商品が良いだけでは売れない!これからのD2Cには強みが必要!

D2Cビジネスは、これまでの売り切り型のビジネスとは異なる、新しいビジネスモデルとして、高い注目を集めてきました。

しかし、現在は、市場が拡大し、競争が激しくなっているため、これまでのように商品を売ることだけが目的となっているブランドが増えています。

D2Cは新しいビジネスであるはずが、いまだに、良い商品を作れば売れると言う古い考えが根強く残っているのです。

そこで今回の記事では、これからのD2Cに必要なものについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

良い商品を作れば売れる時代ではない!

D2Cビジネスは、商品の企画から販売まで全ての工程を内製し、消費者に直接販売をする仕組みのビジネスモデルです。

SNSなどのデジタルを活用し、ブランドの世界観を重視すると言った特徴がありますが、大きく言えば、いわゆる商品を販売する小売業の一つです。

しかし、D2Cビジネスは、従来の売り切り型ビジネスのように、商品を売ることだけを目的とはしていません

ブランドの価値を高め、ファンを作り出すことが、最も重要であると考えられているのです。

ですが、先ほども述べたように、D2Cビジネスは、小売業です。

小売業である以上、商品を売って、売上を上げることも大切なことなのです。

特に、現在は、D2C市場が急速に拡大し、競争が激しくなっています。

その中では、ブランドの世界観や価値よりも、とにかく商品を売り、売上を上げることが重要と考えるブランドが出てくるのは当然の事とも言えるのです。

しかし、現代は、そもそも市場に商品が溢れるほど多く存在しています。

既に、消費者はその中から、簡単に好きなものを購入することが可能なのです。

また、それらの商品は、品質に大きな差がありません。

現代は、あらゆるジャンルにおいて品質が向上しており、どのような商品でも、ある程度の水準はクリアしています。

そのような状況の中では、単に良い商品だからと言って、売れるわけではないのです。

つまり、D2Cブランドが、本来の目的を忘れ、ただ商品を売り、売上を上げることに注力したとしても、簡単にその目的を達成できるわけではないのです。

もちろん、商品の品質が良く、魅力があることは重要です。

新規性のあるこれまでにない商品や、クオリティーが高い商品を提供することは、どのような時代であっても、売上を大きく左右します。

しかし、商品にいくら力があっても、それだけでは売れることはないのです。

また、商品の魅力だけでなく、マーケティングに注力したとても、簡単に売れるわけではありません。

商品の品質に差がなくなっているのと同様に、現代はマーケティングにおいても、競合と差を付けることは困難なのです。

どのようなマーケティング戦略を練ったとしても、競合も同じように戦略を練っています。

皆同じような情報やデータを持っており、考える戦略は同じようなモノでしかないのです。

これでは、マーケティングで差を付けることはできませんし、自社の商品だけが売れると言うこともないのです。

これからのD2Cには強みが必要!

では、D2Cビジネスが成長するためには、どうしたら良いのかと言うと、競合と争うのではなく自社独自の強みを見つけ、それを訴求していくことが必要なのです。

この強みとは、そのブランドの独自の個性や他にはない特性、オリジナリティと言ったものです。何かと比べるのではなく、自社のこの強みを磨き上げていくことが、これからのD2Cビジネスに求められていることなのです。そして、これは、結局は、D2Cビジネスの基本に立ち戻ることでもあります。D2Cビジネスは、先ほども述べたように、そもそもブランドの世界観を作り上げ、それにより、ブランドの価値を高め、ブランドのファンを作り出していくことが重要視されるビジネスです。実際に、D2C創成期のブランドの中には、そのようにして、多くの顧客を集めているブランドもあるのです。市場が急激に拡大したことにより、生き残るために、多くのブランドがこの基本を蔑ろにしていますが、結局のところ、この基本なくしては、D2Cビジネスとして成功することはありません。ブランドの世界観やストーリーと言った、ブランドの独自の個性を強みとして、消費者に伝えていくことがこのビジネスには欠かせないことであり、それが最終的には、売上の向上に繋がっていくことになるのです。つまり、商品を売りたければ、商品そのものの魅力だけではなく、ブランドの世界観やストーリーと言った付加価値を与えることが必要なのです。

まとめ

D2C市場は、ここ数年の間に、大きく成長し、ブランドの数を増やしてきました。しかし、その急激な成長により、競争は激しくなり、とにかく良い商品を作り、それを売ることを目的とするブランドが増えているのです。しかし、商品が良いだけでは、この時代に売れることはありません。既に、良い商品は溢れるほど存在しています。その中で、D2Cブランドとして、成功するためには、今回説明したように、ブランドの世界観と言ったブランド独自の個性が重要であり、それを強みとして磨き上げていくことが必要となるのです。