アメリカサブスクリプションサービス「Peloton」のマーケティングが成功している理由

ここ数年で非常に大きな注目を集めているビジネスモデル「サブスクリプション」は、私たちにとってもかなり身近なものになっていることでしょう。

数年前と比較すると、消費者はモノを購入するよりも成功体験にお金を支払うということが多くなり、このような時代を牽引しているものこそ、サブスクリプションビジネスなのです。

アメリカではもう既に主流となっているビジネスモデルであり、日本国内においても大手企業をはじめ続々と導入事例が多くなってきましたね。

消費者の志向が、モノを所有するよりも利用することへ変化しているからこそ、サブスクリプションビジネスでは、いかに顧客との関係性を継続していくかということが重要であり、顧客ニーズをしっかり把握して顧客満足度を常に意識しなければなりません。

企業にとってサブスクリプションビジネスが成功すれば、継続的な売上として試算ができますし、新規導入障壁を下げることができる上、今までは得ることのできなかった顧客の詳細データを得ることができますので、自社企業もぜひ導入を、とお考えの方も多いかと思います。

サブスクリプションビジネスではマーケティングを行うことが必須ではあるのですが、どのようにすればマーケティングが成功しやすいのかをご存知でしょうか。

そこで今回は、アメリカのサブスクリプションサービス「Peloton」のマーケティングが成功している理由についてお話させていただきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

Peloton(ぺロトン)とは

まず、Pelotonとは何か、ご説明していきたいと思います。

2012年にアメリカニューヨークにてジョン・フォーリー氏により創業された、フィットネス系スタートアップ企業です。

今アメリカで大流行しているフィットネスの動画を配信しているサブスクリプションサービスなのです。

Pelotonが支持されている理由

Pelotonがなぜ多くの方からの支持を集めているのか、その理由は「自宅でリアルタイムでレッスンを受けることができるから」「2コースを選ぶことができるから」「フィットネスチャンネルが豊富だから」「利用者同士がSNSで交流し応援し合うから」ということでしょう。

タッチパネル式の画面でインストラクターのライブ中継レッスンに参加できたり、自宅であっても世界中のトップレベルのインストラクターのレッスンを受けることができることは、かなり魅力的ですよね。

また、2コース用意されていますので、費用に関してもスポーツジムに毎日通うことを考えると多くのユーザーに受け入れられやすくなっているのです。

そして、数戦以上存在するフィットネス動画を好きなアーティストの音楽を再生しながら楽しむことができるという点においても、人気を集める理由になっているのでしょう。

Pelotonのマーケティングが成功している理由

質の高いエクササイズ体験ができる

Pelotonのマーケティングが成功している一つ目の理由は、自宅や勤務地など、場所にとらわれることなく質の高いエクササイズ体験をすることができることでしょう。

従来までは、エクササイズやフィットネスなどのレッスンを受ける際は、スポーツジムやスポーツスタジオなどに行かなければ受けることができませんでしたが、Pelotonではバイクやトレッド、アプリさえあれば、家にいながらトップインストラクターのレッスンを受けることができるようになったのです。

フィットネスをサブスクリプションとして提供し始めたことで、フィットネスビジネスの固定概念を大きく変えたと言えるでしょう。

コミュニティ形成

もう一つ理由は、Pelotonはコミュニティ形成にもかなり力を入れていることです。

Pelotonに参加しているユーザーのコミュニティを作り、定期的なリアルイベントを開催したり、アプリと連動し参加者がSNSで交流を深め、孤独感を感じてしまいがちな自宅でのトレーニングであっても、フィットネス仲間やインストラクターといっしょになって頑張る気持ちを作り、ユーザー継続につなげているのです。

このコミュニティの形成に力を入れているからこそ、ひと月の解約率は脅威の0.3%になっており、かなり顧客満足度の高いサブスクリプションサービスであるといえるでしょう。

まとめ

以上、アメリカサブスクリプションサービス「Peloton」のマーケティングが成功している理由について、詳しくお話させていただきました。

日本でもPelotonと同じように、YouTubeやSNSのライブ機能を用いたフィットネス動画が配信されていますが、Pelotonほどの成功事例はありません。

今後さらに日本ではサブスクリプションビジネスが拡大することが予想されていますので、アメリカの成功事例をしっかり見て、参考にしてみてはいかがでしょうか。