小規模D2Cブランドは導入すべき、副業人材活用の人事戦略

ブランドやメーカーなどの製造企業が、自社内で企画し、生産した商品を、中間業者や小売店を介すことなく、消費者へ直接販売する取引形態を「D2C」と言います。

消費者と直接繋がることができますので、商品のコンセプトやブランドの世界観をダイレクトに、そしてさまざまな手法を用いて伝えることができるのです。

D2Cビジネスはスタートアップ企業が多く、小規模でもビジネスを始めることができますので、今続々と導入事例が多くなっているのです。

ビジネスの流れを見ていると、最近では大手企業をはじめ、多くの企業が副業や兼業人材を大規模に募集するようになっていますよね。

このように大企業だけでなく、中小企業であっても、副業の人材の募集が盛んに行われている時代、自治体や中小企業を対象にした副業人材マッチングサービスも多くなってきています。

テレワークが推奨されている今のビジネス環境であるからこそ、その隙間時間を有効活用するためにも、副業が注目されているのです。

今までであれば、1人が1社のみに勤めるという習慣が強かった日本でも、ようやく個の活躍のチャンスができつつありますし、1社に留まっていた優秀な人材が解放されるからこそ、企業にとっては非常に大きなチャンスでもあります。

そこで今回は、小規模D2Cブランドは導入すべき、副業人材活用の人事戦略について、詳しくお話させていただきたいと思います。

D2Cビジネスを効率よく進めるため、人事戦略に関する知識を増やしたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

なぜ副業人材を活用すべきなのか

・採用市場に出てこない人材にリーチすることができる

優秀な人材を確保することが難しくなっている今の時代、優秀な人材はベンチャー企業やIT企業に流れてしまいますし、企業の役員やリーダー的ポジションにいる人材は、あまり転職活動を行いません。

このような状況では、どれだけ採用市場を探しても見つけることができませんし、もしいたとしても、雇用へのコストが大きくなり、ハイリスクになってしまいます。

ですが、副業であれば優秀な人材にも出会いやすい上、正社員雇用よりも低いコストで登力することができ、自社の戦力にすることができるのです。

・コストダウンに繋がる

副業の人材活用を効果的に行うことで、コストダウンにも期待することができるでしょう。

自社で採用し、育成するためには、時間と教育コストが必要ですが、副業人材の場合は登用の時点で既にスキルがある人材を選定することができます。

また、委託した業務が終わればそれ以上コストが発生することはありませんので、固定費から人件費を変動費に転換することができます。

・スキルやノウハウを蓄積することができる

それぞれの目的によりますが、組織に足りないスキルを補うために、副業人材を活用した場合、今までにはなかったスキルやノウハウが組織に組み込まれますので、社内にスキルやノウハウを蓄積することができます。

そして新しく蓄積されたスキルやノウハウを持つ人材が活躍することで、企業を盛り上げていくことが期待できるでしょう。

副業人材活用方法

副業人材を活用することにおいて、まず重要なことは「目的に応じてどの象限に属する人材を活用するか」ということです。

副業人材では「マネージャー・事業責任者以上のハイレイヤー」「現場寄りのローレイヤー」「エンジニア・デザイナーなどの技術職」「営業や経理のビジネス職」の4つの象限に分類することができます。

重要なことは、目的に応じてどの象限に属する人材を活用するか、ということです。

プロジェクトベースでの活用を目的とする場合、新規ビジネスの立ち上げや人事制度の刷新だけでなく、最近ではDX推進が当てはまるでしょう。

新規ビジネスとしてD2Cブランドを立ち上げたいものの、その立ち上げのノウハウやそこに割ける人員が少なかったり、人事制度を刷新したいが、初めてのことなので何から手を付ければ良いのか分からない、というような、社内人材だけではどうしようもできない場合に非常に有効です。

また、システム開発における人材不足や、スピード感を持って伸ばしたいという場合の、営業人数の増加など、一時的で単純なタスクでありながらも、数が必要な時に非常には有効な活用方法です。

このような課題がある場合には、コストも活用難易度も低いので、副業人材に取り組むと良いでしょう。

まとめ

以上、小規模D2Cブランドは導入すべき、副業人材活用の人事戦略についてお話させていただきました。

自社に合った優秀な副業人材はいるのか、その人材を有効活用できるのか、などの不安要素から、なかなか活用まで踏み出すことができない、という企業も多いことでしょう。

ですが特に小規模D2Cブランドの場合は、副業人材を有効活用することで、非常に効率よくビジネスを進めることができますし、今後さらに副業人材が増えてくることは間違いありませんので、ぜひブランド競争力強化のためにも、副業人材活用を検討してくださいね。