SNSの使い分けでファンを作るD2Cブランド戦略

D2Cは、消費者に直接販売をする、所謂、直販の仕組みが大きな特徴と思われがちですが、D2Cが従来のビジネスとは異なるのはそれだけではありません。

D2Cはマーケティングにおいて、SNSを軸とすると言う特徴があり、この点でも他のビジネスとは大きく異なるのです。

そこで今回の記事では、SNSを使い分けるD2Cのブランド戦略について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cのマーケティングとは?

D2Cは、商品の企画、開発から販売までを自社で一貫して行う仕組みのビジネスモデルです。

自社ECにおいて、消費者に直接販売を行い、マーケティングには主にSNSを利用すると言う特徴があります。

このマーケティングにおけるSNSの活用は、現在ではどのようなビジネスでも行われていることですが、D2CとこれらのビジネスではSNSの利用目的が大きく異なります。

一般的なビジネスでは、他のマーケティング施策を軸としながら、SNSを利用しており、その大きな目的はブランドや商品の宣伝です。

一方のD2Cにおいても、ブランドや商品の認知度を向上させる目的もありますが、大きな目的は消費者とのコミュニケーションなのです。

そして、D2Cは先ほども述べたように、他の施策を行いながらではなく、SNSを軸としてマーケティングを行っているのです。

つまり、D2CではSNSにおいての消費者とのコミュニケーションをマーケティングの軸としているということになるのです。

SNSの利用者が増えるにつれ、あらゆる企業がSNSをマーケティングに利用するようになりました。

しかし、それらの企業は、SNSユーザーへの商品の宣伝に注力しているケースが多いのです。

SNSで商品の宣伝をするのは咎められるようなことではないですが、SNSは、あくまでコミュニケーションをとるためのツールです。

企業の情報を収集するために利用しているユーザーもいますが、あからさまな広告や宣伝を不快に感じるユーザーも多いのです。

一方のD2Cは、SNSを消費者と直接コミュニケーションをとる場として積極的に利用していきます。

消費者と直接コミュニケーションをとることで、消費者との接点を増やし、一人一人を深く理解することを目的としているのです

その上で、消費者との関係性が構築することができれば、その消費者がブランドのファンとなってくれる可能性は高くなります。

単に、商品を購入してもらうのではなく、ブランドのファンとなってもらい長く関係を継続してくことを、D2Cは求めているのです。

D2CのSNS活用方法

さらにD2Cでは、このブランドのファンを作るために、SNSをその特性ごとに使い分けているのです。

SNSには、いくつもの種類があり、それぞれ特徴が異なり、利用するユーザーも異なります。

それに合わせて、最も効果的な活用を行っているのです。

具体的に言うと、Facebookでは、多くのD2Cブランドが企業の最新情報の発信などを中心にしています。

Facebookは、実名登録が基本であり、比較的利用者の年齢層が高く、男性の利用、ビジネスでの利用が多いと言う特徴があります。

この特徴から、企業の情報や新商品の情報など固い情報を発信する企業が多いのです。

特に、男性向けの商材やビジネス関連の商材を取り扱う企業は、facebookの活用に注力しているケースが多くなっています。

もちろん、コミュニケーションツールであるため、利用者とコミュニケーションをとることは可能ですし、一人の利用者から他の利用者への情報の拡散も期待できます。

一方、同じSNSでもInstagramは、facebookとは全く異なる特徴を持ち、D2Cブランドもその特徴を活かす形の活用をしています。

Instagramは、画像の投稿を主とし、女性の利用が多いのが特徴であり、ヴィジュアル面でブランドの訴求をする場合に非常に有効です。

そのため、D2Cブランドもブランドの世界観を反映した画像を投稿し、消費者の共感を誘っているのです。

特に、アパレル商品やコスメなど女性向けのD2CブランドがInstagramに注力するケースが多く、それらのブランドの画像は、ブランドの宣伝とは思えないようなおしゃれな画像が投稿されています。

また、D2Cでは、このヴィジュアルに特化したInstagramでも、投稿した画像に対する消費者からのコメントに応える形で、抜かりなく消費者とコミュニケーションをとっています。

さらに、Twitterにおいても、その特性を活かした活用を行っています。

Twitterは、短い文章を投稿し、コミュニケーションを取り合う事を目的とし、情報を幅広く拡散させやすいと言う特徴があります。

そのため、D2Cブランドでは、消費者と積極的にやり取りをするためにTwitterを活用しているのです。

また、拡散させることを狙い、重要な情報をこまめに発信することも欠かさないのです。

まとめ

現在のビジネスでは、従来一般的であったマーケティング手法が通用しなくなってきていると言われています。

それにより、SNSをマーケティングに活用する企業が増えているのです。

D2Cも同様に、SNSをマーケティングに利用するビジネスです。

しかし、D2CにおけるSNSマーケティングは、従来のビジネスが行うSNSマーケティングとは、その目的が異なるのです。

今回説明したように、D2Cはあくまでも消費者とのコミュニケーションを重視してSNSを利用しています。

積極的に消費者とコミュニケーションをとることで、消費者との関係を強固なものとして、ブランドのファンとなってもらうことが重要であると考えるのです。