近年ビジネスの中では「サブスクリプションビジネス」が注目を集めています。
顧客が利用した分だけもしくは利用期間に応じて料金を支払い、継続契約をするビジネスモデルであり、従来の売り切り型ビジネスでは、その一度きりの利益しか見込めなかったのですが、サブスクリプションであれば継続的に安定した利益を得ることができるので、国内でもサブスクリプション導入企業が多くなってきているのです。
デジタルコンテンツを取り扱う企業はもちろんですが、その注目度は非デジタル業界にも広がりを見せ、飲食店アパレル関連の企業までもが、サブスクリプションの導入を始めているのです。
このような市場規模の拡大から、サブスクリプションビジネスとして成功する企業が多くなっているのですが、それでもやはりただ単に「分割払い」もしくは「月額課金」で終わってしまう企業も少なくは有りません。
サブスクリプションの「強み」をしっかり考え、ビジネスを行っていかなければせっかくサブスクリプションを導入しても失敗に終わってしまう可能性があるのです。
そこで今回は、製品販売だけでは生き残れない、サブスクリプションの強みについて詳しくお話していきたいと思います。
今後サブスクリプションの導入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
サブスクリプションは今、NetflixやAmazonプライム、Apple Musicだけでなく、洋服やバッグのレンタルなどもサブスクリプションとして提供されています。
ここまでサブスクリプションが普及している背景には、顧客のニーズが所有から利用へ、そしてモノからコトへと変化していることが挙げられるでしょう。
従来の売り切り型ビジネスで考えてみると、モノを販売することで利益を上げ企業が成長していきますよね。
その際顧客ニーズを「関東在住20代女性」などのカテゴリーに分け、分析していくでしょう。
ですが、このようにカテゴリーに分けるだけでは本当の顧客ニーズを満たすことはできないのです。
なぜならば、同じカテゴリーに属する人であっても、それぞれ興味関心の分野、利用したいサービスも異なるからです。
そしてサブスクリプションは、顧客ひとりひとりのニーズに合わせ、変わりつづける関心に合わせた商品やサービスを提供しますよね。
そうしなければ、顧客は長く契約し続けないからなのです。
このことからサブスクリプションの強みは、「顧客視点」だと分かりますよね。
徹底的に顧客視点を追求し続けることが、従来の売り切り型ビジネスとは大きく異なるポイントなのです。
サブスクリプションの導入を検討する企業は、きっと「製造販売型では生き残れないのか」という危機感を持つことでしょう。
この問いに対する分かりやすい応えとして「Apple」を挙げてみましょう。
Appleは長く公表してきた販売台数の公表をやめたことが話題になり、「iPhoneが売れなくなったのではないか」と考える方もいましたが、実際はまったくそうではありません。
AppleにとってiPhone端末の販売台数や売り上げは、経営上の重大な指標ではなくなり、自社コンテンツがどれだけユーザーを集めることができるか、そしてユーザーが自社サービスにどれほどお金を支払ってくれるか、ということが重要になってくるのです。
ですので、製造販売型だけでは生き残れないと思われている方は、まず経営指標を大きく変更し、サブスクリプションとしての新たなビジネスを構築していきましょう。
サブスクリプションビジネスを導入する際の、非常に大切なポイントは自社が社会に提供する芯の価値を見極めることにあるでしょう。
その真の価値とはずばり、「コミュニケーション」にあると言えるでしょう。
今多くの企業が顧客とのコミュニケーション不足に課題を持っていますが、そこに着目し顧客とのコミュニケーションがいかに価値のあるものか、ということを見極めた企業こそ、サブスクリプションビジネスで成功しやすいのです。
顧客とコミュニケーションを取り、その顧客それぞれのニーズに合わせた価値を提供していきましょう。
最近メーカーは、販路拡大の過程で多くのチャンネルを開発していることから、顧客との接点を失いつつありましたが、サブスクリプションビジネスこそ顧客からのフィードバックを重要視し、メーカーの原点に立ち返るような姿勢が求められているのです。
以上、製造販売型だけでは生き残れない、サブスクリプションビジネスの強みについてお話しさせていただきました。
今急成長を遂げているサブスクリプションビジネスだからこそ、根本的なサブスクリプションの強みを理解し、そして競合他社に勝ち続け顧客に選ばれるサービスを提供しなければなりません。
ぜひこれらの考え方を意識したサブスクリプションビジネスを行って下さいね。