マーケティングには様々な手法があり、現在ではPCを利用した手法を活用するケースが増えてきています。
しかし、顧客対応においては、PCだけでは担いきれないことも多いようです。
そこで、重要となるのが、従来から行われている電話を利用したマーケティングです。
インターネットがいくら普及していたとしても、電話で直接顧客とコミュニケーションをとることも重要なのです。
そこで今回の記事では、テレマーケティングについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
テレマーケティングとは、電話を利用して顧客とコミュニケーションをとるダイレクトマーケティングの手法の一つです。
具体的には、顧客に営業の電話をかけたり、顧客からの問い合わせや資料請求などを受付するのが一般的な業務になります。
既存の顧客、見込み顧客それぞれに合わせた対応を行うことで、関係を深めていくことも目的の一つになります。
また、テレフォンアポイントメント(テレアポ)と混同されることが多いですが、テレアポは基本的に、新規顧客の開拓を目的とするため、顧客ではない消費者に対し、無差別にアプローチをしていく手法になります。
テレマーケティングとは、対する客層が異なるため、明確に区別しておくことが大切です。
テレマーケティングは、インバウンド方式、アウトバウンド方式と言う2種類に分けられます。この2種類の方式は、それぞれ特徴や目的が異なります。
インバウンド方式と言うのは、顧客側からの電話を受けコミュニケーションをとる方式です。
この方式は、広告やDMなどを見て、商品に興味を持った顧客側からの接触に対応するため、成果に繋がりやすいと言う特徴があります。
ただし、顧客側からの接触は商品に関する問い合わせだけではなく、商品に対するクレームなども含まれますので、その対応も行うことになります。
また、電話を利用して、顧客にアンケートなどの調査を行うのもこの方式に含まれます。
これらのいずれの場合においても、電話をかけてくる顧客側は、商品に対し、何らかの強い関心を持っています。
その関心は、興味の場合もありますが、要望であることも、不満であることもあるわけです。
そのため、これらの場合に対応するスタッフには、自社が取り扱う商品に対する詳しい知識、そして、問題解決能力が必要とされます。
一方、アウトバウンド方式は、インバウンド方式とは逆に、企業側が顧客に電話をかけてコミュニケーションをとる方式です。
前述のテレアポと混同しやすいのがこちらの方式ですが、無差別に、全く相手のことを知らない状態で電話をかけるテレアポとは異なり、この方式では、事前に電話をかけるターゲット層を調査し、それをリスト化したうえで、順番に電話をかけて商品やサービスをアピールしていきます。
具体的には、商品を購入してくれた顧客へのアフターフォローや、問い合わせやサンプル申し込みなどを行った見込み顧客への商品の説明などを行い、リピート購入や顧客の獲得に繋げていきます。
この方式では、企業側から電話をかけるわけですから、顧客の時間を使わせてしまうことになります。
そのため、顧客に不快感を与えないように、商品やサービスをアピールしていくには、高い電話対応能力が必要となります。
基本的な電話応対のマナーはもちろんですが、コミュニケーション能力、営業テクニックなども求められます。
よって、この方式で成果を上げたいのであれば、まず、研修制度などの、テレマーケティングを行うスタッフの教育が必要となり、さらに、スタッフの対応に差が出ないようにマニュアルを整備することも需要となります。
実際に、テレマーケティングに取り組んでいくためには、この手法のメリットを知っておくことが大切です。
テレマーケティングのメリットとしてまず挙げられるのは、見込み顧客の購買意欲を掻き立てることができるということです。
見込み顧客は、商品に関心がありながらも、購入に至っていない顧客のことですから、この見込み顧客に上手くアプローチすることができれば、すぐに成果に繋がる可能性が高いのです。
最近では、PC上のチャットによって顧客とやり取りする方式を取り入れているケースが多くなっていますが、この方式では、顧客の心理を読み取ることは困難です。
テレマーケティングでは、電話で直接顧客と会話をすることで、顧客の感情や細かいニュアンスなどを読み取り、顧客の要望や疑問、不満などを汲み取ることが可能となります。
そして、それらの問題をその場で解消し、それに代わる提案を行うことで、購買意欲を掻き立てることができるのです。
次に挙げられるのが、クレームに対し、すぐにフォローができるということです。
どのような商材であっても、すべての顧客に満足してもらうことはできませんし、不満を持つ顧客も多く出て来ます。
そして、その不満を顧客側から訴えてくることもありますが、そのまま何も伝えてこない顧客も多く存在します。
顧客側から伝えてきた場合には、強い不満を持っていることが多いため、素早い鎮静化が必要です。
これは、メールやチャットでの対応では、お互いの真意が伝わりにくく、発言次第ではさらに炎上してしまうことも考えられます。
電話であれば、声や話し方などから相手の感情を読み取ることができますので、顧客が納得できる方向に誘導することが可能となるのです。
また、不満を伝えてこない場合も、商品を使用した感想を聞く目的でフォローの電話をかけ、不満点や疑問点などを聞き出し、その場で的確にフォローすることが可能となります。
テレマーケティングのような電話での営業活動は、古くから行われてきた手法ではありますが、今回説明したように、現在においても非常に有効と言える手法なのです。
現在では、PCを利用した顧客対応を主として行っているケースも多いですが、メールやチャットでは、顧客の心理状態を把握することができません。
顧客の声を直接聞き、会話をすることによって、顧客の要望や不満などを汲み取ることができるのです。
ただし、テレマーケティングは、ただ顧客と会話をすればよいわけではありません。
顧客一人一人の立場に合わせて柔軟に対応していくことが必要です。
そして、そのためには、テレマーケティングに従事するスタッフの教育や充実したマニュアルの整備などが重要となってくるのです。