国内飲食D2Cビジネス成功事例

企業やブランド自ら商品の企画や製造、販売までを一貫して行う「D2C」が今非常に注目を集めており、小規模事業者だけでなく大手メーカーも続々と導入が始まっています。

D2CはDirect to Consumerの略称であり、自社内ですべてを行うため従来までのビジネスモデルのように仲介業者を介す必要がないので、その分のコストを大幅に削減できるのです。

今注目されているのですが、このようなビジネスモデルは「直販型」と呼ばれ、新しいビジネスモデルであるというわけではありません。

ですが、現代はインターネットが普及し、世界中の情報を瞬時に知ることができるようになったこと、そしてスマートフォンの普及に伴いSNSの利用率が各段に上がったことで、画像や動画をベースとしたコミュニケーションが可能になったこと、このようなテクノロジーが発達したからこそ、直販ビジネスは今までとは違う強力なビジネスモデルに変わったのです。

今後もさらに需要が高まるであろうD2Cビジネスであるからこそ、自社もD2Cへビジネス展開をと検討されている方も多いのではないでしょうか。

ですがいざD2Cに挑戦しようとしたとしても、身近に成功事例がなければメリットや的確なビジネス戦略がわかりにくいですよね。

そこで今回は、国内飲食D2Cビジネス成功事例をご紹介していきたいと思います。

D2Cビジネスにご興味を持たれている方、飲食業界の方はぜひこの記事を最後までお読みになって、D2Cビジネススタート時の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

「Mr.CHEESECAKE」

Mr.CHEESECAKEは、2018年12月に立ち上げられた、飲食系D2Cビジネスの代表的な成功事例です。

ミシュランの星付きレストランで修行を積んだフレンチシェフにより、オリジナルチーズケーキが販売されており、「人生最高のチーズケーキ」を目指して作られています。

毎週日曜日と月曜日の朝10時からのみオンライン限定販売がされているため、幻のスイーツとも言われているのです。

Mr.CHEESECAKEの商品は、シンプルなチーズケーキのみになるのですが、食管や香りに至るまで丁寧に作りこまれており、そのチーズケーキを口にした人に最高の私服のひと時を提供しています。

手間のかかる工程をあえて省かず、丁寧に作り上げるプロセスや、大量生産をして多くの人に販売するのではなく、数を限定して販売するというストーリーと世界観をを重視した販売方法は、D2Cビジネスならではの特徴といえるでしょう。

このような世界観は、SNSを中心に情報が広がりやすく、多くの人からの注目を集めたことも、D2Cらしいポイントですね。

「ZENB」

ZENBは、野菜をまるごと使用した新感覚野菜ブランドと言われ、人気を集めています。

野菜の種や皮、芯までも余すことなく利用されており、ペーストやスティック、バイツといったキューブ上のお菓子など、「手軽に食べることができる」ということをコンセプトとして掲げています。

ZENBの商品の特徴は、商品のおいしさはもちろん、栄養価が非常に高いということも特徴ですね。

さらに環境に配慮した、フードロスを可能な限り排除するというブランドコンセプトも、消費者からの人気を集めるポイントでしょう。

D2Cビジネスでは、商品にストーリーを付帯させることが重要なのですが、ZENBでは健康志向の意識に加え、フードロス削減もストーリーにリンクさせることに成功させたことも、D2Cビジネスとして成功したポイントでしょう。

それ以外にもショートムービーを作成してデジタルコンテンツを活用している点においても、D2Cビジネスモデルの特徴を上手くつかんでいますね。

このZENBブランドは、調味料メーカーとして知名度が高い「ミツカン」によって手がけられたブランドなのですが、実は公式サイト等では一切記載されていません。

これにはZENBが独立したブランドとして、消費者に認知させることで、ミツカンのブランド力に影響されず、自由で柔軟な戦略をたてることができるようになったのです。

「snaq.me」

snaq.meは、サブスクリプションビジネスモデルを採用したD2Cブランドです。

ユーザーが登録時に自身のおかしの好みを「おやつ診断」にて登録することで、100種類以上のおやつの中なからユーザーの好みに合わせた商品が月に一度自宅に配達されるのです。

ユーザーにとっては自宅に届き開封するまで何が届いたのかが分からず、ウキウキ楽しい気持ちもあわせて提供されるので、今非常に人気が高いサービスなのです。

コトとモノの提供ということで、D2Cの特徴を的確に捉えていると言えますね。

また、食べた後の感想や評価、リクエストを回答することで、よりパーソナライズされた自分だけのおやつが届くという仕組みも、デジタルテクノロジーが十分に活かされているでしょう。

まとめ

以上、国内飲食D2Cビジネス成功事例をご紹介させていただきました。

D2Cビジネスは、アパレルや美容関連との相性が良いと言われているのですが、この通り飲食業界においても続々と成功事例が多くなっているのです。

今回ご紹介した事例は、どれもオリジナリティあふれる手法で世界観を構築しており、今後飲食D2Cブランドの立ち上げを検討されている方にとっては非常に参考になる事例ばかりではないでしょうか。

ぜひこの事例を参考に、飲食D2Cビジネスにチャレンジしてくださいね。