ECサイトを運営していく上で必要となるのが、広告運用や販促などのマーケティング活動です。
このマーケティング活動には様々な施策がありますが、その中でも取り組みやすい施策としてメールマーケティングがあります。
このメールマーケティングの代表的なものとしてはメルマガの配信が良く知られていますが、そのメルマガよりも効果的なマーケティングを行うことができるのがステップメールと呼ばれる手法です。
そこで今回の記事では、ステップメールについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
ステップメールとは、ECサイトにおいて購入や問い合わせ、資料請求などの行動をしたユーザーに対して、そのユーザーに合わせたメールをスケジュールを決めて複数回配信するメールマーケティング手法です。
ステップと言う名前の通り、段階を踏んで複数回にわたり自動配信され、通常はメール配信システムなどでスケジュールを設定して配信します。
同じメールマーケティングの代表的な手法に、メールマガジンの配信がありますが、こちらは、新着情報などの同一の内容のメールを、ユーザーに一括で配信する手法です。
ステップメールは、それぞれのユーザーのデータを元に、ユーザーが求める情報を最適なタイミングで届けることができます。
具体的な例えとしては、まず商品を購入してくれた顧客に対し、購入当日に購入のお礼のメールを送信、数日後、商品発送を知らせるメールを送信、さらに数日後、商品の到着確認と詳しい使用方法などを載せたメールを配信、その後時間を置いて、商品に問題はなかったか?
使用した感想はどうか?などを問うメールを配信すると言った流れになります。
このメールの回数や日程などはユーザーに合わせて設定することが可能ですので、化粧品などの消耗品の場合、購入した商品を使い切るタイミングを見計らってフォローアップメールなどを配信すると、リピート購入に繋がる可能性が高くなります。
また、購入以外の行動をしたユーザーに対しても、段階的に適切なメールを配信することで、購入に繋げることが可能となります。
ステップメールを活用するメリットとして、まず挙げられるのは、見込み客の育成に効果があると言う点です。
見込み客とは、商品に関心を示し、購入する可能性があるユーザーのことを指します。
そもそもユーザーは、一般的に知られている知名度の高い商品やブランド商品でなければ、購入を即座に決断することはなかなかありません。
初めて知る商品であれば、この商品は安全なのか?どういった効果が得られるのか?このサイトで購入しても問題はないか?と言ったことを確認しながら、購入しても良いかを判断するのです。
こういった関心はあるが、何らかの理由によって購入に至っていないユーザーに対し、詳細な商品の情報などユーザーにとって有益な情報を、ステップメールを活用して配信することで、ユーザーの購買意欲を誘い購入に繋げていくのです。
つまり、ステップメールで見込み客に必要な情報を与え、顧客に育てていく言うことになります。
また、ステップメールには、ユーザーとの関係性を深め、信頼を得ることができると言うメリットもあります。
メールを複数回送り、何度も繰り返しユーザーと接触することで、ユーザーとの距離が縮まり、商品購入への誘導も行いやすくなるのです。
さらに、商品やサイトの認識も高まりますので、このサイトは安全であると言うユーザーからの信頼も得ることが可能となります。
ステップメールには上記のようなメリットがある一方で、活用していくにはデメリットも存在します。
デメリットとしてまず挙げられるのは、ユーザーのメールアドレスを入手しなければいけないと言う点です。
メールを配信し、売り上げの向上を目指すと言っても、メールを送るにはメールアドレスが必要です。
そのため、まず顧客リストを作成するためのメールアドレスの入手が必須となります。
また、ユーザーそれぞれに合わせたメールの作成に手間や時間がかかると言った点もデメリットとして挙げられます。
ステップメールを配信するには、ユーザーに合わせた内容のメール、適したタイミング、配信設定が必要となります。
このユーザーに合わせたメールの作成には手間がかかりますが、メールの内容がユーザーにとって必要なものでなければ、ユーザーはそれによって購入に至ると言うことはありませんし、開封もされなくなってしまうと言うことも考えられます。
最悪の場合、配信停止されてしまうこともありますので注意が必要です。
さらに、ステップメールは、配信の頻度が多い、タイミングが適切ではないと言ったことがあると、ユーザーに不快感を与えてしまうと言うこともデメリットの一つです。
ステップメールは、ユーザーが求める情報を、最適なタイミングで配信しなければ意味がなく、ただやみくもにメールを配信してもユーザーに嫌悪感を持たれてしまいます。
また、配信回数は適切であっても、タイミングが合っていない、タイミングは合っていても、配信回数が多いと言うのも同様です。
配信頻度もタイミングもどちらも適切でなければ意味がありませんので、その2つを見極め配信設定をすることが重要となります。
以上のように、ステップメールは適切に行えば、効果が得られやすいマーケティング手法です。
しかし、内容が充実していない、有益な情報がない、配信回数が多い、タイミングが合っていない言ったことがあると、反対にユーザーに不快感を与えることにもなりかねません。
あくまでも、ユーザーが求める情報を、適切なタイミングで配信してこそ効果が得られるものだと留意することが重要です。