最近はスマホ、アイパッド、タブレット、パソコンなど一人に一つはこれらのハイテク機器を持つ時代になりました。
そのような現代において、ネットビジネス界では、広告業界でも大きな転換期を迎えています。
ネット広告費に関する調査によれば、2016年のインターネット広告費(媒体費+広告制作費)は1兆3100億円でした。このうちの7383億円を、ネット広告界の代表になりつつある運用型広告費が占めていたのです。
年配の方々は広告と聞けば紙のチラシやビラを想像されると思いますが、今はテクノロジーの進化により、広告さえも紙ではなく電子の時代になってきているようですね。恐ろしや・・。
でも大丈夫です!!今回はそんな初心者の方々にも分かりやすく、ネット広告界の主役、運用型広告について紹介していきたいと思います!(出典・参考:電通 2016年 日本の広告費)
まずは広告の種類について簡単に紹介します!
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
広告関係の仕事やネットビジネス経験のある方ならご存知だと思いますが、運用型広告という言葉は初耳という方も多いのではないでしょうか。
四字熟語などもそうですが、何だか漢字が羅列されていると難易度が高そうだと思って躊躇してしまいがちですよね。
今回は、そんな方にも分かりやすくかみ砕きながら説明していきたいと思います。
調べてみると、運用型広告とは、「リアルタイムに入札額や広告素材などを変更、改善していきながら運用していく広告で」で、「特定のサイトの枠を予約して買う純広告とは異なる配信方法です。(出典:pro Future)
となっています。え?広告でオークションのように入札?そして運用していく広告?ますます分からん!!となりますよね。大丈夫です!今から簡単に広告の種類から順を追って説明していきます。
まず、広告媒体の種類には大まかに分けてマス媒体、SP(セールスプロモーション)媒体、インターネット媒体の3つがあります。(媒体とは、広告物を消費者に伝達するために必要な媒介手段を総称していいます。)
マス媒体…マスコミュニケーションの媒体のこと。主な広告としては、「新聞広告」「雑誌広告」「テレビCM]」「ラジオCM」の4つがあります。
マス広告は大衆や群衆という圧倒的多数の人に向けて宣伝が出来る広告手法で、老若男女問わず幅広い層に情報を届けることが出来ます。
SP(セールスプロモーション)媒体…その名の通り商品の購入意欲を高め、購買行動へと移すための販売促進を目的に宣伝します。
主な広告としては、ダイレクトメール(DM)や折り込みチラシ(主婦の方には馴染みがあるスーパーの特売情報などのチラシです)、POP(スーパーや本屋などで商品の紹介文などが記載された目立つアレです)、フリーペーパー(無料で配られる地域情報誌など)等があります。
インターネット媒体…インターネットが普及したことにより、現在最も需要が高くなっている媒体です。マス媒体とSP媒体の特徴も併せ持っており、多種多様な方と手軽に交流出来ることから情報交換も容易に可能であり、既に多くの企業がこの広告手法を取り入れています。主な例としては、ネット上のウエブサイト、検索エンジンなどの各種広告、アプリやメールマガジンなどで配信される広告です。運用型広告もこのインターネット広告に含まれますね。
次は多様なインターネット広告の種類を分かりやすく紹介!
広告の大まかな種類が分かったところで、インターネット広告にはどのような種類があるのでしょうか?
