単品リピート通販のCPOとLTVはセットで考えるようにしよう

広告の効果はCPOで判断しよう!

通信販売で商品を販売する際には、お客様を集めるために広告を出す必要があります。

店舗を必要としない分費用が掛からないと思われがちですが、広告などの販促活動には思ったよりも多くの費用が掛かるものです。

そのため、通販事業を成功させるためには、広告費などの販促にかかる費用をしっかりと把握することが必要になってきます。

そこで、重要となるのが広告の効果を表すマーケティング指標・CPOです。このCPOをうまく活用していくことが通販事業成功のカギとなります。

そこで今回の記事では、マーケティング指標・CPOについて説明したいと思います。 

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

CPOとは?

CPO(シーピーオー)とは、Cost Per Order コストパーオーダーの略称で、顧客獲得単価と訳し、顧客を一人獲得するのにかかる費用のことを指します。

CPOは数式で表すと、CPO=クリック単価(広告費)÷コンバージョン率(購入客数)となります。

この数式について具体的に説明すると、広告の運営会社に対して、1クリックごとに支払う金額がクリック単価であり、広告にかけた費用になります。

コンバージョン率は、サイトに何件のアクセスがあった場合に1件の注文が来るかと言う割合を表す、所謂広告によって得られた購入客の数ということです。

つまり、クリック単価が100円でコンバージョン率が0.1%であった場合、CPOは10.000円となるわけです。

 

CPOが低ければ良いわけではない! 

CPOは、広告を出す上で知っておかなくてはならない重要な指標で、広告を同じ媒体に続けて出している場合に定期的にその効果をはかるために用いる、また同じ条件で異なる媒体に広告を出し、どの媒体が一番効果があるかを判断するために用いると言った場合に最適な指標です。

広告を出しっぱなしにするのではなく、広告の効果を確認するために、CPOを活用して同じ基準で検証するのです。

CPOは、できる限り低いほうが良いと判断されがちですが、単に数値が低ければ良いというわけでもありません。

価格がもともと低い商品を販売すれば、CPOが低いのは当然のことなのです。重要なのは、CPOの値が低いことではなく、その後のリピート購入に繋げていくことですから、リピート率と合わせてCPOを見ることが必要になる訳です。

利益の見込めない安売り商品を販売すれば、もちろんCPOは低くなりますが、安売り商品の購入客がその後リピート購入する可能性は低いと考えられますので、CPOが低いということだけで判断しないように注意が必要です。 

CPOが低いということは、安い費用で集客ができているということですが、CPOは常に変動していくものです。ですから、その時点でCPOが低いからと言って、満足していてはいけません。

商売を行っている以上、広告料金が値上げされたり、商品が突然売れなくなったりすることはよくあることです。

そこで、注意すべきなのは、CPOだけで事業全体を判断しないようにすることです。長期的なスパンで考えた場合、一時的にCPOが高くなってしまったとしても問題がないように、収益性を高めておくことが必要になります。

そして、CPOとともにその収益性も数値化し、あわせて判断することが大切です。

 

CPOはLTVと合わせて判断する!

 上記で述べた収益性とは、一度購入したお客様が、その企業と取引を始めてから終わりまでの期間(顧客ライフサイクル)にどれだけの利益を企業にもたらすかと言うことで、これをマーケティングの世界ではLTV(エルティーブイ)と呼びます。

このLTVとは、LifeTImeValue ライフタイムバリューの略称で、顧客生涯価値と訳し、LTV=購買単価×購買頻度×契約継続期間によって算出します。

広告や様々な販促活動を経て獲得した顧客を、一度だけの取引で終わらせるのではなく、その後もリピート購入に繋がる様々な施策を経て、良好な関係を築いていくことでLTVは高められていきます。

つまり、リピート顧客を定期購入に導く、単価の高いアップグレード商品を購入してもらうアップセルを行う、関連商品や別の商品を合わせて購入してもらうクロスセルを行うと言った施策を行うことでLTVは高めることができるということです。

ですから、このLTVが高く、CPOが低い場合、事業が安定していると判断できるわけです。

利益を大きくするには、CPOを下げ、LTVを高めていけばよいのです。 

通信販売では、新規顧客獲得のため格安のお試し商品などを販売するケースが多いですが、このお試し商品は利益が見込めないため、結果としてCPOの値は高くなってしまいます。

しかし、お試し商品を購入したお客様が、使用後に本商品や関連商品などを購入する可能性は高く、このリピート購入によって得られる利益がLTVと言うことになります。

ですから、CPOが一時的に高くても、LTVで収益が見込める場合には、長期的に見れば問題がないわけです。

そのため、CPOはLTVとセットで判断するのが望ましく、CPOで広告の効果を検証しながら改善していき、LTVを高めるためにあらゆる施策を行うことが利益につながっていくのです。 

まとめ

広告の効果を見るためにはCPOは大切な指標であり、CPOが低いということはお客様を獲得するのに費用が掛かっていないということになります。

しかし、これは一時的なものにすぎませんので、長期的に判断するためにはリピート率をみるLTVと合わせて判断することが重要となります。

CPOで広告の効果を確認しながら、あらゆる施策を用いてLTVを高めて、利益を上げていくことが大切です。