SNSを活かせないD2Cブランドは成功できない?!

D2Cは、近年最も注目を集めているビジネスモデルであり、現在も続々と新しいブランドが市場に登場しています。

メディアで取り上げられることも増えていますが、そのほとんどが成功しているブランドであるため、D2Cブランドを立ち上げれば成功できると勘違いしているケースも見られるようになってきています。

しかし、実際には、苦戦しているブランドも多く、撤退するブランドも増えてきているのです。

そして、それらのブランドには失敗の共通点があり、それがSNSを活用できていないという点なのです。

そこで今回の記事では、D2CにおけるSNSの役割について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2CではSNSをうまく活かすことが大切!

D2Cとは、中間業者を介さず、商品企画から製造、販売までを自社で一貫して行う仕組みのビジネスモデルです。

このビジネスモデルの大きな特徴は、デジタルを最大限に活用することであり、マーケティングにおいてはSNSを利用し、販売は自社ECのみで行うことが基本となります。

このD2Cは、ここ数年という短い期間で急速に成長し、現在では多くのD2Cブランドが誕生し、人気を集めています。

このD2Cが、ここまで急成長を遂げることができたのは、消費者のニーズが大きく変化していることに加え、デジタルを活用するビジネスであることが大きな理由です。

D2Cの主なターゲット層は、これからの消費を担うミレニアル世代やZ世代と呼ばれる世代を中心とした若い世代です。

これらの世代の消費者は、成長段階もしくは生まれた時点からインターネットが普及していたため、日常的にデジタルに触れることが多く、デジタルに慣れ親しんでいるのです。

そのため、これらの世代はデジタルネイティブ世代とも呼ばれており、ECで商品を購入したり、サービスを利用することに対して全く抵抗を感じないのです。

また、ほとんどがスマートフォンユーザーであり、日常的にSNSを利用することが多く、利用率が高いのも大きな特徴となっています。

そのため、D2Cにおいて、このデジタルネイティブ世代と言うターゲット層からの支持を得るためには、SNSの活用が必須であり、その特性を最大限に活かすことが重要となるのです。

SNSを活用する際の注意点

D2Cでのマーケティングにおいて、実際にどのようにSNSを活用していくのかというと、まず重要となるのが、SNSを通して、このブランドがどのようにして誕生したのか、どのような理念を持っているか、何を伝えようとしているかといった、ブランドの理念やストーリー、独自の世界観を伝えていくことです。

デジタルネイティブ世代は、高級ブランドなどに関心が低く、ブランドにこだわらず、自身が気に入ったモノを購入したいと考える傾向があります。

その商品やブランドに対し、自身が共感できるかどうか、その商品を購入することでどのような体験ができるかと言うことを重要視する消費者が多いのです。

そのため、SNSマーケティングにおいても、この世代の共感を得ることができるような、ブランドのストーリーや世界観を訴求することが必要なのです。

また、この世代は、社会問題にも関心が高いという傾向があります。

そして、それを企業やブランドにも求めるのです。

従って、ブランドとして、社会問題に対してどのような取り組みを行っているかということも伝えていく必要があります。

さらに、D2Cにおいて重要となるのが、SNSで消費者とコミュニケーションをとりながら、消費者の抱えている悩みや課題に寄り添うということです。

商品を使用することで、消費者が抱えている悩みや問題を解決に導くことができるということを伝えることも大切なことなのです。

SNSマーケティングでは、これらのことをSNSを通して積極的に伝えていくことが重要となります。

しかし、一方的に情報を発信するだけでは、消費者の共感を得ることはできません。

SNSは、コミュニケーションツールですから、情報を発信し、共感を得るだけでなく、積極的にコミュニケーションをとることが重要なのです。

また、SNSマーケティングでは、自社からの情報発信、消費者とのコミュニケーションだけではなく、消費者自身に自発的にブランドに関する情報を発信してもらうことも必要です。

ただし、この場合注意しなければならないのは、SNSへの投稿を強要するようなことはあってはならないということです。

あくまでも、商品やサービスを利用した消費者が自身の判断で行うことが重要であり、ブランド側としてできることは、好意的な投稿をしてもらえるように努めるということだけなのです。

対価と引き換えに投稿を依頼することもできますが、そのような投稿は広告にすぎません。

広告であることを隠したとしても、見抜かれてしまうこともありますし、その場合、不信感を持たれる恐れもあります。

消費者の投稿は、あくまでも消費者自身が判断したオーガニックなものであることが大切なのです。

まとめ

D2Cにおいて、SNSを活用する際には、上記のような点に注意が必要となります。

実際に、成功しているD2Cブランドは、SNSの特性を活かした効果的なマーケティングを行っており、消費者とのコミュニケーションにも秀でているのです。

D2Cがターゲットとする世代は、デジタルに精通したデジタルネイティブ世代です。

彼らは、情報の収集や発信に日常的にSNSを利用しています。

従来では、検索エンジンで行われていたインターネットでの検索においても、この世代はSNSを利用することが多いのです。

このようなターゲット層を取り込むためには、SNSを使いこなすことが必要であり、それができなければD2Cにおいて成功することは困難なのです。