サブスクリプションビジネスとストックビジネスの違い

商品やサービスの販売を行う企業の中で、最近注目を集めているビジネス「サブスクリプションビジネス」があります。

サブスクリプションビジネスは主にデジタル業界にて注目を集めており、導入企業はどんどん多くなってきている新たなビジネスモデルですよね。

最近ではサブスクリプションビジネスの導入が難しいと言われていた、非デジタル業界でもサブスクリプションビジネスが導入されており、さまざまな分野からの注目を集めているのです。

そんなサブスクリプションビジネスですが、「ストックビジネス」と類似した考えを持っている方が多いようですね。

この「サブスクリプションビジネス」と「ストックビジネス」は似たような販売手法を取っているため、イコールとして考える運用担当者が多いのですが、この二つはまったくの別物であり、同じものとして考え運用していくことは誤解であり、非常に危険なことであることをお分かりでしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスとストックビジネスの違いについて、詳しくお話ししていきたいと思います。

これからサブスクリプションビジネスを導入しようと思われている方、サブスクリプションに対する知識を増やしたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクリプションビジネスとは

「サブスクリプション」という言葉は、新聞や雑誌に当てはめられていた「定期購買」が語源となっています。

IT業界は、常に米国がリードする世界であり、米国のビジネスモデルが移行したことで、シェアが広がって来ているのです。

従来であれば、「ソフトウェア販売型モデル」であったものが、ユーザーの購入背景や販売形態背景などから「クラウド型サービスモデル」に移行しました。

ビジネスモデルが移行したことによって、必然的にサブスクリプションビジネスのシェアが拡大します。

一度の契約につき一度の支払いであり、継続して複数支払いを続けていく仕組みです。

ユーザーが「商品やサービスの機能によって価値を感じる」「商品やサービスを利用することで得る経験に価値を感じる」という思考のもと、サブスクリプションサービスが成り立っているのです。

「所有」から「使用」への思考の移行もあり、「シェアリングビジネス」の変化も、サブスクリプションビジネスが求められる理由なのです。

ですので、サブスクリプションでは、ユーザーが商品やサービスを使っている行為に注目しているので、その商品やサービスを受けている期間に着目した仕組みが、本来あるべきサービスをと言えるでしょう。

ストックビジネスとは

前述した「サブスクリプションビジネス」とは違い、ストックビジネスは和製英語になっています。

日本で一般的なビジネスモデルでありますので、外国では通用していません。

外国で言うならば、経常的、反復的に生み出される売り上げのことを意味する「recurring revenue model」が一番近い言葉でしょう。

サブスクリプションビジネスが「定期課金型モデル」であることに対し、ストックビジネスは、「収益の継続性」を意味しているのです。

ストックビジネスの「ストック」という言葉には、「蓄積」という意味がありますよね。

ユーザーごとに現れる、継続た売り上げが、どんどんと積みあがっていくビジネスモデルが「ストック」と呼ばれるのです。

より概念的な収益継続性を指すものであり、「これがストックビジネス!」というようなビジネスモデルがあるわけではありません。

ですので、収益継続性の範囲を捉えて、概念的に「〇〇はストック性が高いビジネス」といった表現をされている場合が多いのです。

ですので、企業によればサブスクリプションビジネスを展開していなくても、それがストック性が高い収益継続型のビジネスであれば、「ストックビジネス」を展開していることがあるのです。

このようにストックビジネスは、サブスクリプションビジネスとはまったく違うものであっても、サブスクリプションビジネスを展開していくにはそのビジネス分野においての「ストック性」が重要となる場合が多いのです。

ですので、単に流行しているからサブスクリプションを導入するのではなく、自社が提供する商品やサービスにおいてストック性が高い場合、サブスクリプションモデルを導入することが可能だと考え方をおすすめします。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスとストックビジネスの違いについてお話させていただきました。

今回お話した通り、サブスクリプションビジネスとストックビジネスは、イコールでは繋がらないものの、深い結びつきがあり、ストックビジネスを理解していなければ、サブスクリプションビジネスが失敗してしまう場合があるのです。

サブスクリプションビジネスを始めるには、ストックビジネスの知識が必要不可欠であると考え、誤解を生まないよう、知識をしっかり身に付けることが大切です。

今後サブスクリプションビジネスを導入される場合は、ぜひこの記事を参考に、サブスクリプションビジネスとストックビジネスの違いを理解してくださいね。