事業を展開していくうえで、顧客とのコミュニケーションは欠かせないものであり、従来は営業職などがその業務を担っていました。
しかし時代は変わり、インターネットやスマートフォンなどが広く普及したことにより、顧客とコミュニケーションをとる接点が増えてきています。
この顧客接点は、企業にとって顧客の情報を得る重要な要素であり、強化してくことが強く求められています。
そこで今回の記事では、顧客接点について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
顧客接点とは、名前が示す通り、顧客と企業との接点を表した言葉であり、タッチポイントとも呼ばれています。
従来は、営業や代理店など直接顧客と接する部署が顧客接点として、顧客に商品やサービスを訴求し、成果に繋げていました。
しかし、近年では、インターネットの普及により、顧客と企業が直接かかわることが増えていることから、顧客接点も増加してきています。
ホームページ、ブログ、SNSなどインターネットにかかわる接点が、その代表的なものとして挙げられますが、コールセンターなども顧客と直接対話する代表的な顧客接点の一つです。
顧客との接点を持つことは、企業にとって重要なことです。
顧客に直接かかわることで、企業は顧客の実際の声を聞き、詳細なデータを入手し、そのニーズを分析することができるのです。
そして、顧客は、企業と直接かかわることで、商品やサービスを知り、それに関心を持ち、実際に購入するかどうかを判断します。
さらに、その接点を強化していくことで、顧客は継続して商品やサービスを利用していくことになるのです。
また、この接点を強化し、継続していくことは、顧客のニーズの変化も敏感に察知し、適切な対応をとることを可能とするのです。
このように、顧客接点は、事業を展開していくうえで、企業にとって欠かせないものであり、これを強化することが重要とされているのです。
実際に、顧客接点を強化していく業務には、大きく2つの種類があります。
1つ目の業務は、実際に顧客と対面したり、会話を行い、それにより顧客の情報を詳細に聞き出していく業務です。
これは、フロントエンド業務と呼ばれ、代表的なものとしてコールセンターが挙げられます。
この時の対応が丁寧で満足のゆくものであれば、顧客の企業への信頼も増しますし、愛着を持ってもらうことも可能となります。
また、直接会話をするわけでなないですが、メールによるやり取りも、丁寧さが必要とされるものであり、この業務に含まれます。
さらに、最近ではTwitterやLINE、InstaglemなどのSNSでの顧客とのコミュニケーションも企業にとって重要なものとなっています。
2つ目の業務は、フロントエンド業務で収集した顧客データの管理、分析を行うバックエンド業務です。
この業務も、フロントエンド業務同様、企業にとって重要な業務であり、おろそかにすることはできません。
フロントエンド業務を円滑に行うためには、データの管理や分析を正しく行う必要があり、これにより顧客それぞれに合わせた適切な対応をとることができるのです。
この業務で強く求められるのは、顧客の購買行動や閲覧履歴などの解析です。
これらを詳細に解析することにより、顧客のニーズを明確にすることができ、新しい商品やサービスを生み出すこともできるようになるのです。
このように、企業は顧客との接点を強化していくことが重要となっていいますが、接点が多様化したことによる弊害も出てきています。
例えば、WEB上で購入した商品を、電話でキャンセルすると言ったように、対応が複雑になるというトラブルも増えているのです。
これらに適切に対応するためには、多様化した接点で得られた情報を一元化することが必要です。
どの接点からであっても同様に対応できるよう、全ての経路において情報を共有し、態勢を整えておくことが重要となるのです。
顧客接点は、上記のような業務を行うことで強化していきますが、この業務を実際に行っていく上でいくつか注意しなければならないポイントがあります。
まず1つ目のポイントは、顧客強化には人手が必要であり、その人手に十分な能力がなければならないということです。
これが足りない場合、顧客接点の強化に必要な情報を収集することができないのです。
しかし、能力のある人手をすぐに増やすというのは困難なことですから、業務を効率化し、負担を減らすことが重要となります。
自動化できる業務はそれに任せ、人でなければできない業務だけを能力のある人が行うようにするのです。
これにより、業務の負担が減り、顧客接点の強化に専念することができます。
2つ目のポイントは、顧客からアクションがあった際に、リアルタイムで対応していかなければならないということです。
接点が少なければ対応することは可能ですが、接点が多くなるにつれ、すぐに対応することが難しくなります。
しかし、顧客は対応が遅くなればなるほど不快感や不信感を抱くものです。
これを防ぐには、現在の状況をリアルタイムで確認できるようなサービスを導入するなど、顧客が自身で進捗状況を確認できるようにしておくことが必要です。
3つ目の問題点は、常に細やかな対応をとるということです。
これは、顧客それぞれに適切な対応を、適切なタイミングで行うということであり、そのために重要となるのが顧客の詳細なデータです。
顧客のデータを活用し、それぞれに合った商品やサービスを、適切なタイミングで提案すると言ったことが重要となるのです。
ただし、これを行うためには、適度に業務を自動化し、効率化を高める事も必要です。
自動化できる業務は自動化し、重要な対応は人が行うと言うように、業務を分けることも大切なことなのです。
近年は、顧客との関係性の構築が重要視されており、顧客との接点を強化することが必須となっています。
しかし、顧客との接点が多様化している現在では、全てにおいて人が対応をしていくのは難しくなっています。
そこで重要となるのが業務の自動化、効率化です。
任せられるべき業務は機械に頼り、より細やかな対応をしなければならない部分は人が担うと言ったように、分担することも必要なのです。
これにより、顧客への対応もより良いものとなり、結果として、それが顧客接点の強化に繋がっていくのです。