D2CビジネスにはSNSの運用が重要、SNS運用のコツとは

今、卸業者を仲介せず、自社ECやSNSアカウントなど、Web上の数多くのチャネルから商品や情報を直接消費者に届ける、D2Cビジネスモデルが今、多くの企業やブランドから注目を集めていることでしょう。

国内においても、特にアパレルブランドやコスメブランドにおいては、レディースやメンズ問わず、D2Cビジネス成功事例が多くなってきています。

D2Cビジネスの特徴は、Web上で自社Webサイトから直接商品をユーザーへ販売することで、中間業者に渡る手間を省くための新しい販売手法と言われており、時代の変化に応じた新しいシステムによる流通の合理化を図ったと言われています。

D2Cビジネスを行う上では、SNSの運用を欠かすことができないと言われています。

D2Cビジネスは、従来までのプロダクトアウト戦略とは異なり、マーケットインのスタンスが採用されています。

マーケットインとは、顧客の需要に基盤を置いて商品やサービスを展開することであり、顧客自身がそもそもどのような商品を必要とし、その商品によってどのような体験を得たいと考えているのか、を考えることを明らかにしていかなければならず、これにSNSが必要不可欠となってくるのです。

そこで今回は、D2CビジネスにはSNSの運用が重要、SNS運用のコツとは何か、詳しくお話させていただきたいと思います。

D2CビジネスにSNSを有効活用させたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2CブランドのSNS運用のコツ

「Warby Parker」

海外のメガネD2CブランドWarby Parkerは、FacebookとTwitter、Instagram、Youtubeを運用しています。

特にInstagramには、店舗の壁に掛けられている絵画などがアップされており、その絵画はキュビズム様式を彷彿させるようなデザインになっているのです。

アーティスティックで独特な世界観を持つヴィジュアル・イメージをSNSを活用して、積極的に発信していることが分かるでしょう。

「Everlane」

海外のアパレルD2CブランドEverlaneは、TwitterとInstagramを運用しています。

EverlaneのTwitterを見てみると、Warby Parkerのように写真をアップしているのではなく、Twitterのアンケート調査機能を活用し、SNSコミュニケーションの双方向性を活かし、顧客の声を積極的に取り入れていることが分かるでしょう。

この事例は、SNSの特徴に応じて使い分けた良い事例で、Twitterそのものはテキストベースの双方向のコミュニケーションに向いたプラットフォームになっているため、それぞれのSNSの特徴を知っておき使い分けることも、D2CビジネスのSNS運用には重要になってくるのです。

「Allbirds」

海外のシューズD2CブランドAllbirdsは、FacebookとTwitter、Instagram、Pinterestを運用しています。

AllbirdsのInstagramを見てみると、自社商品のシューズ写真だけでなく、そのシューズを履いている人々のアクティビティを重視した写真も多くアップされているのです。

これらの写真によって、Allbirdsのシューズを履いて楽しむ、というストーリーやメッセージを積極的に写真で表現していることが分かりますよね。

このように、その商品に付帯する情報を積極的に発信することで、さらに深くブランドの世界観を伝えることができるようになります。

「Away」

海外のスーツケースD2CブランドAwayは、FacebookとTwitter、Instagram、Pinterestを運用しています。

AwayのInstagramを見てみると、上記のAllbirdsと同様、その商品の宣伝というよりも、アクティビティに注目した発信が多いことがわかります。

Awayのスーツケースを通じて、魅力的な旅行先を連想させたり、自社商品が活用される風景、ユーザー体験などを写真を通じて顧客に伝えているのです。

「Casper」

海外のマットレスD2CブランドCasperは、FacebookとTwitter、Instagram、Printerest、LinkedIn、Youtubeを運用しています。

CasperはPinterestを活用しており、ラウンジウェアなどの商品をピックアップした商品があるものの、自社商品にくるまれた小動物や、目を惹くようなベッドルーム、Casper商品によってリラックスする人々など、Casperそのもののイメージやビジョンを伝えるような写真が多く掲載されています。

「hims」

海外のヘルスケアD2Cブランドhimsは、FacebookとTwitter、Instagramを運用しています。

himsのTwitterを見てみると、上記で紹介してきた事例とは大きく異なり、ユーモラスな話題や面白い画像などをシェアしていることが分かります。

これらは自社商品とまったく関係のない発信であり、自社商品の宣伝なども一切行われていません。

こう見るとただ無意味な情報を発信しているだけにも思えますが、これもかなり重要なブランディング戦略なのです。

親しみやすいコミュニケーションにより、顧客にとってブランドがまるで友だちかのような存在になり、競合他社よりも優位な選択肢になることができるのです。

まとめ

以上、D2CビジネスにはSNSの運用が重要、SNS運用のコツとは、ということについてお話させていただきました。

このような事例を見てわかる通り、どの事例もセールス情報は一切発信されていないことが分かります。

ブランドイメージを表現する創造的な表現と、商品やサービスによって得ることができる魅力的な体験、そして顧客自身も体験したいと思えるようなアクティビティ、親しみを感じさせる発信が非常に重要になるのです。

今後D2CビジネスでSNSの運用を検討されている方は、ぜひこれらの活用方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。