インターネット広告は、他にもオンライン広告、ウェブ広告、デジタル広告と呼ばれています。それでは、種類について紹介していきます。
1:バナー広告(ディスプレイ広告)⇒インターネット広告の中で知名度が高く、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
検索エンジンやwebページが提供している枠に表示する広告です。主に動画やアニメーション、商品画像などを掲載でき、広告の枠を利用者がクリックするとサイトのwebページに移動します。
ページ閲覧数の多い人気サイトに掲載すると更に大きな宣伝効果となります。
2:テキスト広告⇒テキスト(文字)だけで表現された広告のこと。
媒体であるwebサイト内の空いているスペースに、キャッチコピーや説明文などを掲載し、その文章から広告主のサイトに繋げる仕組みになっています。
バナー広告と比較すると地味ですが、広告主にとっては費用が安く済む、サイトの利用者が広告とは気づかずにクリックしてしまう(クリック数を稼ぎやすい)などのメリットがあります。
3:記事広告(タイアップ広告)⇒タイアップ(tie up)とは訳すと「協力・連携して行うこと」という意味。
そこから、タイアップ広告とは企業がメディアと協力・連携して、既存のメディアに自社の商品やサービスを宣伝することを目的に、PR記事の作成をお願いします。
ここで企業が連携するメディアとは、まとめサイトやブロガー、インフルエンサー※1のinstagramページが挙げられます。※1インフルエンサー:世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のこと。
4:ネイティブ広告⇒メディア内のコンテンツ(テキストや動画や画像など)の中でその中に馴染むように表示させる広告のことです。
自然に馴染むように同じ文脈で表示されるので、一目見ただけでは広告と気付きません。なぜこのような広告が誕生したのかというと、利用者が広告枠を見ない頻度が高まってきたため、新たに開発されました。
主な例として、Facebookのフィード広告
※2やSmartNewsやグノシーの「広告」と記載された記事が当てはまります。
※2:フィード広告:インターネット広告の中でも特に注目を集めている新しいweb広告の手法の1つ。データフィード(データを供給するという意味)をもとに広告配信を行う。
5:動画広告⇒その名の通り、動画形式の広告の総称。主な例では、YouTubeで動画を見る前に流れるインストリーム広告
※3が広まってきていますが、最近ではSmartNewsやグノシー、Antennaなども、アプリの中に動画広告を掲載しています。
※3:インストリーム広告:YouTubeなどの動画サイトで配信されるこれまでのバナー広告よりも大画面で表現できる広告。
6:メールマガジン⇒略してメルマガとも呼ばれます。
企業やwebサイトの運営者などから多数の会員向けに一斉に配信される形式の広告です。以前は文章のみで構成されるタイプが主流でしたが、最近はHTML※4を用いて画像が多く盛り込まれた華やかなコンテンツのメルマガが主流となってきています。
※4:HTML:ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージの略で、webページを作る為の最も基本的なマークアップ(しるしをつけるという意味)言語のひとつ。普段ネット上のブラウザで閲覧しているwebページの大体が、HTMLで作られています。
7:リッチメディア広告⇒インターネット広告における表現手法の一種で、文章や画像だけでなく、動画や音声、閲覧ユーザーとのインタラクション※5など、大容量のデータで表現される広告です。その名の通り、贅沢な広告ですね。
※5:インタラクション:二つ以上の存在が互いに影響を及ぼしあうこと。「相互作用」「交互作用」などと訳される。
8:コンテンツ連動型広告⇒webページにその内容と連動して関連性の高い広告を掲載するクリック課金型広告(PPC広告)です。
プログラムがwebページのテキスト情報などを分析し、自動的にそのwebページのコンテンツに沿った広告を掲載する仕組みになっています。
9:リターゲティング(リマーケティング広告)⇒ホームページに訪れたユーザーに対し、継続的に様々な配信方法で広告を宣伝する手法です。
「ホームページに訪れた=興味関心がある」と考えられる為、興味の高いユーザーに対して繰り返しアプローチできるという効率的な方法ですが、あまりにしつこく繰り返すと反対にユーザーに嫌がられるというリスクもあります。
10:リスティング広告(検索連動型広告)⇒検索キーワードに応じて検索結果上に表示される広告です。
基本的にタイトルと広告文で構成されるテキスト広告の見た目をとっています。主な例としては、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが提供する検索連動型のものがあります。
11:ディスプレイネットワーク広告⇒webサイトに掲載されている広告枠に対し、ネット利用者の行動履歴や、指定したコンテンツ内容、出稿※6しているキーワード、広告文などの情報を組み合わせて、表示させる広告のことをいいます。
※6:出稿:新聞、雑誌、テレビ、webサイトなどに広告を出すこと。
12:SNS広告⇒ユーザーのタイムライン上に表示させる手法の広告です。
検索結果やハッシュタグを通じた能動的なユーザー向けの広告を掲載することも可能ですが、通常のタイムラインを流し見る中に違和感なく馴染ませることができるのが特徴です。主な例として、Facebook広告やtwitter広告などがあります。
13:DSP広告⇒Demand-Side-Platformの略で、DSPとは主にオンライン広告において、広告主側の広告効果最大化を支援するためのプラットフォーム(ツール)。
また、デマンドサイド(広告主側=需要側)が使用する広告配信ツールとその周辺のことをいいます。
よってDSP広告とは、DSPを用いて広告を配信する行為そのものや、DSPで購買や配信が可能な広告枠などを指して使われることもあります。
それでは本題の運用型広告について探ってみましょう!!
