EC業界においてB2CやB2Bと並んで「D2C」というビジネス用語を目にする機会が多くなったことでしょう。
D2Cとは、マーケティングの本場であるアメリカでの成功事例が多く、日本でもここ数年多くの企業から注目されているビジネスモデルです。
D2CはDirect to Consumerの略語であり、ブランドやメーカーが企業内で商品企画、開発を行い、仲介業者を介することなく自社ECチャネルで直接消費者に商品を販売するビジネスモデルのことを言います。
D2Cは特にアパレルや美容関連、食品など従来までは店頭で接客をしながら商品販売をしていた業界と相性が良いと言われており、日本国内においても大手企業を中心にD2Cに取り組む企業が多くなってきています。
実際に多くの企業で導入され、注目を集めているビジネスモデルであることは分かっていても、実際に自社がD2Cビジネスに取り組む場合はどのようなことを意識すれば良いのでしょうか。
そこで今回は、D2Cマーケティングを成功させる3つのポイントについてお話していきたいと思います。
今後D2Cビジネスの導入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
D2Cビジネスにおいて、マーケティングの基本を抑え、明確にしておくことはかなり重要なポイントです。
マーケティングにおける代表的なフレームワークと言えば「STP」がありますが、STPを明確に設定し、分析しておかなければなりません。
STPとは、市場を顧客のニーズごとに細分化する「Segmentation(セグメンテーション)」、競争で優位を得られる自社やブランドが参入すべき市場セグメントを選定する「Targeting(ターゲティング)」、差別化要因と独自性が受け入れられるポジションの確率である「Positioning(ポジショニング)」の頭文字を取った言葉です。
またSTPの他にも「3C」「SWOT」「PEST」「4P」などの基本的なフレームワークがありますので、それらを分析し、マーケティング戦略を立てていきましょう。
それ以外にも、どのようなストーリーを消費者に伝えたいのか、ブランドの世界観をどのように統一し発信していくのか、消費者にとってどのようなブランドになりたいのか、というブランディングの方向性についても明確にする必要があります。
カスタマージャーニーとは、自社ブランドを利用する顧客像を設計し、その人が商品を購入するまでにどのような行動をするのか、ということを時系列で表すものです。
このカスタマージャーニーを設計することも、かなり重要なポイントです。
時系列ごとに顧客がどのような考えを持ってどのような行動を行うのか、ということをしっかり理解することで、その都度に応じた適切なマーケティング施策を打ち出すことができるでしょう。
たとえばアパレルD2Cブランドの場合、顧客のニーズは服のサイズ感はもちろん、布生地の質感を確認したいということがありますよね。
そのニーズに応えるには、ポップアップを開催したり、商品販売目的ではなく品質を確認してもらうためのショールーミングを導入することが望ましいでしょう。
顧客と接する都度ごとに自社の想定しているカスタマージャーニーとかけ離れていないか、マッチしているか、ということを確認しながらマーケティングの方向性を見ていきましょう。
自社が提供するD2C商品やサービスによって、顧客が得ることができる体験やメリットを洗練させ、さらに最大化させることもD2マーケティングを成功へと導く根本になります。
低価格で高品質な商品の提供、無料返品保証、ニーズに合わせた商品をカスタマイズすることができる仕組み、商品の使用方法などをオンラインで気軽にアドバイスを受けることができる仕組みなど、顧客の満足度を追及したメリットを用意しておきましょう。
企業やブランドの熱狂的なファンを獲得するには、顧客に寄り添ったサービスを提供することです。
以上、D2Cマーケティングを成功させる3つのポイントについてお話させていただきました。
D2Cビジネスを継続させるにはこれらのポイントをしっかり理解しなければ実現することはありません。
D2Cは今後さらに市場が拡大し、その先では今後主流になるとも言われているビジネスモデルでありますので、今からノウハウをしっかり学び、大切なポイントを押さえておくべきなのです。
今回ご紹介した3つのポイントはD2Cビジネスにおいて最重要であるものですので、ぜひこれらのポイントを自社D2Cビジネスを成長させるヒントとして活用してみてはいかがでしょうか。