今回は単品リピート通販をスタートする上で、スタートした際にフロント商品について説明をしたいと思います。
少し解説をしておきますと、フロント商品というのはつまり自社商品を知ってもらうための窓口となる商品のことをいい、窓口商品や入口商品といわれたりします。
フロント商品を何にするかで、単品リピート通販の失敗と成功が別れるといわれているほど、この概念は大事ですので、ぜひこの記事で理解してもらえればと思います。
単品リピート通販ってなんでも広告を売って売れるかというそういう世界ではないということをしっかり理解しておく必要があります。
たとえば女性向け化粧品のシリーズを販売するとなると、クレンジングと化粧水、美容液、乳液といった商品ラインナップがありますよね。
じゃあこの中でフロント商品として広告で販売するのであればどれでもいいというわけではないのです、たとえば乳液をメインで広告をした場合、高い確率で費用が回収できないといわれているのです。
化粧品シリーズの中で広告を使ってフロント商品を考えるのであれば、美容液をフロント商品を設定するのがもっとも成功確率が高いといわれています。
実際に、単品リピート通販で売れている商品をみてみてください、ほとんどがフロント商品、つまりお客様に最初に買ってもらえる商品として、美容液を設定しているのです。
さきほどの例で書きましたが、乳液はこのフロント商品には向かないのです、今回は化粧品について例をあげましたが、同じように健康食品に関してもフロント商品に向くかどうかというのはある程度決まっているのです。
化粧品のケースでいえば、乳液はクロスセルという手法で合わせ売りをして客単価を引き上げるための商品になるのです。
クロスセルというのは、美容液を買ってくれたお客様に乳液もありますよ、一緒にいかがですかって合わせてセールスをする商品になります。
クロスセル商品は客単価(LTV)を引き上げるためには有効ですが、フロント商品にはなりにくい特性を持っています。
マクドナルドでいえば、フロント商品はハンバーガーであり、ポテトやコーヒーなどは、合わせていかがですかというクロスセル商品になります。
マクドナルドでポテトをメインでセールスすることがないですよね、ポテトを先に売って、一緒にハンバーガーもどうですかってのは基本的にはありえないのです。
まあできないことはないですが、客単価も引きあがらないので失敗に終わるケースが多いということです。
なぜこんなことを書くかというと単品リピート通販をこれから始めようという方のなかには、なんでもフロント商品で売れるのではないかと勘違いしている経営者が本当に多いのです。
単品リピート通販では、商品の特性をしっかり理解していないと大きな失敗をしてしまうということになりかねないので、ご注意いただければと思います。
リピート商品でフロント商品になり得る商品はどんな種類のものなのか?それを理解するするためには、ある程度の商品別に、これはどの分野に入るのかをしっかり理解しておく必要があります。
今回は単品リピート通販のフロント商品になるかならないを3つの商品分野に分けて説明をしていきたいと思います。
世の中にある商品は基本的には3つに分類されます。
1、オンリーワンの商品(完全にオリジナル)
2、OEM商品(配合同じ)
3、コモディティー商品
これをひとつずつ解説をしていきます
1、オンリーワン商品
こちらはまさに名前の通りで、この世に一つしかないオリジナルの処方であり、製造元としっかり打ち合わせをして成分を1つ1つ決めていったものになります。
価格競争に巻き込まれることはありません、そして価格も自分で設定することができます、ただオンリーワン商品だからいいというわけではなく、悩みに特化したオンリーワン商品にすることがポイントです。
シワに悩んでいるという問題を解決するにしても乾燥によるシワにアプローチをするのか、目の下のシワに訴求をするのか、ほうれい線のシワに悩んでいる人に訴求するのか、部位を変えて訴求をすることです。
世の女性が悩んでいる部位などを変えてそれに特化したオンリーワン商品なんかはヒットしやすいといわれています。
体全体に使えるクリームとかいうのは、消費者にとって響きませんし、大手化粧品会社に対抗することができないのです。
単品リピート通販でオンリーワン商品はフロント商品としては1番向いています、単品リピート通販会社で成功している商品というのはほとんどがこのオンリーワン商品にあたります。
なぜ部位に注目するとフロント商品になりやすいかというとネット通販でしか買うことができないからです、ドラッグストアやコンビニでは部位の悩みに特化したものは手に入らないからです。
コンビニで扱っているものというのは大衆向け、だれでも手にとって使えるようないたってシンプルなものが陳列されているのです。
2、OEM商品(配合同じ)
OEM商品といってラベルを変えたとしても中身が同じというケースが多くあるのです、化粧品のパッケージをみるとただ外の容器デザインが違うだけ、中身は他の売れている商品と同じというケースです。
えーそんなことがありえるの?って話ですが、これは医薬部外品の商品に多いです、医薬部外品は中身の配合を変更することができません、そのためパッケージを変えて販売をするのです。
実際に美容関係の化粧品などの展示会が行われている会場に行ってみるとわかると思います、すぐにパッケージを変えてオリジナル商品として売ることができますよってケースが本当に多いことがわかります。
