2000年代後半頃より、徐々にD2Cというビジネスモデルが拡大し始め、今日本でも導入する企業が多くなってきました。
D2Cとは、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、ECコマースが拡大したことにより、国内外で年々需要が伸びているビジネスモデルです。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、ブランドやメーカーが企業内で商品の企画や製造を行い、完成した商品を直接消費者の元へ販売する仕組みです。
IT企業などではもうすでに自社内で開発した商品やサービスを、自社Webサイトで提供することが一般的なのですが、D2Cは生活用品やアパレル用品、化粧品などのように、実体のあるものを取り扱っているということが特徴です。
D2Cビジネスでは、通常のビジネスモデルのように、商品を販売するだけでなく、顧客体験を最重要視し、データドリブンでマーケティングのサイクルを回さなければなりません。
そのためには、チャットボットの導入が有効なのです。
ですが、実際にチャットボットを導入するとなっても、いつどのタイミングで導入すれば良いのか、どうすれば失敗せずに成果が上がるイメージを付けることができるのか、ということを考えることでしょう。
そこで今回は、D2Cビジネスにチャットボット導入を失敗させないための4つのポイントについて、詳しくお話させていただきたいと思います。
今後D2Cビジネスにチャットボットの導入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
導入のタイミング
D2Cビジネスにチャットボット導入を検討した場合、まずはいつ導入すれば良いか、ということを考えるでしょう。
その答えとしては、チャットボットは、初期段階から導入しなければなりません。
チャットボットを導入する目的は、ユーザーへの体験の提供とデータドリブンの貢献であり、ブランドの立ち上げ初期から導入することで、より素早いビジネス拡大を期待することができるのです。
だからこそ、もしチャットボットの導入を検討している場合は、購入が済んでいるユーザーが少ない初期から導入し、まだ購入していないユーザーに対しての施策を打つことで、十分に成果をあげることができるのです。
未購入ユーザーに対するシナリオ
上記のように説明しても、ブランド立ち上げ初期からのチャットボット導入は必要ない、と考える人もいるでしょう。
ですが、チャットボットは商品やサービスを購入済みのユーザーに対して解約抑止だけでなく、そのほかのさまざまな用途にも使うことができるのです。
たとえばポップアップ等で、商品の購入を検討している方はこちらへ、という表示や、まだ購入が済んでいないユーザーが気になるであろう情報を選択肢として提示したり、化粧品や美容品に関しては成分内容を表示し、どんな人が使っているのか、ということが気になるユーザーに対しては、それを実際に使用している有名人の声を紹介したりなど、ユーザーそれぞれのニーズに合わせてコンテンツを用意することができますので、購入を検討していてもまだ迷っている、というユーザーの後押しをすることで、未購入ユーザーへのシナリオを作ることができるでしょう。
つまり、顧客が少ない初期であっても、このような使い方でチャットボットを十分に活用することができるのです。
ブランドサイトはチャットボット設置すべき
チャットボットを設置し、成功しやすいのは、販売ページではなくブランドサイトです。
D2Cにおいて、圧倒的多数なのは、広告から流入するユーザーであり、販売ページに流入するユーザー、つまり「その商品を購入しにくる人」なのです。
マーケティングのために制作した広告により、ユーザーは期待を抱くので、商品をじっくり吟味して、よく考えて購入するユーザーは少なくなり、機能的訴求を行いやすいのです。
ですので、販売ページにチャットボットを設置し、そのページに訪れるユーザーに対し解約阻止のシナリオを用意したとしても、そもそもニーズが合っていないことがわかるでしょう。
どのようなユーザーがどの媒体を通じて、そしてどの過程でどのような心理になっているのか、ということを想定することが重要なのです。
これら全てを想定した上で、最適なページ誘導とシナリオを設置しましょう。
解約阻止率を向上させた後
解約阻止をある程度向上させることができた後は、その間口を広げることで、顧客の母数が上がります。
その母数がLTVに影響するまで拡大することで、実践することができる施策の幅も同時に広がり、ビジネス全体が拡大するのです。
もし解約を希望しているユーザーがいるのであれば、ブランドサイトに案内したり、購入完了メールにURLを記載したりと、ブランドサイトに誘導することで、同梱物などでは伝えきることができないコンテンツに触れてもらうことができますので、継続率の向上に繋がるのです。
以上、D2Cビジネスにチャットボット導入を失敗させないための4つのポイントについてお話させていただきました。
もちろん、取り扱う商材や訴求の内容、コンテンツによって、チャットボットを導入する成果は大きく変わってきますが、これらのポイントを注視してチャットボットを導入することで、成果は大きく変わってくるでしょう。
D2Cビジネスにチャットボットの導入を検討されている方は、ぜひこのポイントを押さえて導入してくださいね。