従来の販売方法であれば、ユーザーが欲しい商品を企業が売り切り、そしてユーザーに所有させることを目的としていたのですが、今時代背景と共に販売方法が変わって来ています。
ユーザー自身が商品やサービスの販売を所有することを望まなくなり、使用したいときに使用することができる「権利」を求めるようになりました。
ですので、商品やサービス販売を行っている企業は、ユーザーが受けたいサービスを利用するための費用を支払うことで、商品の利用権利を得ることができるという「サブスクリプション」を導入することが多くなってきました。
サブスクリプションの知名度を上げた例として、「音楽配信サービス」や「動画配信サービス」が挙げられるでしょう。
ユーザーにとっては、モノを所有する必要がありませんし、手放したいときに手放すことができます。
そして企業にとっては、安定した利益を得ることができますので、両方に同等のメリットがある新しいビジネスモデルなのです。
そんなサブスクリプションビジネスに参入して、新たなビジネス展開をしていきたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、サブスクリプション成功事例から学ぶ3つのポイントについて、詳しくお話ししていきたいと思います。
サブスクリプションビジネスにご興味のある方、サブスクリプションを成功させたいという方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
サブスクリプションは、新規顧客のハードルをいかに下げるか、ということがポイントです。
まずお試し期間を設けることが非常に重要になってくるのです。
たとえば、成功事例として音楽配信サービス「Apple Music」を挙げてみましょう。
Apple社が提供している音楽配信サービスは、月額980円で音楽聴き放題として利用することができるのですが、なんと登録後の開始3ヶ月は無料期間として設けられており、同じサービスを無料で受けることができるのです。
もちろん、他のサブスクリプションサービスでは無料期間を設けていることがあるのですが、3ヶ月の無料期間というものはデジタルサブスクリプションの中で最も長いものでしょう。
もちろん、この3ヶ月を過ぎたころにユーザーが退会を望む場合がありますが、コンテンツ内容に満足している場合は退会を検討しません。
なぜならば、この3ヶ月という間にユーザーは使用方法や使い方を把握することができますし、なによりも期間が終わるころにはユーザーの身近なものになっている可能性が非常に高いのです。
このように、あえて長い無料期間を設けることで、ユーザーの生活の一部分になることができるのです。
次のポイントは、自社が設定したターゲット層の「憧れ」を掴むことです。
たとえば、成功事例として「My Littoe Box」を挙げてみましょう。
My Little Boxは、毎月定額料金を支払うことで、家にコスメボックスが届く20代の今どきの女性をターゲットとしたサブスクリプションサービスです。
女性をターゲットとし、コスメボックスと類似するサブスクリプションサービスは「RAXY」「BLOOM BOX」などがあります。
ですが、この類似するサービスと比べてみると、「My Little Box」の月額使用料金は3,350円と少し高めに設定されているのですが、それでもかなりの人気を集めているのです。
なぜ少し高額設定されているにも関わらず、人気を集めサブスクリプションサービスとして成功しているのでしょうか。
それには女性の「憧れ」を掴んでいるからなのです。
他のコスメボックスであれば、国産のコスメアイテムをメインとされているのですが、My Little Boxはパリを中心とした外国産のコスメアイテムを多く揃えているのです。
普段ではなかなか手が出ない「憧れ」のコスメに着目しているのですね。
また、シーズンに合わせてボックスデザインや中身が変わってくるので、「次はどんなアイテムだろう?」と女性らしいウキウキした感情を楽しむことができるのです。
サブスクリプションサービスで悩みを解消したいと考えるユーザーも多いのです。
たとえば、サブスクリプションサービス「World Library Personal」は子供用の絵本をサブスクリプションサービスとして提供しています。
子供の教育のため、国内の絵本だけでなく海外の絵本も読ませたいが、なかなか手に入らないし、どんな絵本を選べばよいか分からない、という親御さんの教育に対する悩みを解消することができます。
月額1,080円に送料200円というお得な利用価格で、毎月外国の絵本を送ってもらえるのです。
また、子どもの年齢を設定しておくと、プロが子供の年齢に応じた絵本を選んでくれるので、海外の文化や言語を学ぶきっかけにもなりますよね。
このように、ターゲット層の不安や悩みを解消させることも、人気が出る秘密なのです。
以上、サブスクリプション成功事例から学ぶ3つのポイントについて、お話させていただきました。
このように、ターゲットとなるユーザーの需要をしっかり把握し、ポイントを押さえ、ユーザーのメリットが多いサブスクリプションサービスを提供することこそ、成功へと繋がるきっかけになるのです。
サブスクリプションビジネスを始めようと思われている方は、ぜひこのポイントをしっかり理解してみてくださいね。