おもてなしの心がD2Cを成功させる!

近年、おもてなしと言う言葉を耳にする機会が増えており、ビジネスにおいても重要視されるようになっています。

そして、これは、インターネット上のビジネスでも同様です。

D2CブランドのようなECサイトを販売の軸とする場合であっても、このおもてなしは大切であり、それがD2Cの成否を分けると言っても過言ではないのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおけるおもてなしの心について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

おもてなしの本質

おもてなしと言う言葉は、古くからある言葉ですが、数年前に高い注目を集めて以来、至る所でよく耳にするようになり、さらにはビジネスにおいても重要視されるようになりました。

しかし、そのすべてにおいて、この言葉の本当の意味を理解しているわけではありません。

多くの人は、お客様を丁寧に接待すると言う意味で捉えていますが、それは、この言葉の本質ではありません。

おもてなしとは、表に出過ぎることのない控え目なものです。

これから来客を迎える際に、その来客のことを思い、心を込めて準備をすると言うその心を目に見えるものに表していくことであるのです。

そして、さらに大切なのは、その準備のために費やした時間や努力などは表に見せることなく、あくまでも控え目にし、来客に余計な気遣いをさせないことです。

これら最上級の心づかいが、日本のおもてなしの本質なのです。

ビジネスにおいても、これは同様であり、お客様への丁寧な対応だけではなく、店舗のしつらえや環境の整備、スタッフ同士のコミュニケーションの取り方、社内の風紀など、お客様を迎えるまでの全てのことがおもてなしへと繋がるものであることを理解することが必要なのです。

ECでも重要視されるおもてなし

このおもてなしは、店舗などでお客様と直接接する時だけに必要な概念と考えられがちですが、そうではありません。

ECサイトなど、お客様と直接接するわけではないビジネスにおいても、このおもてなしの概念は大切にするべきなのです。

この概念は、分かりやすく言えば、どうしたら喜んでもらえるか満足してもらえるかを常に考えて行動することです

ECサイトでも、どうしたら利用者に満足してもらえるかを考えることは、最も重要なことであるのです。

これは、ECを販売の軸とするD2Cビジネスにおいても同様です。

ECに訪れてくれた利用者に、ただ商品を購入してもらうように誘導するのではなく、ECを楽しんでもらい、満足してもらうことが重要なのです。

ECサイトを訪れたからと言って、利用者は、必ずしも商品を購入することを目的としているわけではありません。

ECサイトを訪れる利用者の目的は様々であり、どんなブランドなのかと覗いてみたと言う場合もありますし、たまたま行き着いたと言う利用者もいるのです。

それにもかかわらず、ECサイトを訪れた利用者のすべてを購入に誘導してしまっては、商品を購入してくれるどころか、ブランド自体に不快感を持たれてしまうことにも成り兼ねません。

もちろん、商品の購入を目的として訪れた利用者を、分かりやすいように誘導することは重要なことですが、それだけではなく、利用者それぞれの目的に添うことがおもてなしには欠かせないことなのです。

また、ECサイトにおけるおもてなしでは、そのサイトを運営している人を感じてもらえるようにするも大切なことです。

ECサイトは、実店舗と異なり、利用者に直接接客をすることができません。

実店舗であれば、商品を実際に手に取って確認し、さらに疑問点があれば、その場でスタッフに確認することも可能ですが、ECサイトでは、商品を直接見ることもできなければ、スタッフと話をすることもできないのです。

そのため、多くは、サイト上に、商品の詳しい説明や商品が分かりやすい画像を載せることで、その代わりとしています

しかし、やはりそれだけでは、商品の購入に踏み切れない人も多く、そういった人は問い合わせをするケースが多いのです。

そして、おもてなしを重要視する場合、この問い合わせに対し、素早く対応することが必要となります。

メールやコメント欄であれば、直ちに返信を行い、そのサイトには人が存在していると言うことを感じてもらうことが大切なのです。

さらに、ECサイトにおいては、商品の発送にもおもてなしの心を感じてもらうことが重要となります。

商品を直接見ることもなく、スタッフと直接接することの無いECサイトでは、商品を受け取る瞬間が、利用者にとって初めてリアルに触れる瞬間です。

そのため、その時に、利用者が喜んでくれるような丁寧な梱包をすることが大切なのです。

また、その際に、直筆のメッセージやちょっとしたプレゼントなどを同梱することで、人を感じてもらうことができ、サイトと利用者との繋がりを作り出すことができます。

このような細かい配慮を続けていくことにより、利用者はそのサイトを何度も利用したいと思うようになるのです

まとめ

おもてなしは、日本に古くから伝わる、相手を思いやる概念です。

この概念は、いつの時代にも必要なものですが、デジタル化が進む現代においても、この重要性は変わらないのです。

人と人が直接接することの無いECサイトであっても、利用者のことを第一に考えて準備をし、満足してもらうことで、利用者はまたそのサイトを利用したいと思ってくれるのです。

これがECサイトにおけるおもてなしであり、D2Cビジネスにおいても欠かせないものであるのです。