サブスクサービスは、近年広く普及し、消費者の日常にも浸透しつつあります。
このサービスが、これほど急速に成長したのには、いくつも理由がありますが、中でも、大きな理由が、サブスクの仕組みが地球の環境問題の取り組みに繋がっていることがあります。
現代は、これらの問題へ関心が世界的に高まっており、消費者も何らかの形で参加したいと考えているのです。
そして、それを容易とするのが、サブスクサービスであり、それ故にサブスクは、消費者から高い支持を得ているのです。
そこで今回の記事では、サブスクが支持される理由について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
これまでは、消費者は商品を購入し、それを所有し、必要が無くなれば処分して、また商品を購入するということを繰り返していました。
そして、企業やメーカーは、消費者にどんどん商品を購入してもらうために、大量に商品を生産し、流通させていたのです。
しかし、この大量生産大量消費の時代は、既に終わりを迎えています。
現代の消費者は、安易に商品を購入することはなくなり、商品を所有することを望まなくなっているのです。
その代わりに、消費者が求めるようになったのが、商品を必要な時に利用することです。
これにはいくつかの理由がありますが、中でも大きいのが、余った商品が廃棄され大量にゴミが排出されている問題など、環境に関する社会問題に対し、消費者の関心が高くなっていることがあります。
現代はモノが売れない時代と言いながらも、現在でも商品は大量に生産されています。
しかし、モノは売れなくなっているわけですから、その商品は大量に余ってしまうことになります。
では、その余った商品はどうなるのかと言うと、そのほとんどは廃棄されることとなり、大量のゴミとなるのです。
現在は、世界的にこのようなゴミの問題など環境に関する問題に対し、様々な取り組みを行うことが求められています。
日本でも、国を挙げてこのような社会問題に取り組んでいくことが強く求められているのです。
これは、国民一人一人にも求められていることでもありますが、個人でできることは、安易にモノを購入しない、ごみを減らすことなどに限られてしまいます。
そこで、消費者が求めるようになったのが、企業やメーカーがこの問題に取り組むことなのです。
特に若い世代は、この社会問題に対しての関心が、他の世代よりも高い傾向があります。
そして、この世代は、現在の消費の中心となっている世代でもあります。
そのため、どのようなビジネスにおいても、この世代を取り込むことが必須であり、そのためには、社会問題に対し積極的に取り組んでいくことが必要となるのです。
サブスクサービスが、消費者に支持されているのは、その仕組みが、この環境に関する問題に対する取り組みそのものであるからです。
例えば、家具や家電を月額料金を支払うことで利用できるサブスクサービスを利用すれば、家具や家電を余分に作る必要がなくなりますし、廃棄する必要もなくなります。
これらは、製造する際にも資源やエネルギーを必要としますが、廃棄する際にも同様に資源やエネルギーを必要とするのです。
特に、家具や家電類には、大型のものが多く、廃棄するのは簡単なことではありません。
それをサブスクであれば、買うのではなく、必要なものを利用することができ、また必要がなくなった場合にも、返却し、再利用することが可能なのです。
これによって、資源やエネルギーの無駄遣いを減らすことができ、社会問題に大きく貢献することとなるのです。
また、洋服などのアパレル商品も同様です。
特に、アパレル業界は、シーズンや流行に合わせて商品を大量に生産するため、商品のサイクルが早く、売れ残りが大量に出てしまい、最終的には廃棄処分となることが以前から問題となっています。
現在でも、その状況は改善されていませんが、アパレルサブスクが今後さらに普及していけば、少しでもその無駄を減らすことが可能となるのです。
さらに、食品業界では、賞味期限が迫っている商品や期限切れの商品を提供するサブスクも誕生しています。
これは、日本全体で大きな問題となっている食品の大量廃棄の問題、所謂フードロス問題を解決したいと言う思いから立ち上げられたサービスです。
まだ食べることができる食品を捨ててしまうことは、世界的に見ても大きな問題であり、消費者の多くもこの問題に関心を持っています。
実際に、このサービスの取り組みに共感する人は増えており、利用者も増えてきているのです。
現代は、地球の温暖化からの災害が増えており、環境問題の改善が、世界的に急務となっています。
これは、個人一人一人が取り組んでいくことも重要ですが、それよりも大きな影響をもたらすことができるのが、企業やメーカー、ブランドなどが率先してこれらの問題に取り組んでいくことなのです。
そして、消費者も企業やメーカーなどにそれを強く求めるようになっています。
その中でも、サブスクは、仕組みそのものが、それらの問題への取り組みへと繋がり、その点が、消費者から高い支持を得ることができる大きな理由であると言えるのです。