パーソナライズD2Cは本当に普及しているのか?

最近では、あらゆるビジネスにおいて、パーソナライズと言う言葉が良く聞かれるようになっています。

このパーソナライズは、顧客それぞれに合わせた商品を提供するサービスであり、D2Cにおいても注目を集め、パーソナライズD2Cブランドが続々と誕生しているのです。

しかし、ブランドが増えている割には、それほど広く普及していないと言う声も聞かれるのです。

そこで今回の記事では、パーソナライズD2Cは普及しているのかについて説明したいと思います。

パーソナライズが求められている理由

パーソナライズとは、一人一人に合わせて変更すると言う意味の言葉で、ビジネスにおいても言葉の通り、顧客一人一人の属性や趣味、嗜好、関心、行動などに合わせて最も適した商品やサービスを提供することを指しています。

現代は、スマートフォンが広く普及し、多くの消費者が日常的にインターネットを利用するようになっています。

これにより、消費者は、インターネット上に溢れる情報の中から、自身が求める情報を容易に入手することが可能となったのです。

その結果、消費者は自身が本当に求めている商品やサービスにのみ関心を示すようになり、これまでのように企業が提供する商品やサービスに関心を持たなくなったのです。

この状況に対応するため、多くの企業が商品の製造方法やマーケティング方法を見直し、消費者それぞれの趣味や嗜好を重視するパーソナライズが求められるようになったのです。

パーソナライズD2Cは支持されているのか?

このパーソナライズは、あらゆるビジネスに広がりを見せていますが、中でも増えているのがパーソナライズD2Cです。

D2Cは、そもそもが消費者のニーズに添ったビジネスであり、パーソナライズと相性が良いと言われています。

実際に、パーソナライズ商品を取り扱うことで成功しているD2Cブランドも誕生しており、それに続くブランドも続々と誕生しているのです。

今後も、パーソナライズD2Cは増えていくと考えられ、利用者も増えていくと思われています。

しかし、実際には、パーソナライズD2Cを利用している消費者は限定されており、それほど広く普及している訳ではないとも言われているのです。

パーソナライズD2Cがそれほど普及していないと考えられているのは、パーソナライズ自体が商品を限定してしまうことが理由の一つです。

パーソナライズ化するためには、顧客の性質や趣味、嗜好が数多く存在する商品であることが前提となります。

例えば、肌の質や髪の質は一人一人異なるため、パーソナライズ化しやすく、実際に、化粧品やヘアケア商品のパーソナライズD2Cは増加しています。

しかし、一方で、選択肢がそれほど多くない場合には、わざわざパーソナライズする必要はないのです。

そのため、パーソナライズ化できる商材は限定され、利用する消費者も限定されると考えられているのです。

また、パーソナライズ化することにより、商品の価格が高くなるということもそれほど普及していないと考えられている理由の一つです。

D2Cは、その仕組みから適正な価格で商品を購入できると言う利点があります。

従来のように、中間業者を介する必要がなく、中間マージンを排することができるため、同じ品質であっても、従来よりも価格を下げることができるのです。

しかし、そのD2Cであっても、パーソナライズ商品は、顧客それぞれに合わせて商品を作り出すわけですから、価格が高くなってしまうのです。

これは、仕方のないことですし、その価値があると判断する消費者も多くいます。

ただ、問題となるのは、パーソナライズ商品の多くが、継続して利用することが望まれるものであるということです。

例えば、パーソナライズD2Cに多い、基礎化粧品やシャンプー、サプリメントなどは、継続して利用することで効果が期待できる商品です。効果を得るためであれば、価格が高くても構わないと言う消費者もいますが、やはり継続して利用するためには、価格が手ごろであることも重要なのです。

さらに、価格に見合った効果を得られないと考える利用者が多いことも、理由の一つとして挙げられます。

いくら、顧客のデータから導き出した商品であっても、あくまでもデータから予測した商品であり、実際にその顧客に合うとは限らないのです。

パーソナライズ商品は、先ほども述べたように、価格が一般的な商品よりも割高になります。

そのため、顧客はその価格に見合った効果を強く求めるのです。

それにもかかわらず、納得できる効果が得られないのであれば、顧客はその商品を継続して購入する可能性は低くなるのです。

まとめ

現在は、あらゆる業種において、パーソナライズサービスが増えており、D2Cビジネスにおいても日々新たなパーソナライズD2Cブランドが誕生しています。

しかし、パーソナライズD2Cが増えるにつれ、問題点も多く聞かれるようになっているのです。

その問題点と言うのが、今回説明したような点です。

今後、パーソナライズD2Cが成長していくためには、この問題点を改善し、多くの顧客を取り込んでいくことが重要となるのです。