サブスクリプションビジネスの成功に関わる料金体系

昨今、多くの企業にビジネス変革が求められ、ビジネスモデルの転換への挑戦が始まっています。

特にその中でもサブスクリプションビジネスは非常に人気が高く、注目を集めているビジネスモデルではないでしょうか。

サブスクリプションといえば、音楽配信サービスや動画配信サービスにより多くの需要を満たしたことで利用者が急増し、そして今ではアパレル業界や飲食業界にまでもサブスクリプションが浸透してきているのです。

このようにサブスクリプションを導入するに当たっても、ビジネスモデルを改善していくにはまず「料金体系」が非常に重要なポイントになってきますよね。

サブスクリプションビジネスではどのような料金体系がふさわしいのでしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスの成功に関わる、料金体系について詳しくお話ししていきたいと思います。

今後サブスクリプションサービスの導入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

料金体系

定額制

定額制とは、定額課金、もしくは固定制とも呼ばれる料金体系です。

サブスクリプションサービスではもっとも多い料金体系ですよね。

課金対象はサービスであり、そのサービスの利用量や利用期間によって変わらず一定の金額が課金され続ける、というシステムです。

定額制のサブスクリプションと言えば、スポーツクラブ、インターネットサービスプロバイダー、動画配信サービス、音楽配信サービス、飲食店の食べ放題や飲み放題が当てはまるでしょう。

企業にとっても顧客にとっても非常に分かりやすいシステムですし、顧客にとっては一定金額でサービスが使い放題になるという非常に大きなメリットがあります。

ですが、もし利用時間が少ない場合であっても同じ料金を支払わなければなりませんので、そんなに利用していない月であれば顧客は損をしたという感情になってしまう場合があります。

従量制

従量制は、課金対象の利用料に応じて料金が変動する料金体系です。

顧客にとっては、利用した分だけを支払うということは、納得感を感じながら料金を支払うことができるので、離脱率が低いことがメリットでしょう。

固定電話や携帯電話の通話料金、クラウド型ITサービス、インターネットカフェやマンガ喫茶、コインパーキングといった、その月によって利用料が大きく変わるサービスに適しているでしょう。

定額従量制

定額従量制は、固定従量制と同じ意味であり、上記で説明した定額制と従量制の二つを組み合わせた料金体系です。

インターネットサービスプロバイダーや携帯電話の通話料のように、一定の量の利用までは定額制であるものの、その量を越えてしまうと従量制になります。

段階変動従量制

顧客の利用料や利用時間によって請求額が変わる料金体系です。

定められた量や時間までは一定の従量制で利用できますが、その量を越えてしまうと通常の単金であったり課金単位として料金が請求されます。

今、基本料金をなくして段階変動従量制を取り入れる企業も増えてきているのです。

階段従量制

階段型にて単金が変わっていく料金体系のことを言います。

定められた段階をもとに、サービスの利用量に応じて自動的に切り替わっていくシステムで、スマートフォンの月額利用料金は、この階段従量制が取り入れられていますよね。

複数段階で金額が設定されており、顧客自身の利用データ量に応じて月額請求料金が決められます。

段階定額制

段階定額制は、一定の利用量までは定額制ですが、その一定量を越えてからは従量として課金体系で料金を支払い、また上限に達した場合には再度定額制になる、というシステムです。

インターネットサービスプロバイダーでは、この段階定額制を用いている場合があり、基本料金と従量制通信料と合わせて月額費用を請求します。

一時課金制

一度きりの課金を行うしシステムです。

たとえばサービスの契約を申し込んだ月の見に発生する費用や、初期費用などの事務的な手数料がこの一時課金制を取り入れると良いでしょう。

料金体系の改善は何を変化させるのか

料金体系の改善を行うことで、モノを売るのではなく「コト」を売ることができるようになり、顧客にサブスクリプションとしての価値を提供することができるようになるのです。

さらにより適切な料金体系を整えることで、企業の収益が安定し、その他の改善施策も図りやすくなるのです。

またさらに消費行動にも変化が生まれたり、価格競争に巻き込まれないような施策を考案していくことができるのです。

このように、より適切な料金体系を設定していくことで、運営が効率的になります。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスの成功に関わる料金体系についてお話しさせていただきました。

実際にも、売上が芳しくなかった企業でも、料金体系を改善したところで、一気に売り上げが向上した例や、その変化により、より良い運営を行うことができた例が多くあるのです。

サブスクリプションビジネスを行う場合には、ぜひこの料金体系に意識した料金設定を行って下さいね。