商品を購入して利用するのではなく、利用したい時だけ料金を支払って利用する「サブスクリプション」が注目を集めています。
従来までであれば、動画や音楽などのソフトウェアやデジタルコンテンツが中心であり、導入事例が多かったのですが、今では自動車やファッションに関してもサブスクリプション旋風が巻き起こり、その幅はどんどん広がってきているので、今後あらゆる分野でサブスクリプションビジネスが登場してくることが期待できるでしょう。
サブスクリプションビジネスを成功させるためには、新規顧客獲得はもちろんのこと、いかに解約率を減らし、ユーザーを増やしていくか、ということが重要になります。
そのためには顧客のロイヤルティを高め、自社が提供する商品やサービスに愛着をもち、より長くサービスを利用してもらうことが重要です。
つまり、サブスクリプションビジネスは顧客と繋がりその顧客のニーズをしっかり理解してサービスを提供するというリレーションシップによって収益化を図るのです。
だからこそサブスクリプションビジネスを行う上ではリピーターを重視しなければならないのですが、「リピーターがなかなか増えない」と悩む方もきっと多いのではないでしょうか。
そこで今回は、顧客がサブスクリプションサービスのリピーターになる理由とならない理由についてお話していきたいと思います。
今サブスクリプションビジネスでリピーターについての悩みを持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
サブスクリプションビジネスを行っていると、なかなか思うように固定客がつかないと課題を感じられる方も多いでしょう。
お客様相手にビジネスを行う上で、絶対的なカギを握る存在こそ「リピーター」ですよね。
マーケティング業界においても、パレードの法則(2:8の法則)として企業の売上の8割は2割の顧客によってもたらされているという考え方があります。
リピーターほど購入単価が高かったり、知り合いを紹介してくれたりと、企業の売上に大きく貢献してくれます。
そう考えると、「リピーターこそビジネスを左右する」と考えても、過言ではないでしょう。
顧客がリピーターにならない理由を考えたことがあるでしょう。
「自社が提供する商品やサービスに満足しなかった」「対応が良くなかった」など企業に対する不満も、もちろんリピーターにならない理由と考えられますよね。
ですが、顧客がリピーターにならない最大の理由は「企業のことを忘れているから」であることをお分かりでしょうか。
企業に対して特に不満を持っているわけではないのに、Webサイトや実店舗に来訪されないとなると、非常にもったいないことですよね。
実際とある調査でも、顧客が再訪しない理由として、全体の約80%が「そのショップのことを忘れている」という結果が出ているのです。
一人でも多くのリピーターを増やすためには、ショップのことを忘れないうちに再訪してもらう、もしくはショップのことを思い出してもらうアクションをするか、のどちらかを実行することが大切です。
上記のリピーターにならない理由から逆の目線で考えてみると、顧客にリピーターになってもらうためには思い出してもらえば良い、と考えるかと思います。
もちろん、その考えも重要なのですが、それだけで上手く行くことはありません。
ショップのこと、企業のことを思い出させた上で、さらに顧客が来訪する理由となる価値をつけなければなりません。
つまり、顧客自身がそのショップに訪れる価値を感じることこそ、リピーターになる理由になるのです。
顧客が価値を感じる要素は何なのか、それは「価格」「接客」「雰囲気」にあるでしょう。
この3つを見ると、思っていたより普通だと感じる方が多いかと思いますが、答えはそういうことなのです。
競合他社よりも自社ショップを訪れる価値を感じさせることが重要なのです。
初回利用をした顧客にまず再来訪を促すための秘策となるものが「サプライズの演出」です。
たとえば飲食サブスクリプションとして考え、カフェでコーヒーを提供しているとしましょう。
その際、「もし良かったら味見してみてくれませんか?」とクッキー1つを貰えばどうでしょうか。
顧客にとっては緊張感がほぐれ、お得感も味わい、さらに記憶に残りやすく「また来よう」と思ってもらえる可能性が高いですよね。
また、リピーター限定のサービスを提供することも良いでしょう。
顧客が勝手にリピートすることを待っているだけではなく、ショップ側から距離を縮め、アプローチをしていきましょう。
初回利用やお試し利用された顧客に対し、ショップが負担にならない範囲でできるサプライズの演出を考えてみましょう。
以上、顧客がサブスクリプションサービスのリピーターになる理由とならない理由についてお話させていただきました。
リピーターの獲得は簡単なことではありませんし、さまざまな施策を実施し、自社にあった対策を取っていかなければなりません。
リピーターに関して考える際はまず、今回お話した通り、なぜリピーターになるのか、ならないのかという顧客の状況をしっかり理解しておくことが大切です。
ぜひこれらを参考に、リピーターを一人でも多く増やしサブスクリプションビジネスを成功へと導いてくださいね。