今、ブランドやメーカーが自社内で商品を企画製造し、自社のWebサイトで直接顧客に商品やサービスを販売する「D2C(Direct to Consumer)」が多くの注目を集めています。
そのブランド独自がストーリーを持っており、そのストーリーはSNSを通じて顧客と価値共創を行っていることが大きな特徴でしょう。
今日本国内でも多く企業のがD2Cの導入を始めており、今後もさらに市場が拡大することが予想されています。
D2Cビジネスを展開する上で、重要な役割を果たすのが「プロダクトマネージャー」の存在です。
ビジネスを立ち上げ、実店舗運営する場合、その運営開始後も一貫して事業を成功させるためには無くてはならない、いわば総監督のようなポジションです。
総監督をする以上は、ビジネス全体から見て、それぞれの業務はなんのためにいつするのか、それらの設計をしなければなりません。
そこで今回は、D2Cビジネスをプロダクトマネージャーが事業計画段階で行うべきことについてお話させていただきます。
D2Cビジネスを本格的に始めていきたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
Contents
D2Cビジネスを行う際、プロダクトマネージャーは市場分析を行うことは欠かせません。
実際に情報収集源となるものは、「アフィリエイトサイト」や「クリエイティブ検索ツール」でしょう。
まずはいくつかのアフィリエイトサイトを見て、その報酬価格やいつから出稿されているかなどを比較検討し、商品をピックアップしていきます。
ここでの判断基準となることは、報酬単価が高いにもかかわらず長く掲載されているものに重視しましょう。
この場合、その価格で報酬を支払ったとしてもビジネスが成功し、LTVが高くなっている可能性が高いので、このような商品は今後近い将来、需要が高まっていくことが考えられますし、その需要が長く続きことが予想されますので、そのような商品をピックアップします。
そしてピックアップした商品のマーケティング戦略も調査し、その後勝つ要因がありそうなものを総合的に判断していきましょう。
商品が決まった後は、リーンキャンバスを用いてその商品が訴求するものが顧客のどんな課題を解決するのか、ターゲットとしているユーザーの立場に立って、その商品を具体化した上で独自の強みとなる要素をしっかり検討し、ビジネスとして成り立つかどうか、ということを設計していきます。
「商品価格」「継続率」「CPA」「その他の販管費」「売上」「営業利益」に具体的な数値を当て込んでいきましょう。
直近3年間程度のPLとCFを作成し、そのビジネスを行うには最低限どれくらいが必要で、それに対し利益がどれほどなのか、ビジネスがうまくいかなかった場合の最大の赤字はどれくらいなのかなどのすべてを計算しておきます。
もちろんすべてが計画通りに進むとは限りませんが、計画を立てるのと立てないとではビジネスの進み方が大きく違います。
商品自体、製造単価は顧客一人一人のLTVに大きく影響します。
だからこそ、「原価」「製造期間」「支払いサイト」「ロット数」「商品特性ごとの検討ポイント」をしっかり意識し、総合的な判断をしていきましょう。
これらを考慮して、2~3社の見積を取得して考えましょう。
どう売るのかというマーケティング施策と、流入顧客はどのように考えて購買導線をたどるのかという販売サイトの詳細を検討していきます。
この流れで整理していくと効率が良いのです。
物流倉庫とコールセンターの外注先の選定を行っていきます。
オファー内容はおおよそ決まっているので、それをもとにじっくり検討していきましょう。
販売するにあたって、具体的にどのように売るかを決めているのであれば、その売り方に対応したカートシステムを選定していきましょう。
決算会社の審査も、ローンチスケジュールを考え、さらに逆算して申し込みを進めていきます。
商材によっては、薬事法、景表法などを考慮しなければならず、審査を通すことが難しいものもありますので、事前に決済会社の審査要件を確認しておきましょう。
以上、D2Cビジネスプロダクトマネージャーが事業計画段階で行うべきことについてお話させていただきました。
ここまで完璧に準備をしていたとしても、確実に成功するという保証がないことがD2Cビジネスです。
ですが、どのタイミングで何をしなければならないのか、どうすればビジネスが成功しやすいのか、ということを事前に考えることがビジネス成功には必要不可欠なのです。
プロダクトマネージャーがすべきことをしっかり理解し、D2Cビジネスを進めてくださいね。