプットして「誰の」「何のための」商品であるのか、ということを明確にし、共通認識にしましょう。
ここまで方向性が定まったとしても、これはまだ社内の想像にしか過ぎません。
これを実際に確かめるために、想定したペルソナへのインタビューを行うことが理想的です。
このインタビューの際に重要なことが、一般的なユーザーではなく、既存商品や競合商品へのヘビーユーザーに聞くことです。
平均的な人にインタビューする方が、広いニーズにアプローチすることができると思いますが、実際にはこのような極端な顧客から、斬新なアイデアが生まれることが多いのです。
さまざまな角度から話を聞き、「なぜ」ということを繰り返し、リサーチしていきましょう。
ここで、インタビュー内容を踏まえてようやく商品のコンセプトが固まります。
具体的にどのようなモノにするか、さらにクリアにしなければならない課題は何か、というっことを確かめるために、まずは制作し、想定しているペルソナに近い人に実際に使用してもらい、問題点を改善する、ということを繰り返していきます。
プロダクトデザインには、開発コストと同様に、サイズや形などのバランスもしっかり考慮し、一度の検証に一つの検証を理想として工夫していきましょう。
上記を繰り返し行い、検証段階において完成した商品はどのようにすればより多くのユーザーに届けることができるのか、というプロモーションを考えるのです。
適切でありながらも、手法にとらわれないプロモーションを展開するようにしましょう。
上記のプロセスでお分かりいただけたかと思いますが、このプロセスの中で最も重要であることは、「誰の」「何のため」のものか、方向性を明確に定めることです。
BtoBでもBtoCでも、商品開発のまず第一は、誰のどんな問題を解決したいのか、ということを明確にすることですので、この価値を徹底的に詰めていきましょう。
実際に商品販売開始に至るまで、売り上げ目標や社内政治的視点により、原価率や社内の体制からも、「誰の」「何のため」ということがブレてきてしまうのですが、これは絶対的に明確にし、妥協することではありませんので、最初の段階でしっかり固め、ベクトルを一つにしておきましょう。
以上、サブスクリプションプロダクト開発プロセスにおいて重要なことについてお話させていただきました。
サブスクリプションプロダクトを開発するためには、目的を明確にするために、ワークショップにて意見を出し合わなければなりません。
これは一見当たり前のことのようにも思えますが、実際の日本企業では意外と難しいことなのです。
誰かに強く求められるモノを生み出すためにも、ぜひこのプロセスを参考に、スムーズにビジネスを進めてくださいね。