本当に支持されているサブスクサービスとは?

サブスクサービスは、近年急速に増加し、新たなサービスも日々続々と誕生しています。

しかし、その一方で、ほとんどのサービスは集客に苦戦しており、撤退するサービスも増えているのです。

そのような状況の中でも、多くの顧客を集めているサービスも存在しているのです。

そこで今回の記事では、サブスクで支持されているサービスについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

成功するサブスクサービスとは?

サブスクは、近年急速に成長し、今では、誰もが知るサービスとなりつつあります。

特に、動画配信や音楽配信などの、デジタルコンテンツを配信するサービスは、サブスクを代表する人気のサービスです。

さらに、最近では、デジタル系の分野に限らず、あらゆる分野からサービスが提供されており、もはや、サブスク化されていないサービスはないとまで言われているのです。

しかし、続々と新たなサービスが誕生しているからと言って、それらのサービス全てが成功しているわけではありません。

特に、モノを扱うサブスクや飲食系のサブスクは、デジタル系のサブスクとは異なり、苦戦するケースが多いのです。

そのような状況であるにもかかわらず、現在においても、多くの企業がサブスクビジネスに進出し、様々なサービスを提供しているのです。

現在のサブスク市場において、実際に、成功していると言えるサービスは、それほど多くありません。

その中で、特に利用者を集めているのが、前述の動画配信や音楽配信などのデジタル系のサービスです。

これは、先ほども述べたように、デジタルコンテンツを配信するサービスであり、動画や音楽だけでなく、電子書籍、漫画、雑誌、ゲーム、ラジオなど様々な種類があります。

また、Adobeなどのソフトウェアを配信するサブスクも、これらと同じようにデジタルコンテンツを配信するサービスです。

このデジタル系サブスクサービスに成功しているケースが多いのは、このサービスがサブスクビジネスの仕組みと最も相性が良いからです。

デジタル系サービスが成功する理由

サブスクとは、基本的に、定められた料金を支払うことで、一定の期間商品やサービスを利用する権利を得ることができる、所謂、定額制の仕組みです。

この仕組みの最も大きなメリットは、顧客を獲得すれば、毎月定期的に安定した収益を上げることができることです。

これまでのビジネスのように、商品やサービスを売ったら終わりではなく、継続して収益を得ることができるのです。

そして、この収益は顧客が増えれば増えるほど大きくなっていきます。

しかし、ビジネスにおいて、収益の全てが利益となるわけではありません。

商品やサービスを提供していくためには、様々なコストがかかり、収益からかかったコストを引いたものが利益となるわけです。

デジタル系サービスが、サブスクビジネスと相性が良いと言われるのは、デジタルコンテンツを配信するサービスでは、このコストが少なくて済むからなのです。

デジタル系のサブスクのように、デジタルコンテンツを提供するサービスは、コンテンツの作成にコストはかかりますが、コンテンツを作ってしまえば、顧客が増えても、コストが大きく変わることはありません。

つまり、顧客が一人増えるごとにかかる変動費が少ないのです。

例えば、動画配信サービスに顧客が一人増えても、その顧客のために新しくコンテンツが作られるわけではないため、コストがかかることはないのです。

このように、変動費が小さいビジネスは、サブスクとの相性が良く、それ故に、成功しているデジタル系のサブスクサービスが多いのです。

サブスクの成功事例

そのデジタル系のサービスの中でも、最も成功したと言える事例が、Adobe社のソフトウェア配信サービスです。

Adobe社は、サブスク導入前は、DVDでソフトを販売していましたが、集客に苦戦していたわけではなく、多くの顧客を抱えていました。

しかし、DVDの場合、バージョンが上がるたびに、高額でソフトを購入してもらわなければならず、その点において、顧客から不満の声もあったのです。

企業側から見れば、高額な商品を、定期的に顧客が購入してくれるのですから問題はないわけですが、Adobe社はそれを良しとはせず、サブスクへの切り替えを決断したのです。

サブスクを導入すると、利用者はDVDを購入するのではなく、月額制で配信サービスを利用することになり、負担額は大きく減ります。

さらに、その場合、新しいバージョンになったとしても、自動でアップデートが行われるため、さらに課金せずとも、最新のツールを利用することができるのです。

これらは、利用者側にとって大きなメリットであり、これにより、これまで利用していた顧客だけでなく、これまで利用していなかった新たな層からの支持も得ることに成功したのです。

この事例が、大きく成功することができたのは、自社の利益よりも顧客のメリットを優先したからです。

コンテンツを配信する形になれば、既存の利用者の負担を減らすことができ、さらに、利便性を上げることができます。

それを追求したことによりAdobe社のサブスクサービスは、多くの顧客から支持されるサービスとなったのです。

まとめ

現在、サブスク市場には、日々続々と新たなサービスが誕生し、激しい競争となっています。

しかし、これほど市場が拡がっていても、成功していると言えるサービスはそれほど多くないのです。

そのような状況の中でも、今回説明したサービスは、多くの顧客の支持を得ることに成功しています。

成功できた理由は、変動費がかからないことなどいくつもありますが、最も大きな理由は、顧客を第一に考えたことにあります。

サブスクは、顧客重視のビジネスです。

まず第一に顧客のことを考えられないサブスクサービスが、顧客の支持を集めることなどできないのです。