デジタル領域にてサブスクリプションを採用する企業が多く、今では非デジタル領域からもサブスクリプションビジネスが展開されることが多くなりました。
大手企業をはじめ、ぞくぞくとサブスクリプションに切り替わる企業が多く、日本国内で大流行の兆しを見せていることでしょう。
サブスクリプションビジネスを行う上で、最も重要視すべきことは「解約」に関してでしょう。
そもそも解約したい理由を作らないということが重要なのですが、実際にそう上手くいかないと悩まれている方も多いのではないでしょうか。
もちろん解約を簡単な手続きで完了する動線は設けず、電話などであれば解約抑止を行いやすいので、電話での受付を設けている場合も多くみられますが、実際には電話でも解約抑止が十分にできていないことも多いのではないでしょうか。
なぜならばユーザーがコールセンターに電話をした時点で、もうすでに「解約したい」という意思がある程度固まってしまっていますので、抑止し辛い状況にあるでしょう。
そこで今回は、サブスクリプションサービス解約理由から見るコールセンターの対応策について、詳しくお話していきたいと思います。
今後サブスクリプションビジネスにおける解約抑止の知識を得たいと考えられている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
サブスクリプションサービスとして、定期的に商品を提供している場合、「商品が余ってしまう」ということが解約理由として多くあるでしょう。
商品が余ってしまう=ユーザーが正しく使用していない、と考えられます。
そうなるとユーザーは効果を実感しにくいですよね。
サプリ等、目安が分かりやすいものであれば消費量も分かりやすいのですが、美容液などの化粧品であれば個人のさじ加減になってしまいますので、余りやすいのです。
この場合、「正しい使用方法の説明」「契約プラン変更の案内」が有効でしょう。
前述した通り、もうすでに解約の意思が固めて電話をしている場合が多いので、解約減少のためには初回の商品発送時、正しい使用方法を説明したものを同梱したり、メールマガジンにて配信することをおすすめします。
そのサービスを利用していたとしても、ユーザーが問い効果を感じることができないとなると、解約理由に繋がります。
化粧品や健康食品の場合、法律により表現できる効果が限られてしまいますので、電話での問い合わせに対し安易に答えてしまってはいけません。
だからこそ、初回購入時の同梱物や定期的なメールマガジンを用いて、「続けるとこうなりますよ」ということをイメージさせることが重要です。
「約6ヵ月使用して頂いたユーザーからお喜びの声をいただくことが多いので、3ヵ月でやめてしまうのはもったいないですよ」というコミュニケーションの取り方で、法律に詳しい人材にしっかり相談しながら適切な表現で案内してみましょう。
サブスクリプションとして提供する商品は、初回価格が大幅に安くなるように設定している企業も多いでしょう。
ですが、二回目からの価格差がかなり大きい場合、ユーザーは損をした気持ちになってしまいます。
金額に納得感を持ってもらわなければ、ユーザーは価格がネックになり解約を検討します。
だからこそ継続を促すためには、「ダウンセル」を行うことも有効でしょう。
商品価格を下げてしまってほんとうに大丈夫なの?という心配をされる方もいらっしゃいますが、一通り抑止提案をした後「期間内限定〇回以内で、解約を希望されているユーザー様に限りご提案しています」などのように限定感を持った使い方をし、すべてのユーザーに提案する必要はありません。
もし、解約されるなら値下げをして継続利用してもらったほうがLTVが高いと考えるのであれば、積極的にダウンセルを行っていくべきなのです。
自社の商品よりも他の企業の商品を選ばれてしまうことも、解約理由としてはよくあります。
もし自社商品に自信を持っていたとしても、それを伝えてしまえばユーザーの意見を否定することになってしまいますよね。
この場合は、最低限商品のこだわっているポイントなどを伝えつつ、ユーザーに不快な想いをさせるような解約抑止を行わないよう、注意が必要です。
解約抑止はできなくても、「他社商品のどこが魅力的だったのか」ということをヒアリングすることで、自社の学びに繋がるでしょう。
実際に競合分析を行っていたとしても、ユーザー魅力的だと思っているポイントを見落としている場合がありますので、積極的にヒアリングすることも重要です。
以上、サブスクリプションサービス解約理由から見るコールセンターの対応策についてお話させていただきました。
上記のような理由以外に解約理由としては、「体質に合わなかった」「定期購入だとは知らなかった」などの理由がありますが、これらの理由に関しては抑止しないほうが良いでしょう。
ですが今回ご紹介した理由に関しては、ユーザーの声にしっかり耳を傾け、改善することがサブスクリプションビジネスを成功させるためには重要です。
コールセンターではぜひこのようなことを意識して、解約を抑止する努力をしてくださいね。