独自の魅力を持つD2Cブランド「DIRTY LEMON」から学ぶ「一貫性」

Direct to Consumer0の略称である、D2Cビジネスモデルが今、多くの企業から注目を集めています。

D2Cビジネスの特徴と言えば、仲介業者を介すことなく企業やブランドが自社内で商品の開発と販売を行い、顧客と直接関わりを持つことでしょう。

最新のデジタルテクノロジーを十分に活用し、「世界観を売る」ということに注力しており、

  • 企業がD2Cビジネスを展開することで、高い利益率を確保することができること
  • そして企業が持つビジョンを顧客に直接アピールをすることができること
  • ダイレクトに顧客の声を聞くことができるので、素早くPDCAサイクルを回すことができること
  • 以上がメリットになります。

    D2Cビジネスを展開する際、多くの場合は成功している事例を参考にするでしょう。

    中でも特に、D2Cビジネスとして成功をしているブランドと言えば、「DIRTY LEMON」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

    DIRTY LEMONは、オンラインとオフラインをうまく組み合わせたドリンクのD2Cブランドあり、DIRTY LEMONはD2Cビジネスにおいて重要となる「一貫性」を学ぶことができるのです。

    そこで今回は、独自の魅力を持つD2Cブランド「DIRTY LEMON」から学ぶ「一貫性」について、詳しくお話させていただきたいと思います。

    今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

    なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

    「ミニマル」がキーワード

    DIRTY LEMONは、すべてが「ミニマル」になっています。

    特に分かりやすく象徴的であるものが、DIRTY LEMONのWebサイトにあるでしょう。

    DIRTY LEMONのWebサイトは基本的にプロダクトを全面に押し出し、それ以外の余計なコンテンツは省かれています。

    Webサイトは購入する場所とされているのです。

    また、他のD2Cブランドでは創業ストーリーが書かれているのですが、DIRTY LEMONはどこを探しても見つかりません。

    おそらく、ストーリーテリングに注力しているのではなく、SNSに注力しているのでしょう。

    中でも特に、Instagramで毎日コンテンツの更新を行い、地道にファンを増やしているのです。

    そうみると、Instagramで顧客とコミュニケーションを取り合うことで顧客エンゲージメントを十分に高めることができていますので、Webサイトに訪れた顧客に対し余計なコンテンツを読んでもらう必要がなくなるのでしょう。

    ウェルネスドリンクである

    Webサイトだけでなくプロダクトのデザインもミニマルが意識されており、非常にシンプルになっています。

    ですが、豊富なラインナップが用意されておりただドリンクが売られているというよりも、栄養を補うことができる「ウェルネスドリンク」が提案されているのです。

    まるで毎日飲むことができるサプリメントのような存在を目指しており、ただ味の説明をしているのではなく機能性もしっかり紹介されています。

    このように、D2Cとしてのブランドイメージだけで売るというのではなく、機能性もしっかりアピールされていることこそ顧客の心理をしっかり理解しているのでしょう。

    無人店舗

    DIRTY LEMONは無人店舗であることも、有名ですね。

    無人店舗に関してもミニマルが意識されており、小さく小さくアプローチがされているのです。

    DIRTY LEMONの無人店舗は、マンハッタンはトライベッカと呼ばれるお洒落な場所にオープンしたものの、大々的なプロモーションは行われませんでした。

    ではどのように集客をしたのか、それは既存顧客に対してのアナウンス、そしてInstagramでの告知のみです。

    既にDIRTY LEMONへ好感を持っている顧客に、より多くDIRTY LEMONを愛飲してもらいたいという戦略が見えます。

    無人店舗と聞くと盗難の心配はもちろんあるのですが、実際には全体の販売の約5%しか盗難にあっていないと言うのです。

    その理由は、DIRTY LEMONに興味を持っている人をファンにしていること、ファンのエンゲージメントを高めていることで、盗難のリスクを低くすることができているのでしょう。

    そして無人店舗にすることで、在庫保管スペースとして捉えることができ、保管コストを下げることができますし、店舗販売は実質配送料などがかかりませんので、原価率の高い新たなチャネルを開拓することができます。

    今後画像解析や優れたセンサー技術と組み合わせることで、より多くの詳細なデータを得ることができ、そのデータをマーケティングに生かすことができるのです。

    まとめ

    以上、独自の魅力を持つD2Cブランド「DIRTY LEMON」から学ぶ「一貫性」についてお話させていただきました。

    DIRTY LEMONは「ミニマル」をキーワードとし、大きくアプローチをするのではなく、小さなポイントでアプローチをすることで、顧客のファン心理を深める戦略を考案しているのです。

    特に海外D2Cブランドでは、華やかなブランドが多いイメージがあるのですが、DIRTY LEMONのようなミニマルなD2Cブランドはその中での逆説として目立ち、独自の魅力を持っているのでしょう。

    今後D2Cビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこのような事例も参考にしてみてくださいね。