進化するD2C!現在のトレンドは?

D2Cは、短期間に急速に成長したビジネスモデルです。

市場は現在も拡大を続け、新たなブランドが続々と誕生しています。

しかし、市場が広がり、ビジネスが成長していけば、これまでの手法は通用しなくなるのは必然です。

そのため、多くのD2Cブランドが、新たな手法を模索しているのです。

そこで今回の記事では、進化するD2Cビジネスについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cの特徴とは?

D2Cは、事業者が、中間業者を介さずに、消費者に直接商品を販売する仕組みのビジネスモデルです

商品の企画開発から、製造宣伝販売流通に至るまで、基本的にすべての工程を自社で内製するのが特徴です。

この特徴から、従来のメーカー直販モデルと混同されているケースもあるようですが、D2Cの特徴はこれだけではないのです。

D2Cは、デジタル化が加速している現代に合わせて進化したビジネスモデルであり、デジタルマーケティングを取り入れ、自社ECサイトで販売を行います。

つまり、ビジネスをデジタルで完結できると言う大きな特徴があるのです。

デジタルを最大限に活用するD2C

このように、D2Cが従来のモデルと異なるのは、デジタルを最大限に活用するという点です。

中でも、特徴的であるのが、SNSを中心としてマーケティングを行うということです。

従来のメーカー直販モデルも、商品の企画、開発から販売までを一貫して行うという点は同じですが、マーケティングにおいては、これまでのビジネスと同様に、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4マスを中心としたマスマーケティングを主としています。

これは、従来のモデルのターゲットが一般大衆であるためであり、D2Cとはターゲット自体が大きく異なるからでもあるのです。

D2Cは、現代に合わせたビジネスモデルであるため、現代の多様化、細分化している消費者のニーズに応えることが求められます

この多様化するニーズに応えるためには、消費者ごとに戦略を変えることが必要です。

しかし、消費者を細分化しすぎてしまうと、今度はビジネスとして成立しなくなってしまうのです。

そこで、D2Cでは、消費者を細分化しながらも、一定のボリュームを保ち、消費者の満足度と効率化が可能なスモールマスマーケティングを採用しているのです。

そして、D2Cは、このスモールマスへ訴求する為に、SNSなどのデジタルを駆使します。

D2Cのように、ターゲットが詳細に設定され、そのターゲットとのコミュニケーションを重視するビジネスは、デジタルマーケティングが最も効果的であるのです。

これにより、必然的にターゲットは、デジタルに精通した若い世代が中心となります。

そして、この若い世代は、SNSを日常的に利用するのです。

従来では、SNSあくまでもコミュニケーションツールとして利用されていました。

しかし、若い世代では、情報の検索や収集、オンラインショッピングに至るまで、多くのシーンでSNSを利用します。

そのため、D2Cでは、SNSを最大限に活用することが求められるのです。

実際に、これまで多くのD2Cブランドが、SNSを巧みに活用し、顧客を集めることに成功しています。

D2Cの先駆者でもあるアメリカのD2Cブランド「Warby Parker」は、その典型的な例であり、SNSによってブランドを確立させています。

このブランドが取り扱うのは、ECでは販売が難しいとされていた眼鏡です。

この取り扱いが難しい商材を、このブランドは、SNSを上手く利用することで人気の商材へと変化させたのです。

具体的にこのブランドが行ったのは、郵送で5本の眼鏡を顧客に送り、その試着画像をInstaglam上で公開してもらい、それに対してブランド側がアドバイスを行うという方法です。

このSNS上での試着と、直接のアドバイスと言うコミュニケーション自体が宣伝となり、多くのSNSユーザーの注目を集め、圧倒的な人気を得ることができたのです。

D2Cビジネスの変化

このようにD2Cは、単なる直販モデルではなく、デジタルを最大限に活用すると言う特徴を持つのです。

しかし、短い間に急激に市場を拡大し、ブランドを大幅に増やしているために、ブランド間の競争が激しくなっており、ビジネスにも変化が生じてきているのです。

先ほどから述べているように、D2Cは、SNSを中心としたデジタルマーケティングを基本としています。

そのため、ほとんどがSNSを活用し、集客を行います。

D2Cの創成期であれば、ブランドの数も少なく、SNSだけでも十分に集客は可能でしたが、ブランドの数が大幅に増加している現状では、SNSだけで集客を行うのは困難となっているのです。

そこで、多くのD2Cブランドが行っているのが、オフラインの活用です。

このオフラインとは、実店舗やポップアップストアの運営、小売店への卸と言った手段を指しています。

また、従来の広告や宣伝などを活用するD2Cブランドも増えています。

これらの手段を利用せず、デジタルで完結するのが基本ではありましたが、ブランド数の増加など様々な要因により、さらなる展開を見せているのです。

これはビジネスが成長していく上では当然の事であり、ビジネスが進化しているということなのです。

まとめ

D2Cは、SNSを重用し、ECサイトのみで販売を行うと言うのが当初の認識でした。

しかし、ビジネスが成長していけば、次の段階に入るのは当然です。

D2Cは短期間で急速に成長し、既に次の段階に進んでいるのです。

デジタルを活用すると言うD2Cの特徴と、オフラインの手段を融合させ、新たな顧客接点を作り出しているのです。

D2Cビジネスを成功させたいのであれば、この進化に乗り遅れないようにしなければなりません。

従来の手段であっても、活用できる方法はうまく活用し、さらに先に進むことがこれから必要なことなのです。