従来のビジネスでは、多くの分野で大ヒット商品がいくつも誕生していました。
しかし、現在では、そこまでヒットする商品が誕生することは難しくなってきています。
これは、消費者のニーズが大きく変化したためであり、現在の消費者がヒット商品よりも自身のニーズに即した商品を求めるようになっているからと考えられています。
D2Cビジネスは、そもそもが消費者一人一人のニーズを重要と考えていますが、この流れを受けて、さらに深くこの消費者のニーズを掘り下げていくことが必要となるのです。
そこで今回の記事では、D2Cにおいて顧客から支持される商品を創り出すために重要なことについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
現代は、従来と比べ、消費者のライフスタイルや考え方が大きく変化しています。
そして、それに伴い、消費者一人一人がそれぞれに合った商品を求めるようになってきているのです。
消費者はそれぞれ趣味や嗜好が異なるのが当然のことであり、それを周囲も認めるようになったのです。
そのため、従来のような大多数の消費者から支持される商品が誕生しにくくなり、商品サイクルが短期化していると言われています。
以前は、多くの企業がヒット商品と言われるような、幅広い層から支持される商品を作り出していました。
しかし、現代ではそのような商品を作り出すことは難しく、個々の消費者が求めている商品を作ることが必要となっているのです。
これは、どのようなビジネスでも同様ではありますが、特にスタートアップ企業が多いD2Cビジネスにおいては、さらに強く求められていることでもあります。
D2Cビジネスは、大企業が狙わないニッチな市場をターゲットとしています。
ターゲットに最適な商品を作り、商品数を絞り少数精鋭の商品展開で勝負していくのです。
そして、そのために重要となるのが、ターゲットが何を求めているのかを知ることであり、ターゲットを深く理解することなのです。
従来のビジネスでは、ターゲットのニーズを知るためには、定量調査や定性調査などのマーケティング調査が重用されていました。
しかし、この方法で知ることができるのは、消費者の意見の中の多数を占める意見です。
D2Cビジネスが求めているのは、このような多数の意見ではありません。
大企業が見過ごしている隙間にあるような、ニッチなニーズをD2Cビジネスでは求めているのです。
そして、それは市場調査という形で消費者の意見を聞いたからといって分かることではありません。
それを知るためには、消費者と企業が直接コミュニケーションをとり、関係性を構築していく必要があるのです。
ただし、この場合の消費者とは、不特定多数の消費者ではありません。
自社に関心を持つ消費者を集め、その特定の消費者とコミュニケーションをとることで、その消費者を深く理解していくのです。
そのために重要となるのが、SNSというツールであり、D2Cビジネスにとって欠かせないものなのです。
D2Cビジネスでは、どのビジネスよりもSNSを活かしていかなくてはなりません。
D2Cビジネスは、これまでのように、大掛かりな広告や宣伝を行うことがないため、SNSがマーケティングの軸となるのです。
しかし、SNSをただのマーケティングのツールと見なしてはいけません。
SNSを広告、宣伝に利用しているビジネスは多いですが、SNSはあくまでもコミュニケーションをとるためのツールなのです。
そして、SNSを最大限に活かすためには、コミュニケーションツールとして利用することが大切なのです。
D2Cビジネスで、ターゲットが求めている商品を作り出すためには、SNSを通してターゲットとコミュニケーションをとり、ターゲットのことを深く理解していくことが必要です。
SNS上での何気ないやり取りの中から、ターゲットが本当に求めているモノ、必要としているモノを探り出していくのです。
人は、自身が何を求めているのか、はっきりとは自覚していないことが多いものです。
それにも関わらず、その人に対し、何が欲しいのかとストレートに尋ねても明確な答えを得ることなどできないのです。
本当に欲しいと思っているモノは、ターゲットの心の奥に隠れています。
それを引き出すためには、ターゲットと密にコミュニケーションをとり、ターゲットの懐に入ることが重要となるのです。
そのようにして、引き出した答えは、ターゲットが自身でも気付かなかった本当に求めているモノであるのです。
そして、その本当に求めているモノを創り出すことができれば、ターゲットの心を掴むことが可能となるのです。
大きな企業が商品を開発する場合に、今回説明したように、ターゲットと関係性を構築し、ターゲットを深く知ることは困難です。
これは、D2Cビジネスであるからこそ可能なことです。
ターゲットと向き合い、寄り添うことで、ターゲットを深く理解し、本当に求めている商品を提供することができるようになるのです。