顧客がD2Cに求める配送とは何か?

現在、ビジネスの界隈で話題となっているのが、サスティナブルと言う言葉です。

この言葉は、持続可能なと言う意味を持ち、地球環境の破壊に対し、サスティナブルな取り組みを行うことで、環境を保護していくということを表しています。

このサスティナブルな取り組みは、消費者の間でも広まりつつあり、今後のD2Cにおいても最も重要なキーワードであると考えられています。

そして、その取り組みの中でも注目されているのがサスティナブルな配送方法なのです。

そこで今回の記事では、D2Cに求められる配送について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

今求められている配送方法とは?

ECで商品を購入する消費者のほとんどは、できる限り安くて迅速な商品の発送を求めています

同じ商品が複数のECで販売されている場合には、送料の安いほうを選択するのが当然であり、発送にかかる期間が短いほうを選択するのも当然のこととなっているのです。

この消費者の要望に応えるために、多くの企業が送料を無料や一部負担としたり、即日発送を基本とするなどの努力を続けています。

現在でもこの状況は続いていますが、その一方で、配送に関して環境に対する配慮を求める声も大きくなってきているのです。

現在は、世界的に地球の環境の破壊が大きな問題となっており、それに対する取り組みに関心が高まってきています

これらの取り組みは、サスティナブルな取り組みと呼ばれ、世界中に広まりつつあります。

これは日本国内でも同様であり、日本と言う国全体ではもちろんですが、個人一人一人がこれらの問題に関心を持つようになってきています。

そして、この問題に関心を持つ消費者は、企業に対してもこれらの問題に関心を持っている事を強く求めるのです。

特に、これはミレニアル世代やZ世代と呼ばれる若い世代で顕著となっています。

そして、これらの世代は、今後消費の中心となっていく世代であり、D2Cがターゲットとする世代でもあるのです

それ故に、D2Cだけでなく、多くの企業が環境問題に対し、何らかのサスティナブルな取り組みを行うようになってきているのです。

サスティナブルな配送とは?

このような状況の中で、環境問題に関心を持つ消費者から注目を集めているのが、商品の配送に関して、サスティナブルな取り組みを実施することです。

これは、商品の配送だけでなく、商品の包装や梱包に関しても同様の配慮が求められているのです。

現在の日本では、商品が過剰に包装されていることが多く、その商品を発送する際には、さらに厳重に梱包するのが一般的となっています。

これは、商品が破損しないためではありますが、必要以上に緩衝材を使用する、商品に対して大きすぎる箱を利用すると言ったケースが多く、受け取った消費者の負担となることも多いのです。

この過剰な包装や梱包を止め、必要最低限の包装や梱包とするだけでも、無駄にごみを出さないと言うサスティナブルな取り組みとなるのです。

実際に、ある調査では、消費者の約3割が環境に配慮した配送や梱包に対し、料金を負担しても良いと考えており、約1割は、環境への影響を考慮し、配送に時間がかかっても構わないと考えていると言う結果が出ています。

つまり、3割の消費者は過剰な梱包は必要がなく、送料を負担しても構わないと考え、1割の消費者は環境に影響があるならば、急いで発送をしなくてよいと考えているのです。

現在の段階では、このように考えている消費者はまだ一部ではありますが、世界的な流れから鑑みて、このように考える消費者は今後増えていくことが予想されます。

また、この調査は消費者全体で行われており、若い世代だけであれば、この割合はさらに高くなるのです。

D2Cは、この若い世代をターゲットとしていることが多いため、他のECよりも一層環境への配慮をした配送が求められるということなのです。

この環境に配慮した配送とは、具体的には、過剰な包装や梱包をしない、リサイクル材を利用する、商品のサイズに合わせた適切な箱を利用する、商品が複数ある場合には、1つの箱にまとめて発送すると言った配送方法です。

これは、簡単なことのように思えますが、現在では、ECの多くがこの簡単なことを実行できていなのです。

しかし、この状況をこのまま続けていくことは困難です

世界的に見ても、企業がサスティナブルに関心を持ち、取り組みを行うことを求める声は、今後ますます高くなっていくと考えられます。

実際に、海外のD2Cでは、ほとんどのブランドが何らかのサステイナブルな取り組みを実行し、消費者を取り込んでいるのです。

この現状では、国内のD2Cブランドもサステイナブルな取り組みを行うことは必須であり、その取り組みの中で、最も簡単に取り入れることができるのが配送に関する取り組みなのです。

そして、この配送に関する取り組みは、企業側にとってデメリットどころか、メリットともなり得るのです。

前述のように、環境に配慮した配送とは、過剰な包装や梱包をしない、リサイクル材を利用する、商品のサイズに合わせた適切な箱を利用する、商品が複数ある場合には、1つの箱にまとめて発送すると言った方法です。

これは、企業にとって、配送コストを大幅に削減することができるメリットとなるのです。

この方法をとることで、環境に配慮しながら、コストも削減することができ、さらには、消費者を取り込むことが可能となるのです。

まとめ

今、世界的にサスティナブルな社会を求める声が強くなっています。

これは、ビジネスの世界でも同様であり、D2Cにおいてはより強く求められているのです。

そして、その中でも、もっとも手を付けやすい取り組みが、今回説明した商品の包装や梱包などを含む、配送に関するサステイナブルな取り組みなのです。

この取り組みは、必要以上の資材を使用しない、商品を一つにまとめると言った比較的簡単なことから始めることが可能です。

これは、配送コストの削減にも繋がり、企業にとってもメリットとなるのです。