サブスクリプションビジネスと言えば、従来のように利用者は欲しいモノを買い取るのではなく、モノを利用するために権利を購入し、その利用期間に応じた支払いをする、というビジネスモデルです。
主にパソコンのソフトウェアや、音楽配信、動画配信といった、デジタルサービスが主流であり人気を集めていましたが、今ではサービスの拡大が目まぐるしくデジタルサービスだけでなく、飲食業界やアパレル業界などの非デジタル業界までにもサブスクリプションが浸透してきています。
サブスクリプションでは、「お得」「便利」「悩み解決」が大前提となり、顧客にとって現実では買うことができない「ニーズ」を満たすことができるようなサービスの提供が求められるでしょう。
そこで重要となることと言えば、企業と顧客の関係性です。
サブスクリプションビジネスは、顧客とより長く良好な関係を保ち続けることで収益が伸びますので、常に顧客のニーズを把握し、そしてそのニーズに応え顧客満足度を向上させなければなりません。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスでの顧客との関係性についてお話しさせていただきます。
成功例を上げながら説明していきますので、今サブスクリプションビジネスにおいて顧客との関係性にお悩みを持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
まずは、2014年にサービスが開始された「dマガジン」の例を挙げてみましょう。
dマガジンとはNTTドコモが提供している、電子雑誌が月額400円で読み放題になるサブスクリプションサービスです。
プラットフォームであるため、顧客が求めている雑誌コンテンツと顧客を介在する位置にあります。
電子雑誌が現れる前までであれば、どの雑誌がどれくらい読まれているのかという顧客の動向を正確に把握することができませんでしたが、dマガジンであれば閲覧データを基に「どのページが何秒読まれているのか」「どの記事に注目が集まっているのか」ということを知ることができますので、顧客フィードバックとりも先に顧客の動向を管理しているのです。
このことから、顧客は不満を抱えることなくスムーズに雑誌の閲覧を楽しむことができるのです。
NORELは、三ヶ月単位定額で車が自由に乗り放題になり、洋服を着替えるように季節ごとに異なる車を楽しむことができる、車のサブスクリプションサービスなのです。
ユーザーはこのサービスを利用することで、車を所有することで必要になる保険や税金、そして維持費やメンテナンス、そしてローンの金利から解放されるので、車を乗り換えやすくなるのです。
このNORELでは、「選ばれる理由」と「選ばれない理由」を明確にすることが重要だと考えられており、新規で選ばれる理由と、リピーターに選ばれる理由の違いを知ることが重要なのです。
新規顧客にとって、サービスを選ぶ理由は「安さ」にありますので、広告配信するときは「安さ」を強調することが重要ですよね。
ですが一方でリピーターは、「納期」を重視する傾向にあります。
納期をコミットし、素早く進めること、そしてサービスそのものの価値を上げる改善施策が必要であり、このための行動をすることが大切です。
新規顧客の需要は分かりやすいので、獲得に繋がりやすいのですが、リピーターに関しては選んでくれる理由を的確に押さえることができなければ、あっという間にリピート率が激減してしまいます。
顧客ひとりひとりにニーズや不満点を伺い、時には離脱客に意見を求めることも必要です。
徹底的にヒアリングをし、改善し、効果が現れるまではこのような行動で、顧客との関係性を築きあげなければなりません。
サブスクリプションビジネスでは顧客から得たデータは宝物と同様です。
たとえばお気に入り機能を設置することで、そのお気に入り機能を有効活用されていれば、顧客継続率が向上することが分かって来ています。
「2:8の法則」として、顧客全体の2割が売り上げの8割を構成していると言われており、だからこそこの2割を重視しなければなりません。
ですので、新規顧客が入ってきた際にはこの2割かどうか判別できるようにするために、データをどう活用するかが重要になってくるのです。
自社のサブスクリプションサービスにはどのような提供価値があり、どのようなユーザーに提供すべきなのか、ということをしっかり学び、的確なサービスを提供していきましょう。
以上、成功例から学ぶ、サブスクリプションビジネスでの顧客との関係性についてお話しさせていただきました。
サブスクリプションビジネスでは、顧客との関係性が非常に重要となりますので、ぜひこの成功例を基に顧客との関係性をより良くしてください。
自社サブスクリプションビジネスのために、さまざまな施策を工夫し、顧客満足度を向上させてくださいね。