リカーリングとは?サブスクリプションとの違いを解説!

リカーリングは、現在話題になっているビジネスモデルであり、多くの企業がいち早く取り入れ始めています。

継続して収益に繋げていくことができると言うのが特徴ですが、この特徴は今流行りのサブスクリプションによく似ており、この2つの違いを正しく理解することが大切です。

そこで今回の記事では、リカーリングとサブスクリプションの違いについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

リカーリングとは?

リカーリング(Recurring)とは、もともとは繰り返される、循環すると言う意味を持つ言葉であり、顧客に一つの商品を販売して終わるのではなく、販売後も継続して収益に繋げていく仕組みのビジネスモデルです。

これは、古くから行われている電話料金や電気料金などと同様の仕組みであり、代表的なものとしては、テレビゲームが挙げられます。

テレビゲームは本体を購入しただけで終わりではなく、その本体を利用するためには、次々と販売される専用ソフトを購入し続けていく必要がある典型的なリカーリングビジネスです。

このビジネスが誕生した背景には、制作技術が向上し、品質が改善され物が壊れにくくなったことが挙げられます。

品質が悪く、物がすぐに壊れてしまう時代には、すぐに代わりの物を購入していましたが、物が壊れにくくなったと言うことは、物を捨てることは少なくなると言うことで、おのずと物は増え続けていき、結果として物を購入する必要はなくなります。

つまり、壊れやすい物をすぐに買い替えていた時代から、ユーザーの志向が物をできる限り長く保有すると言う考えに変化し、それに対応しこういったビジネスモデルが求められるようになってきたと言うことになります。

リカーリングとサブスクリプションの違いとは?

このリカーリングとよく似たビジネスモデルにサブスクリプションがあります。

サブスクリプションは、もともとは定期購読の意味を持つ言葉で、従来のように代金を支払うことで商品を購入するのではなく、商品を一定の期間利用することに代金を支払うと言う仕組みのビジネスモデルです。

このサブスクリプションは、古くから行われている新聞の購読などと同様の仕組みのサービスですが、近年あらゆる業界から多様なサービスが提供されています。

このサブスクリプションとリカーリングはよく似た仕組みのビジネスモデルですが、リカーリングが電話や電気料金に代表されるように、使用量などによって代金が異なる仕組みであるのに対し、サブスクリプションでは、新聞の購読に代表されるように月々の支払額が一定であると言う違いがあります。

簡単に言うと、代金が定額かそうではないかと言うことになります。

リカーリングとサブスクリプションの代表的な事例

前述のように、リカーリングには毎月使用した量の代金を支払う電話料金や電気料金、専用ソフトが必要となるテレビゲームなどがあり、その他に、コンタクトレンズやプリンター、コピー機などもリカーリングビジネスとして挙げられます。

このコンタクトレンズと言うのは、継続して使用するものでありながら、メガネのように一度購入して終わりではなく、現在主流のコンタクトレンズは定期的に購入する必要があります。

プリンターやコピー機は、本体を購入してもインクや用紙がなければ使用することができませんので、定期的に専用のインクや用紙を購入する必要が生じます。

このように、リカーリングとは、一度の購入で終わることなく、継続して購入し続けなければならないため、継続的に収益を得ることができるわけです。

一方サブスクリプションは、前述の新聞購読の他に、一定の金額を支払うだけで音楽が聴き放題となる音楽配信、動画が見放題となる動画配信や、好みの服をレンタルすることができるサービスなどがあります。

また、サブスクリプションはこの他にも定期購入型、頒布会型と言ったような種類が異なるサービスも存在します。

その中でも、注目されているのがサブスクリプションコマースと呼ばれるもので、これは月額料金を支払うとサイト側が顧客に合わせて商品をセレクトし、それが定期的に届けられるというサービスになります。

リカーリングのメリット・デメリットとは?

リカーリングビジネスは、継続的に安定して収益を上げることができると言う大きなメリットがあり、その他にも利用分の料金だけを支払うため価格の設定が容易に行える、景気の変動などの外的な影響を受けにくいと言うメリットがあります。

先程述べたコンタクトレンズを例として考えると、コンタクトレンズは現在では、日単位、週単位、月単位で交換するタイプのものが主流となっているため、定期的に購入する必要があります。

仮に月単位であった場合、毎月定期的に購入するわけですから、毎月確実に一定額の収益を得ることができるわけです。

また、この仕組みでは定期的に購入してくれる顧客を獲得できる可能性が高くなると言う点も大きなメリットです。

この定期購入は毎月買いに行く手間をかけずに済み、顧客にとってもメリットが大きい販売方法でもあります。

しかし、一方で、利用分の料金だけを支払うと言うことは、利用が少なければ利益も減少すると言うことであり、利益の変動が大きいと言うことになります。

また、スタート時点では顧客は一人もいないわけですから、安定した収益を上げることができるようになるには時間がかかることも留意しておく必要があります。

さらに、顧客を獲得してもすぐに離脱されてしまっては意味がありませんので、常に商品やサービスの質を向上させ、顧客の維持に努めていくことが重要となります。

まとめ

リカーリングは、近年流行しているサブスクリプションとよく似たビジネスモデルであり、従来の販売方法と比べ多くのメリットがあります。

しかし、メリットがあればデメリットももちろん存在しますので、リカーリングを正しく理解し、計画性を持って仕組みを構築していくことが大切です。