消費者調査の結果よりもテストマーケティングの結果が有効な理由
テストマーケティングには、上記のようなメリットがありますが、準備に手間や時間がかかりますし、もちろんコストも発生します。
そのため、この手法を行わないケースも多いのです。
しかし、前述のように、この手法を行わずに販売を開始するのはリスクが高く、これを避けるために、事前に消費者に調査を行うことでこの手法の代わりとすることがあります。
この場合の調査とは、消費者へのアンケート調査、対象者を設定したうえでのインタビューなどが行われることが多いようです。
しかし、あくまでも、調査は調査であり、その調査結果は正確な情報ではないのです。
消費者に、このような商品を販売したら購入しますか?と言うような質問を行い、その回答の多くが購入するだったからと言って、実際に商品が販売された際に、その消費者が商品を買う可能性は低いのです。
消費者に質問を行っている段階では、その消費者は実際に商品を見ているわけではないですし、その場で代金を支払うわけでもありません。
そのような状況の中で得られた回答は、あくまでも参考程度にすべきものであり、この手法の結果と同等に捉えてはいけないのです。
実際に、早稲田大学が行った、「購買意向と購買行動のずれ」と言う調査では、商品を買いたいと言っていた人の中で、実際に買った人は、買わなかった人よりも少ないという結果が出ています。
調査と言う状況においては、多くの消費者は、関心があるという程度でも、購入したいかと聞かれれば、購入すると答えてしまうものなのです。
この手法は、制限があるとはいえ、実際に商品を販売するわけですから、その結果の有効性は、消費者へのアンケート調査やインタビュー調査とは比べ物になりません。
また、そのような調査にも、手間や時間、コストは発生しますので、そこにコストをかけるのであれば、この手法を行うほうが効果的であると言えるのです。
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テストマーケティングは、手間のかかるものではありますが、上記のように、その有効性は明確です。
その事実として、中小企業庁の調査結果による中小企業が新規事業を中止・撤退する大きな理由となっているのが、この手法を行っていれば解決できていた問題であるのです。
その大きな理由とは、期待していた市場性・成長性がなかったと言うことと、販路の開拓が困難であると言うことであり、これはすなわち、需要がないものを販売した、商品が思っていたよりも売れなかったと言うことになります。
この問題は、この手法を行っていれば、事業を広く展開する前に把握することができたはずです。
結果によっては、その事業の展開をその時点で諦めるという選択も可能であり、その場合には、リスクを最小限に抑えることができたと考えられるのです。
このことからも、この手法の有効性は明らかであり、新しい商品を開発し、事業を展開するのであれば、必要不可欠であると言えるのです。
新しい商品を売り出す際に、市場調査や消費者調査を行い、マーケティング戦略を立てると言うケースが多くみられます。
しかし、そのような調査の結果はあくまでも参考程度でしかありません。
今回説明したように、調査では関心が高い場合でも、実際に商品が販売された場合に購入してくれるとは限らないのです。
新しい商品が本当に売れるのかを調べるには、実際に商品を販売してみることが最も有効なのです。
テストマーケティングによって商品を販売し、その販売している商品を実際に見て、購入してくれる消費者はいるのか?どんな消費者が購入してくれるのか?ということが分かるのです。
そして、その結果により、本当に売れる商品、売れない商品が明確となりますので、売れなかった場合のリスクを回避することができるのです。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。