なぜこのようなことになるかというとメーカーは大量生産して原価を抑えることができるからです、そしてレシピまで提供すれば、ただパッケージデザインを変えるだけだからメーカー側にメリットがあるのです。
ただその商品に対して医薬部外品などでアドバンテージがあれば、あとはよい切り口が見つかれば、フロント商品にはなることはできます。
実際に同じレシピであるのに、セールス手法が素晴らしいのでヒットしている商品というのはあります。
ただ完全にオリジナルでなく、製造元のレシピを使うので、さらに強いライバルが同じ処方で勝負してきた場合など、そういったリスクもあります。
さらに同じ処方をライバルが価格競争で安く販売することもありえるため、価格競争に巻き込まれる可能性もあるということを念頭においておくといいでしょう。
3、コモディティー商品
コモディティーとは簡単に言ってしまえば、コンビニやドラッグストアなど身近で簡単に買うことができてしまう商品のことです。
コンビニやドラッグストアで誰でも変えるのであれば、そんな商品は単品リピート通販のフロント商品にはなりえないのは、誰でもわかってもらえると思います。
だってコンビニにいけば買えてしまうわけですから、送料を払ってあえて通販で買う必要性がないわけです、また特定の悩みに特化しているわけでもはないので、販売訴求をするのも難しいというわけです。
とここまで3パータンの商品についてみてきました、冒頭で乳液についてフロント商品になりにくいというのを伝えましたが、乳液で悩みを解決というのはイメージしづらいですよね。
美容液であれば、乾燥肌の人に肌の水分を潤してあげたり、ターンオーバーを正常化したり、ハリのある肌を取り戻すと行ったような悩みに対しての訴求がしっかりできる。
1と2の商品しか単品リピート通販のフロント商品になりえないのがわかったと思います、1に比べて2の手法はテストマーケティングや販売のテストとしていいと思います。
実際に大きな成功をしている企業でも、最初は製造メーカーのレシピのある医薬部外品でビジネスをスタートさせて、ある程度継続会員数が増えてきて、キャッシュが安定してきた段階で、オリジナルの商品を作るといった方法をされているところも多い。
この手法だと実際に既存のレシピを使って販売できたノウハウを身に付けることができます、さらに販売を通じてお客様の声でここをこうしてほしいとか、こうしてもらえるとさらにいい商品になるといった生の声をもらうことができます。
それを活かして、製造メーカーとそれを解決できる新商品を販売することでより既存のお客様への満足度もあげられますし、商品も販売しやすくなっていきます。
単品リピート通販では販売する商品からターゲットをある程度絞って販売をスタートをするのですが、実際に買ってくれる層は、想定していた年代層と違っていたりとか、用途が違う目的で使う方が意外に多かったり、販売して初めてわかるケースも少なくありません。
今回は単品リピート通販は、広告を使って販売するのであれば、どういった商品が入口商品としてよいのかについて記載をし、さらに世の中の商品について、大きく3つに分類されることについてお伝えしました。
経営者としてフロント商品という概念をしっかりもっていることが大事であり、絶対に必要な知識になるので、知らなかったという人は実際に売れている商品を研究してみてください。
単品リピート通販の経営者の中にはあえてドラッグストアなどでリサーチをして、これ売れるかもしれないって商品を作る人がいるのですが、これ売れるわけないのです。
なぜ通販で買う必要があるのか?それは店頭では売っていないからネットでしか売っていないから、お客様はネットで買うのです、この辺の基礎がわかっていない経営者が単品リピート通販ビジネスに参入したら痛い目をみてしまいます。
この企業は2番で販売をしているのか、この企業は1番のオンリーワンの商品で勝負しているのかといったのがわかって面白いと思います。
単品リピート通販では実際に商品を広告をして販売するとなると膨大な広告費が必要となることが多いので、どのいった商品をフロント商品としていくかによって戦略を変える必要があります。
すこし補足しておきますが、ネットで大ヒットしている商品には特徴があり、店頭で買いにくいものが売れるのです、さきほど部位の悩みに特化したものとかが売りやすと書きましたが、悩みに特化したものは店頭では買いにくいですよね。
悩みやコンプレックスの商品は店頭で買えないからインターネットで調べているのです、だからその悩みを解決してくれるという商品があれば買ってみたいと思ってもらえるのです。
例としてデリケートゾーンのかゆみだったり、デリケートゾーンの匂いだったりを解消する商品だったら店頭で買いにくいのです。
これから商品開発からやっていくのであれば、商品開発の段階から、なぜネットで買うのか?逆にネットでしか買わないのか?どういう訴求が必要か?悩みやコンプレックを解消してあげられるのか?そういった質問に回答できるようにしておく必要があります。
単品リピート通販の広告の手法などについても、別の記事でしっかり記載をしていますので、そちらを参照いただければと思います。
商品企画の段階で失敗しないように今回の記事は参考にしてもらえればと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。