今、誰でも簡単に始めることができる事業として、「ネットショップ運営」が注目を集めています。
何事も事業として開始する場合には、事前にさまざまな確認や手続きが必要になる場合があるのですが、特にネットショップ事業を始める場合は、さまざまな注意点や事前に確認すべきことがあることをご存知でしょうか。
自社の販売商品によっては、商品ページやホームページ上に明記しなければならない場合、そして資格や免許、許可が必要である場合があります。
そういった場合表記方法を知らずに販売していると、最悪の場合は販売停止を言い渡されたり、サイトの閉鎖に追いやられてしまうこともあるのです。
自社が販売を検討している商材に、必要な手続きはあるか、法律には反していないか、このような事前に調べて、確認し、不明点がある場合には専門知識を持つ者に相談することが非常に重要になってくるのです。
そしてあわせて、販売者自身もそういった手続きに関する知識や心構えを持つことこそ、ネットショップの運営を成功へと導く鍵になるのです。
そこで今回は、ネットショップ運営のため、許可がいる商材とその注意点についてお話しさせていただきたいと思います。
取り扱う商材に不安な点を持たれている方、不明確な点がある方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
ネットショップでは、食料品を販売しているケースも多く見られますよね。
ですがネットショップで食料品を扱うことには、注意が必要になってきます。
たとえば、仕入れた商品を小分けにした再度パッケージをし直して販売する場合であれば、保健所の許可が必要です。
調理された料理や食べ物、魚類、肉類、乳製品などは許可がいると覚えておいてください。
また、食料品が梱包されているかいないか、営業の規模や種類によっても許可がいるかいないかが変わってきます。
農家から直接発送されて行う商品販売手法を取る場合や、既に加工されている商品を販売するのであれば許可は必要ありません。
もし分からない場合はそのままではなく、お近くの保健所に相談するようにしましょう。
ネットショップで酒類の販売を行う場合でも、許可がいる場合があります。
通信販売酒類小売業免許で酒類を取扱いできるのは、品目ごとの課税移出数量が3000リットル未満の、規模の小さいもの、もしくは輸入品に限ります。
酒税法の対象となる、「アルコール度数1%以上の物」は、販売の許可が必要であると考えておきましょう。
もちろん、みりんなどの調味料であっても同じです。
中古品を取り扱うケースも多く見られますが、中古品を販売する場合にも許可が必要です。
中古品目として扱われるものは、「衣類」「機械工具類」「金券類」「事務機器類」「時計・宝飾品類」「自転車」「自動車」「自動二輪車・原動付自転車」「写真機類」「書籍」「道具類」「皮革、ゴム製品類」「美術品類」以上の13種類に分けられます。
店舗がある地域の管轄警察署で許可申請手続きを行い、自社運営のネットショップURLの登録を行います。
もし商材を買い取って販売する場合には、未使用であっても中古品として扱うことになります。
それぞれの許可や申請は、複数同時に行うことが可能ですが、その許可申請を取得してから6ヶ月以上経っているのに営業していない場合や営業を休止している場合には、許可が取り消されてしまうことがありますので、注意が必要です。
ネットショップで化粧品を扱う場合、医薬品医療機器等法、薬機法が関連し、ブランド物の化粧品を直接輸入販売する場合には化粧品販売許可が必要になってきます。
また、医薬部外品製造販売許可が必要になる場合がありますが、これは国内の製造業者や、輸入業者から仕入れる場合は不要です。
化粧品の取り扱いに関しても、少し難しい法律が関わってきますので、所轄の保健所や各都道府県にある薬務課に相談しながら、販売準備を進めていきましょう。
健康食品をネットショップで販売する場合には、健康食品の種類により食品衛生法、医薬品医療機器等法、薬機法が関連する規約があります。
もちろん、健康食品と部類分けされても、中には数多くの種類がありますし、その種類によって当てはまる法律やルールが変わってきます。
ご自身が扱う健康食品は何が当てはまるのか、どの規則を守らなければならないのか、ということを事前にしっかり確認しておいてください。
以上、ネットショップ運営のため、許可がいる商材とその注意点についてお話しさせていただきました。
ネットショップを成功させるためには、商材選びが非常に重要なポイントになるのですが、その商材に付帯するルールや注意点があることを忘れてはなりません。
事前にしっかり調べて、法律の有無を知り、必要な届け出を忘れずに行うようにしましょう。