先ほどインターネット広告についての大まかな種類は把握できたと思います。
やはり、慣れない言葉のオンパレード状態で難易度が高いですね。
しかし、聞きなれない言葉でも、繰り返し読み込むと少しずつ馴染んできませんか?
次がラストのコーナーです。もうひと踏ん張りです!
先ほど紹介したインターネット広告の中で、実は運用型広告がいくつか含まれていましたが、さてどれだか分かりますか?
正解は・・運用型広告は、1のバナー広告と、9のリターゲティング広告~13のDSP広告までの全てでした!!
これらに共通しているのは、広告枠を買えば一定期間同じ広告が掲載される手法(純広告)とは違い、一度掲載すればそれで終了ではなく、その後も広告を効率よく改善して行ける点です。
運用型広告の手法では、まず始めに目標(商品の申し込み、問い合わせの件数、申し込みの獲得数やサイトへの誘導数、提出したバナーのクリック数など企業によって様々)を設定します。
そして、運用をスタートさせてからテキストやバナー、リンク先などを変えながら広告を改善していきます。
また、担当者が表示期間や入札額などをその都度調整を加えながら広告運用が可能です。
さらに、選択したひとつのキーワードに対し、数円から入札の額が設定できる点も大きなメリットです。
その入札の額によって表示される回数や、更にアピールしやすいワードも選択出来ます。
このように、その都度業績をチェックしながらより良い方法へ改善できるのが大きな魅力です。
主な種類には、先ほど紹介したバナー広告や、リターゲィング広告、リスティング広告、ディスプレイネットワーク広告、SNS広告、DSP広告があります。
また、その他には、メディアの記事間に表示させるインフィード広告や、ユーザーの属性に応じて商品をおすすめするレコメンド広告等もあります。
その特性から、より多くの方に認知度を広げたい時によく選ばれるようになってきています。また、きめ細やかなターゲティングが可能であり、効率的に、年齢や興味や関心などのユーザーに適した配信が可能であることもメリットになります。
運用型広告は効率的に広告の力を発揮できる魅力的な手法です。
しかし、運用することは容易ではなく、費用が多く掛かり、目標達成や成果がついてこないということも少なくないのです。
そのような状況を招かないようにする為には、担当者が充分な効果が得られるように訓練する時間も必要となります。
具体的には、細かな設定が出来る分、その都度その都度の変更、結果の分析なども必要となるので多くの時間や地道な努力を要します。
さらに、多くの費用が準備期間にかかることもあります。
これらの面が主なデメリットとなってきます。
しかし、現代のネット社会では果てしなく多くの可能性を秘めた広告手法です。
今、まさに運用型広告がネット広告市場の主役となってきています。
とにかく難しそう、敷居が高そう・・と敬遠していては、今後のネットビジネス界で生き残っていくのは難しいのかもしれません。
まずは、少しづつでも知識をコツコツと溜めていくことから始めてみませんか?!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!!
<出典・参考>デジタルマーケティングブログ、デジタルマーケティングラボ、SIGNAL BANANA,ニッチメディア、ウェブ部、UX MILK、MARKE HACK、TECK ACADEMY Lmagazine、エムタメ!、ferret、MarkeZine、HOMEPAGESEED、ELITE NET work、ビジネス用語集、webコンサルタント.jp、weblio辞書、goo国語辞書、wikipedia