成功するD2Cブランドの作り方

ここ数年でトレンドワードになっている「D2C」は、消費者の行動形態が変化するにつれて登場したビジネスモデルです。

D2Cは、Direct to Consumerの略称であり、企業自らが企画や生産、販売までのすべての行程を行い、消費者と直接取引を行う販売方法のことを言います。

ブランドの世界観が重要視されており、そのブランドの世界観をいかに魅力的に消費者に伝えることができるか、ということが重要なポイントになってきます。

SNSやECサイトを用い、直接消費者とコミュニケーションを取ることができるようになっていますので、より顧客ニーズに合わせた商品やサービスの提供を行うことができるでしょう。

特にアパレル業界や美容化粧品業界と相性が良く、ここ数年で導入事例は急増していることでしょう。

今非常に注目を集めているD2Cビジネスモデルだからこそ、自社もさっそく導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。

せっかく新たなビジネスモデルにチャレンジするからこそ、ビジネスを成功させたいですよね。

そこで今回は、成功するD2Cブランドの作り方について、詳しくお話していきたいと思います。

今後D2Cビジネスを始めようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

市場では競合優位性に重点を置く

D2Cを事業として成立させるためには、自社事業の競合優位性を意識することが大切です。

自社のどの一手、どの一歩が誰にとって競合優位になるのか、ということを考える必要があります。

それ以外にも、事業の市場性における競合優位性についても考える必要があるでしょう。

たとえば「ベビーフード」のD2Cビジネスをスタートアップとして開始すると考えてみましょう。

食市場を考えてみると、かなり大きな市場であり、680兆円とも言われていますが、その中でもベビーフードに特化してみると、400億円弱という小規模市場であることがわかります。

だからこそ、大手企業は参入してこないと予想することができますよね。

もちろん、食品をゼロから作り出すことは簡単なことではありませんし、特にスタートアップ企業にとっては非常にハードルが高いことも考えられます。

ですがブランドは積み重ねの中で生まれてくるものだと捉え、ブランドストーリーをしっかり構築することで、成功する可能性は十分にあるでしょう。

「先駆者のメリット」を意識する

D2Cビジネスの事業立ち上げ時、だれよりも早く始めるという「先駆者のメリット」を意識することも重要です。

なるべく早くブランドを立ち上げることを重視し、D2Cプロダクトとして提供を始めることで、多くのメディアから注目を集め、取材を受ける機会も多くなるでしょう。

そうなると広告費用をかけることなく、顧客に認知してもらうことができ、さらに良いサービスを提供し続ければそこからさらに認知度を高めることができます。

コンプレックス商材を身近なものにする

たとえば、オフライン事業としてクリニックをプロデュースし、オンラインではD2Cとしてメディカルブランドを立ち上げ、ホームケア商品の開発と販売を行っている事業の場合、個人の悩みにアプローチするようなコンプレックス商材を取り扱うでしょう。

デザインとしてはコンプレックス商材と見えないものの、説明書には信頼のおける医師と共に共同開発をしていることが分かると、顧客は安心感を持つことができますし、そのような世界観やニーズを求める顧客層は絶対いるでしょう。

一言でコンプレックス商材といっても、顧客一人一人さまざまな悩みを抱えていますので、このような事例をも元に、コンプレックス商材に注目して商品やサービスの開発を進めていくと良いでしょう。

クラウドファンディングを活用し、潜在層にアプローチする

D2Cビジネスにおいては、クラウドファンディングを活用することも重要なポイントです。

特にブランド立ち上げ時に関しては、想定外の結果が出ることも多く、自社が提供している商品やサービスに関して意外な側面に気付くこともあるでしょう。

「潜在的なマーケット」を見逃すことなく、誰が潜在顧客の対象になっているのかを明確にし的確にアプローチをするためにも、クラウドファンディングの活用は欠かせないのです。

「誰」の「何」を解決するか、からビジネスが始まる

ビジネスの開始時、もちろん、原価を重視することが大切ですが、原価があってのビジネスではなく、「誰の何を解決するか」ということからビジネスを始めましょう。

もちろん、原価から販売額を定める構造がありますので、もし販売額を低く抑えたいのであれば、原価を下げなければなりませんよね。

ですが、それを最重視するのではなく、どんな商品やサービスにおいても、「誰の何を解決するか」ということからすべてが始まるという認識を忘れてはいけません。

D2Cの特徴と強みは、原価を確定した上で始めるのではなく、スタート時からスピードを上げて改善を繰り返し、その繰り返しがいつしか多くの顧客のニーズに当てはまるプロダクトになるということでしょう。

この考えはと、PDCA回転スピードこそ、D2Cビジネスの特性なのです。

まとめ

以上、成功するD2Cブランドの始め方についてお話させていただきました。

D2Cビジネスは、まだまだ日本では歴史が浅いビジネスモデルであるからこそ、成功ブランドになるためにはさまざまな方法がありますが、まずはこれらの方法を参考にしてみてください。

新型コロナウイルスの影響により、消費者活動自体もかなり変わっています。

より変化が求められる時代だからこそ、新たなビジネスチャンスとしてD2Cビジネスを始めるタイミングでありますので、ぜひこれらを参考に、成功するD2Cブランドを作ってくださいね。