現在のECサイトは、電子メールによるマーケティングが主流となっていますが、高い効果得ることができているとは限りません。
場合によっては、DMのような紙媒体のほうが高い効果を得られることもあるのです。
そこで今回の記事では、DMの効果的な活用方法について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
DMとは、ダイレクトメールの略称で、企業が商品やサービスの宣伝の一環として、特定の顧客に対して郵送で発送する印刷された広告のことを指します。
多くは封書で届きますが、はがき形式のものを利用することもあります。
不特定のターゲットに対する広告である新聞の折り込みチラシなどとは異なり、自社でデータを管理している見込み顧客をターゲットとして行うのが特徴です。
この見込み顧客とは、自社サイトにおいて、購入や問い合わせといった特定の行動をとったユーザー、キャンペーンやセミナーなどの販促に参加したユーザーのような、これまでに何らかの形でサイトと接触のあった顧客のことを指します。
これらの顧客は、程度はそれぞれ異なりますが、商品やサイトに関心があると考えられ、購入に繋がる可能性が高いと予想されます。
DMを活用するメリットとしては、まず、電子メールよりも開封される可能性が高いということが挙げられます。
電子メールの場合、開封されずにそのまま放置されるというケースが多いですが、自身の名宛に届くDMの場合、一旦は開封し目を通す可能性が高く、これは、特に中高年以降の年代で顕著となっています。
さらに、DMのような印刷物は、好きな時に好きな場所でじっくりと読み返すことができるという点もメリットの一つです。
また、すぐに捨ててしまうのではなく机やテーブルの上などに置くことが多いため、家族や友人などの目に触れる可能性も高く第三者への波及も期待できます。
次に挙げられるのは、DMがテレビコマーシャルのように不特定多数に向けた広告ではなく、商品に多少なりとも関心のある見込み客に対して発送されるため、高い効果が期待できるという点です。
また、この見込み客は、サイト側でデータを管理しているため、何人の顧客から反応があったかということを明確にすることができ、そのデータを次のマーケティングに生かすことができるというのもメリットの一つとして挙げることができます。
DMには、上記のような複数のメリットがありますが、効果を得るためには自社のターゲットに合わせた工夫が必要になります。
その工夫として、まず挙げられるのは、最適なタイミングでDMを発送するということです。
この最適なタイミングとは、季節感のある商品であれば、その季節に変わる直前に発送する、定期的に商品を購入している顧客には、商品がなくなりそうな時期を見計らって発送する、前回キャンペーンに参加してくれた顧客に、キャンペーンのお知らせを発送するといったことで、顧客それぞれに合わせたタイミングを見極めることが重要となるわけです。
さらに、このDMが届いたタイミングを見計らってフォローコールやフォローメールをすることも効果が期待できます。
特に中高年以降の年代では、フォローメールよりも直接顧客とコミュニケーションをとることができるフォローコールのほうが高い効果が期待できます。
また、DMにユーザーがお得だと感じるような付加価値を持たせることも効果的です。
例としては、お得なクーポン券を同封する、DMを受け取った顧客限定の割引を実施するといったように、DMを受け取ったことによるメリットを強調することで顧客の反応が良くすることが可能となります。
さらに、発送するDM自体に工夫をすることも大切です。
まず、DMの内容物は、ただ商品の広告を送るのではなく、メールマガジンのように顧客が読んで楽しめるような内容にすることが重要となります。
商品やサービスの情報だけでなく、季節の話題やスタッフのこぼれ話などを載せると、親近感を持ってもらうことができますので、商品やサイトに対しての好感度を向上させることも可能となります。
ただし、文章が多すぎると、読むのが面倒だと避けられてしまうことが多いですので、写真やイラストなどを多めにし、わかりやすくすることも必要です。
商品やサービスの説明や使用方法を漫画仕立てにするのも、わかりやすくて効果的です。
また、内容物だけでなく、封筒にこだわることも大切です。
顧客が開けてみたくなるようなオリジナルな封筒を使用する、封筒にもイラストや写真を載せるといった工夫をすると開封率が高くなることが期待できますが、どこから送られてきたのか一目で分からないものは不審に思われることもありますので注意が必要です。
そして最も重要であるのが、これらの効果を可視化し、次につなげていくことです。
DMを発送するのであれば、ただ顧客に送るだけではなく、それを次のマーケティングに役立てていくことが必要なのです。
顧客がどのような反応をしたか、どの顧客が購入したかというような情報を積み上げていくことで、DMの効果をさらに上げることができるようになるのです。
近年では、インターネットの普及により、電子メールでの広告や宣伝が増えていますが、年代によっては、DMのような印刷物のほうが高い効果を得ることができます。
ただし、効果を得るためには、ただDMを顧客に送るだけではなく、今回説明したような点に注意をして行うことが重要となるのです。